2021年11月30日火曜日

小池都知事の「重病説」「辞任説」:何故、選挙期間中」の体調不良、入院なのか

小池都知事が26日、1か月ぶりの記者会見に臨んだ時の記者の重病説の質問に「いい加減なことを言うなよと思っている、今こうやって元気に出てきている」と反論、更に「辞任説」に至っては「そういうのが余計なことと言っているのだ」と不快感をあらわにした。

しかし一番肝心なことは「2度とも選挙期間中、選挙前の体調不良、緊急入院だったのか」と言うことではないのか。

 一度目は、東京都議会議員選挙の時だ。自民党候補者が都民ファーストの会に負ける予想が出て、当時の二階幹事長が小池知事に「くぎを刺した」結果、都議会議員選挙中は表に出ず、入院と言うことにしたのではないか。

しかし、仲間である都民ファーストの会の候補を無視することもできず、最後の1日を候補者激励に回ったという。応援はしていないということだった。選挙結果は自民党が勝利、都民ファーストの会は僅差で野党第一党の立場を守った。

さすが小池知事の影響力はすごいと評価を挙げた。

2回目は衆院議員選挙だった。都民ファーストの会は事前に国政政党「ファーストの会」をったい挙げ、候補者を選ぶことを公表した。しかし、岸田総理が間髪入れず解散総選挙に打って出たために候補者選びができず断念した経緯がある。

小池知事は一連の動きに関わっていないという。

でも機会あるごとに国政進出がうわさされる。

今の都知事の仕事は、パッとしない。新規感染者数は激減している。記者会見も、ワンボイスで一都3県の知事がまとまって動くチャンスのなくなった。目だつ仕事がないのだ。数日前に官邸を訪れて岸田総理と会見したが、コロナ対策だったようだ。

これからは厄介な問題が出てくる。東京オリンピックでの無観客による収入減などでの費用負担問題、大会後の施設の維持管理費の問題など都民に負担を押し付ける問題が出てくる。

これを避けるには、次の参院選に出るための辞任しかない。

でも参院選では女性初の総理など目指せない。頼りの二階さんも幹事長をやめた。自民党に帰る道が閉ざされたか。他の議員は皆小池都知事を警戒している。

私は、2度に渡る体調不良で緊急入院の真偽はわからないが、選挙期間中の緊急入院措置は問題だと思う。

もうすでに政治生命は尽きている。騒ぐのは何もわからない記者だけだ。



今日の新聞を読んで(508):札幌冬季五輪で示せ「祝賀資本主義」打倒を

 東京オリンピック、パラリンピックのゴタゴタも省みずに、今度は2030年札幌冬季五輪招致札幌市が動き出したという。開催費の高騰を反省してか、当初の3100~3700億円だった試算を900億円削減して招致肥大化批判をかわそうとしている。

大会運営も2300億円を簡素化し2000~2200億円、「公費の投入はない」と市民に説明し、道民による意向調査を行うというが参考程度にするらしい。もし反対が多くても諸々の条件で最後は政治判断で実施と言うことか。

まず、意向調査なら判断基準を明確にすべきであるが、政界、産業界、観光業、そしてスポーツ界、アスリートは開催賛成だろう。東京オリンピックだって民意は違っていた。

街の大開発計画、インフラ整備、国力の世界発信など招致にはいろんな含みがあるだろうが、札幌、北海道には何があるか。世界各国から観光客の誘致もあるだろうが、すでにリゾート開発は進んでいるし、海外からの観光客は増えている。中国人は不動産物件をあさっているともいう。

米・パシヒック大のルージュズ・ボイコフ教授が「五輪は祝賀資本主義」の典型と指摘している。正論だ。

札幌市民、北海道民は今のIOC、五輪貴族に踊らされず真剣に意向調査に応じ、札幌市、北海道は賛否の是非に真剣に向かい合うべきだ。政治的判断は例外なく民意とかけ離れている。


2021年11月29日月曜日

岸田政権に試練?「オミクロン株」:30日午前0時から外国人入国禁止へ

 感染者数の急減で経済再開へ踏み出した岸田政権だったが、ここに来て「オミクロン株」の流行が見え、試練に立たされることになる。岸田総理は「30日午前0時から外国人の入国を禁止」「厳しい批判には自分が全責任を負う」と決意を表明した。

多くの変異スパイク32、置き換えも早くデルタ株の1/5で置き換わるらしい。ブレークスルーも見られ、だんだん厳しさが見えてきた。世界的拡大の動きもある。

万一判断を間違えれば安倍、菅政権の二の舞になる。そこだけは避けたいだろう。

アフリカは接種率24%と低い。だから変異株の発生が見られるのか。だとすると気の抜けない事態になる。

これから流行すると2月の北京冬季オリンピックにはピンチだ。中国にも飛ぶだろう。外交ボイコットが叫ばれているが、そうではなくて中止の可能性も出てきた。その点はラッキー?



