2019年6月23日日曜日

今日の新聞を読んで(264):安倍総理の外交力? G20で「お手並み」拝見か


安倍総理が得意という外交だが、G20での議長としての「お手並み拝見」というところか。あと3日後に迫ってきたG20首脳会議はどうなるのか。あらゆる課題がトランプ大統領が強行する「保護主義」で国際会議というとG20は1:19、G7は1;6でアメリカが協調する考えはなく、アメリカに不利な文言はことごとく排除する。

G20首脳会議の前座となるG20エネルギー・環境閣僚会合、G20財務相・中央銀行総裁会議でも米国をいかに説得できるかに時間がかかったようだ。

15,16日のエネルギー・環境閣僚会議では、「パリ協定」をめぐり主要国間で攻防が続き1:19で温暖化対策で米国が他国と対立、共同声明も危惧される事態になったが、「パリ協定」には触れるが米国を孤立させないことで調整したそうだ。

新聞報道によると共同議長の世耕さんが会議室の物陰で米国の代表に「日米首脳同士の関係を崩さないように」と口説いたというのだ。首脳会議で合意できるかどうかが問題なのだ。

福岡でのG20財務相・中央銀行総裁会議でも米中貿易摩擦による世界経済の先行き懸念するも「保護主義」への対抗姿勢は示せなかったようだ。米中対立で事態の打開ができなかった。

共同声明では「貿易で緊張が増大、リスクに対処し続けるとともにさらなる行動を取る用意がある」と言及したが何ができるというのか。共同声明とは別に議長声明で米国が同意していない文言を入れ何とか体裁を整えた。

ところがさらに米国が追い討ちをかけた。G20を前にスパコン開発などで対中輸出規制を拡大したのだ。

何のことはない。ますます事態は厳しくなってきているのだ。G20首脳会議どころではない。まず米中2国間会談での結果を待つべきではないか。

日本政府は安倍総理のリーダーシップの発揮、トランプー安倍の友好関係を力説し、何とか成功裏に収めようともくろんでいるが、先進国首脳は「お手並みは意見」だ。友好関係がトランプ大統領のデイールに影響しないことぐらい知っている。

アメリカとの日米安保維持は日本国民の安全、政権の維持にとっても最大に課題であることに変わりはない。政権は常にアメリカ大統領のほうを向いている。

その典型は安倍総理だ。オバマ大統領に寄り添い最大限に利用し、トランプ大統領になると政策が大きく変わってもトランプ頼みだ。トランプ大統領が「シンゾー シンゾー」といえば国益を害する約束事が目立つ。

北朝鮮の核ミサイルの脅威をあおり、拉致問題で金委員長に口ぞえを頼むたびに国防費が増加する。イージス艦、F35,イージスアショアと米国の高額な兵器購入が続く。イージスアショアにいたっては秋田、萩への配備は、その延長線上にハワイ、グアムがあることから米国防衛ではないかとかんぐられる始末だ。

主要課題は日米貿易交渉だろう。すでにトランプ大統領とは交渉済みで内容は8月に公表するとトランプ大統領は言う。「成果に期待」というからにはトランプ優位なのだろう。またまた安倍総理は国益を害するのか。

アメリカが突きつける「為替条項」も円高、ドル安を狙うのだろうが、異次元の金融緩和は円安誘導であることは分かっている。今のところ金融政策は関係ないというが、何時豹変し規制強化するか分からない。

妙なこともやっている。トランプ大統領の意向でノーベル平和賞の推薦状を贈ったそうだ。北朝鮮の非核化への取り組みを評価するのだろうか。バレルことはないと思ってやったそうだがトランプ大統領がばらしてしまった。

トランプ大統領の言うことは何でも聞く。米国追随外交は何時まで続けるのか。一強政権でないとできない。それともトランプ外交のアキレス腱は分かっているのか。

わかってはいても安倍総理の国際舞台での存在感はトランプ大統領との友好関係(?)に頼るしかないのだ。

プーチン大統領とは平和条約締結後の2島返還というが、なぜ4島返還が変更になったのか、説明がない。一方プーチン大統領は「返還などない」と公言する。

北の金委員長とは「前提条件なしで直接向き合う」というが北は日朝会談など毛頭考えていないらしいが、一方で水面下では交渉しているらしい。

サプライズで政権の人気を挙げようとするが内政、外交で行き詰まっていることは明らかだ。G20次第では参院選は持たないのではないか。


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