トランプ大統領がアーサー・ラッファーという経済学者に文民に与える最高位の「大統領自由勲章」を授与したという(読売新聞2019.6.21)。懐かしい名前を見ることができた。ラッファーさんは、南カリフォルニア大の教授の時、税収と税率の関係を示す「ラッファー曲線」なる経済理論を示し、当時のレーガン大統領が採用、レーガノミックスとして世界の注目を浴びた。
日本でも「レーガノミックス」と言う経済書(?)が出版され、読んでしまった。
彼の理論の「ラッファー曲線」とは横軸に税率、縦軸に税収」を取った山状(放物線を逆)にした曲線で、税収を最大にする税率があり、今の税率がそれを超えていれば下げることにより税収が上がり、逆に超えていなければ税収を上げることにより税収が上がるという考えだった。
当時専門家の間では、現在の税収を最大にする税率が何%か示されていないので批判的な見方が多かったと思う。
レーガン大統領もこの理論を採用し大型減税に踏み切ったが、結局は大きな赤字を積み上げる結果になり失敗した。
トランプ大統領もレーガンと同じ失敗をするのか。法人税率を35%から21%に引き下げた結果、米企業は競争力を取り戻したという。最高税率を下げれば経済活動は活性化させる要因を高めることにつながると経済思想にこれほどの改革をもたらした人物はほとんどいないと評価する。
ところで、法人税を下げれば企業は喜ぶだろうが、税収の方はどうなったのか。「ラッファー曲線」の重要点は税収増ではなかったのか。
経済が混沌とし政策に行き詰まると非正当派経済政策が幅を利かす。リフレ派経済学、MMTそしてラッファー経済学?か。従来からの正統派経済学ではこの難局を切り抜けられないのか。
トランプ大統領は自らの勝手な「保護主義」のために世界経済を下降リスクにさらしていないか。
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