現代社会特有の「災害」?:サイバー攻撃、コンピューター・システムダウン

 

銀行ATM、交通機関の発券、中央官庁の情報、国の防衛システムなどから個別のインターネットシステムと現代はコンピューターシステム無くして成り立たない社会になってきたが、一旦障害が発生すると「甚大な災害」をもたらす。 

そこに目を付けてか、ランサムウェアー(身代金ウィルス)によるサイバー攻撃が横行、年々手口が巧妙になり被害が拡大している。 

都会も田舎もない世界中に張り巡らされ、日常生活に便宜をもたらせてくれるから被害を受けると影響は大きい。新聞報道のように病院が攻撃されると大国人命に影響が出るのだ。 

新聞報道では、田舎の中核病院である半田病院がランサムウェアーによる栽培攻撃で大きな影響が出ているという。よく調べるといろんな隙間があり防御も難しいらしい。 

30年ほど前だったか、私も地方で基幹病院に通院していたことがある。丁度その頃大病院もコンピューターシステムを導入し始めるころで、紙のカルテからコンピューターによる電子カルテに代わる頃だ。 

待合室で待っていると診察室から医師が患者に尋ねる声とキーボードを叩く音が聞こえる。キーボードをたたく音の時間の方が長い。初めてのことで医師がガチャガチャやっていると端末が動かなくなる。しばらくして院内放送が「しばらくお待ちください」という。 

隣に座っていた女性の患者さんが「私たち患者のことをよく見てくれているのかしら」と不信がった。 

その後病院も進歩した。患者が受付でカルテをもらわなくても診療科の前で待っていると呼ばれる。医師の前に画面が写されている。胸部エックス線をとり待っていると画像が映し出される。 

小さな町の歯科医院でも診察台の前に私の歯の状況が一目でわかる映像が写す。診察治療が終わると医師が端末を叩き入力すると処置と治療代が出力される。 

紙のカルテはない。「もしトラブったらどうするんですか」と聞くとバックアップを取り終了後業者がメンテナンスをやっているという。 

最近改装した皮膚科医院では、診察券を出し待合室で待っていると、名前を呼ばれ診察室に入ると私のカルテが映し出される。受付で問診票に記入したことがすでにインプットされている。 

診察、治療が終わると次の予約日を記した紙をもらって待合室で待っていると、呼ばれる。薬局での処方箋をもらって自動会計システム採用で診察券のバーコードをかざすと治療費の請求書、領収書が出てくる。 

結構省力化されている。 

小さな町の医院でもこれだけのことだ。大きな病院になるとコンピューターシステムも大きくなる。更にいろんな検査機器がつながっている。電子カルテの維持管理、システム全体、精密検査機器の専門業者によるメンテナンスが必要になる。 

そこに大きな落とし穴があるようだ。 

病院ではシステム管理、セキュリテイー管理の専門家は確保できないという。だから業者任せだろう。 

しかし落とし穴は意外なところにある。医師や関係者の日常の業務に潜んでいるらしい。 

新聞報道では院内ネットに外部からアクセスできるVPN(仮想プライベートネットワーク)の通信機器が多数接続されていていつも使用する「かるて」「外来」「問診」などの単語にウィルスが埋め込まれているというのだ。 

病院ばかりではない。コロナ禍でテレワークが進めば自宅から会社その他の機関のネットワークに接続するために多くのVANが設置され、狙われる危険があることだ。

2021年11月28日日曜日

今の日本経済「円安、デフレ」:悪の張本人は白川、安倍、浜田、黒田?それとも

 

量的緩和政策の効果も出ず、デフレが続く日本経済を省みるとその張本人は白川、安倍、浜田、黒田の日銀関係者か政府か。それとも国民のデフレ意識か。でも円は「国の力のしるし」と考えるとインフレ時代は通貨高、デフレ時代は通貨安と考えると今の円安は国力か。でも「悪い円安」という見方もある。 

今の日本の経済は「円安とデフレ」、民主党政権を通して「円高とデフレ」は長期不況の要因といわれ、日銀も新しい日本銀行法で「インフレは悪いものだがデフレは必ずしも悪くない」と緊縮金融政策を取っていた。

当時インフレターゲットはハイパーインフレへの警戒が強かった。 

政権に戻った当時の安倍政権は異次元の量的緩和策を訴え、急激な量的緩和策に当時の白川日銀総裁は批判的だった。 

当時の対GDP比で見ても日銀のバランスシートは欧米の中央銀行に比べても最大規模で、日銀は著雪にわたって金融緩和をやっていたのだ。アメリカが危機に瀕したとき白川総裁がFRB議長に「日銀を見習ったら」とアドバイスしたことがあるほどだ。 

しかしその後FRB2.8倍、EU2.1倍イングランド3.5倍と通過供給量を増やしていったが日銀はたったの20%だった。 

しかし、「円高とデフレ」は変わらず、急速な量的緩和を要求された白川日銀総裁は任期途中で辞任した。政府はリフレ派経済学者を政策委員に送り込んだ。安倍総理の金融政策を操るリーダーがエール大名誉教授の浜田さんだ。 

安倍総理は「物価2%」のインフレターゲットを掲げ、通貨供給量を増やすために黒田総裁を選んだ。黒田総裁は「2年で2%」のキャッチフレーズを記者会見で披露した。

アベノミクスで株価は30%上昇、円も20%下がる。アベノミクスは成果を出し始めたが、市場はすでに日本をターゲットにしていたために市場とアベノミクスの金融政策が一致しただけだったという見方もある。 

浜田さんは成果を問われて「雇用が増えたんだからいいじゃないか」と言い出した。量的緩和策の成果を否定しているのか。

今、FRB、ECBは量的緩和縮小に向かい、FRBは利上げも視野に入れている。そうなるとドル買い、円売りで「円安」が進む。「悪い円安」といわれだした。 

成長率は先進国一低い。物価上昇もゼロ付近だ。それでも日銀は物価2%まで量的緩和を継続するという。黒田総裁は「海外と事情が違う」ともいう。 

FRBのパウエル議長は来年からさらに4年任期が延び8年になるが、黒田総裁の任期は9年を超えるか。 

黒田総裁が在位している間は市場は安心、安定を信じている。市場や国民の意識をかえるには黒田総裁の交代しかない。

 

 

2021年11月27日土曜日

辺野古をめぐる政府vs沖縄(2):軟弱地盤工事70m「砂杭」でも「完成の可能性低い」か

朝日新聞 2021.11.26

 

辺野古設計変更を沖縄県が「不承認」、軟弱地盤対策でも安全八買う穂で傷、米国のシンクタンクも「完成する可能性は低い」と報告している。軟弱地盤は沖縄県が指摘、防衛省は否定していたが、時の安倍総理がその存在を認め、軟弱工事が必要であることを国会で認めた。 

政府は海面下70mまでのカイロゆ工事で安全は確保できるというが、沖縄県は海面下90mまで軟弱地盤が存在し、地盤改良は出来ないという。この軟弱地盤は活断層の存在も示唆している。 

軟弱地盤工事は「砂杭」だという。砂杭だと固い地盤(N値50)に打ち込むのではないからそれ自身の自重で不当沈下する危険もある。沖縄県はそれを指摘している。 

私の知っている「杭打ち」は、既成のコンクリート製杭を岩盤まで打ち込む方法やボーリングしケーシングにセメントを流し込みケーシングを上げていく「現場打ち杭」だが今採用が多いのは「砂圧入静圧占め固め工法」のようだ。 

砂に水を加え流動化剤を混ぜ流動化砂にし長距離をパイプ輸送できる。塑性化剤も加える。直径15cmほどのケーシングを打ち込み流動化砂を流しながら徐々に上げていく。先端には直径70cmほどの砂層が出来る。それを何段も作るのだ。

先端は岩盤に当たっていなければ砂層で荷重を地中分散させる。支持杭ではなく摩擦杭になるか。 

水深70mか90mでは工事も違う。防衛省が70mを言い張るのはこのためだ。しかし、沖縄県が言うようにもっと調査すべきではないのか。ボーリング調査で意外なことが分かるかもしれない。

それでもN値ゼロからN値2025に改良できるのだ。

又、杭の本数がすごい。軟弱地盤66ヘクタールの面積で71000~77000本と言う。8m2に1本の割合だ。自重で沈下、破壊し滑走路が崩れ、沈下することを考えるとぞっとしないか。海の中に埋め立てて造った関西国際空港が沈下対策に追われているニュースを聞いたことがある。

総工費は9300億円と言うが、沈下対策を入れるとはるかに大きい工事になる。ゼネコンは仕事のあぶれることはなさそうだ。 

政府および防衛省は沖縄県民の声を聞くべきだ。

 

2021年11月26日金曜日

辺野古をめぐる政府vs沖縄:泥沼化する手続き、不服審査に加え活断層の存在

 

週刊プレイボーイ 2019.3.18
「沖縄「辺野古断層」が米軍V字滑走路異を
破壊する」より



辺野古への移設計画で軟弱地盤が見つかり政府が改良工事の設計変更を申請した件で沖縄が不承認にしたと公表した。理由は災害防止が不十分、ジュゴンなどの環境問題回避が検討されていないという。正論だろう。

記憶によると今までも手続き、不服審査請求、行政訴訟と同じ状況が繰り返されているようで、今後も不服審査請求、国交相による是正勧告、指示、そして行政訴訟と泥沼化しているようだ。手続きの不服審査請求を政府機関の国交相にするなんてお笑いではないか。拒否されるのは当然だ。

特に広範囲で見つかった軟弱地盤改良工事は県の試算では1500億円にのぼり、77000本のくい打ちをするという。軟弱地盤があることは建設反対派は開示資料からN値ゼロの地盤があることを見つけていた。

国の工事は杜撰でとぼけたものだ。サンゴやジュゴン対策も国の対応が後手後手だ。これから工事費がどう展開するかわからない。国は知っていて最初は工事費を低く抑えるために公表せず、後からわかったことにして工事費を釣り上げていく方法を取っているのか。

更に海底断層の存在で活断層の可能性があるという。楚久断層とV字滑走路の一本を横切り沖合で合流する辺野古断層だ。断層の長さは約10kmと専門家は言う(週刊プレイボーイ 2019.43.18)。

それによると、この存在は「推定地質断面図」「名護やんばるの地質」で分かるらしい。専門家らは現地調査で地形的に「ズレ」があり、最近新しい時期に動いたとみている活断層だ。

2018年に辺野古埋め立て承認を県知事が撤回したのもこの活断層があったためという。kpの付近の地震予測では「今後30年以内に震度6弱以上の発生確率は6~26%」と言う。

いつ起きても不思議ではないのだ。もし発生すれば滑走路は陥没し基地としての機能が期待できない。

一方、国は「活断層ではない」の一点張りだ。背後に活断層を否定する専門家がいるのだろう。

いつものことで事業者と地元十文の間での見解が違うことが多いが、「危険」を前提に考えた方が要のではないか。

また重要なことは憲法第95条「特別法の住民投票」の規定がある。「一つの地方公共団体のみに適用される特別法は・・・・・・その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ国会はこれを制定してはいけない」という。

日米安保条約との関連で条約と憲法とどちらが優先するかだが、政府は沖縄県の意見に真摯に耳を傾けるべきではないか。岸田総理は「聞く耳を持つ」とアピールしている。沖縄担当の官房長官が早速沖縄を訪問し現地を視察したが、「聞く耳」より「理解を求めた」方ではないか。












2021年11月25日木曜日

大丈夫か 半導体支援に8000億円:数年で経営難から海外へ身売りの可能性?

 

私も困った。車の買い替えを予定しているが半導体の不足で納車日が決まらない。もう3ヶ月も待っている。新聞報道では政府が総額8000億円で半導体を支援するという。

台湾のTSMCが主導で熊本県に工場建設する補助に6000億円、技術開発も含めて総額8000億円になるという。熊本県の立地には隣のソニーグループの半導体工場があり、ソニーも570億円を出資するらしい。 

残り2000億円は他の半導体メーカーの工場を支援するらしい。 

サムスンも1,9兆円投資し米国に半導体の新工場を建設すると発表している。 

半導体不足となると皆がこぞって半導体事業に乗り出す。日本の計画は大丈夫か。思い出すのは巨額の資金を投入したが、海外との企業の競争に勝てず、安値で技術ごと買い取られたことだ。税金から多額の投資をし、買収され何も残らない。

日の丸半導体エルピーダが破綻した例がある。経営が行きずまった原因は円高だといわれていたが、また同じようなことが起きないか。 

通産省、経産省のやることは同じだ。 

政府は電気自動車や再生可能エネルギーに必要な蓄電池の工場建設を後押しするために1000億円の補正予算を計上するという。

経産省はこれまでの小規模、単発、短期的な投資を反省し大規模投資を展開するらしい。だとすると失敗した時のリスクは大きい。

シャープの液晶テレビだったと思うが、政府は経済支援し他が、経営方針で間違い事業部を切り離し売却することになったが、国内の企業は名乗りを上げず、海外企業に買い取られた。技術も一緒だから損顔は大きい。政府は何ら反省していない。 

この半導体不足の原因は何か。コロナ禍で人手も集まらず製造でず供給面での要因なのか。だとすると、コロナ禍が一応収束しコロナ前に帰ったとして、今度は供給過剰にならないか。そうなると巨額の投資をした新しい工場が根を上げる。

日本はあらゆる面で官製企業は経営がまずい。ソニーも出資するというが出資額が少ない。手放しても損害は少ない。

「思いやり予算」上乗せ交渉:在日米軍は「米国のため」か「日本のため」か

防衛省資料から

在日米軍は「米国のため」であって「日本のため」の存在価値は小さくないか。在沖縄海兵隊は、米国が海兵隊組織を維持するためには一番安価な方法であることは米国の調査研究で分かっている。これだけの戦略を他の方法で維持するには莫大な費用が必要なのだ。 

さらに、駐留米軍は遠くは中東まで紛争時には出動しているし、沖縄では場所が狭いために、多くの時間訓練で沖縄外に出かけている。在沖縄海兵隊は米国の世界戦略、特に中国、北、ロシアなどへのアジア戦略では先端の砦なのだ。

在沖縄があるために日本は中国、北の攻撃目標になり、安倍政権で巨額な兵器購入を認めた。日本の防衛費枠も対GDP1%から2%に拡大する。 

日本に巨額は負担を強いているが、逆に日本にお礼がほしいぐらいだ。トランプさんが8420兆円の増額を要求、応じなければ撤退を臭わせたというが、応じなければどうなったのか。困るのは米政権ではないか。 

先行する韓国が5倍増の5260億円を要求され交渉はこう着状態という。 

米軍の駐留費は7000~8000億円といわれていたがどうなるか。

令和3年度の予算では8245億円(防衛省関係予算外2046億円含む)になっている。そのうち「思いやり予算」は提供施設整備218億円、労務費261億円に特別協定による負担として労務費1294億円、光熱水寮34億円、訓練移転費10億円の合計2017億円だ。 

この中の訓練移転費用が増額になるのか。政府は「同盟の投資」という。 

岸防衛相も「米国の安全戦略、アジア政策全体で考えなければならない」という。 

今の日本にとっては在沖縄米軍は「番犬」の存在でしかない。なのに米軍再編関係経費としてグアム移転などで2044億円を使っている。これでも沖縄の負担は減っていないのだ。辺野古移設は軟弱地盤工事でさらに巨額な費用がかかる。「聞く耳を持つ」という岸田政権の官房長官が沖縄を訪問したが、「聞く耳」どころか辺野古移転への理解を求めた。

バイデン、国内事情で備蓄石油協調放出要請:効果薄く寧ろ原油高招くか

 

今日のトップニュースは、「バイデン大統領の備蓄石油放出要請に日本も応じる考えだが主要は産油国の反発もあり寧ろ原油高を生じている」と言う内容だ。 

世界のガソリン価格の高騰は、コロナ禍で沈滞した経済再開の矢先の燃料需要増加での高騰は経済に打撃だ。 

特に米国はガソリン高騰が生活を直撃し、クリスマス商戦にも大きく影響する。今も支持率が下落しているバイデン政権にとってはどうしても避けたいことから備蓄石油の放出を各国に要請、協調放出をリードしている。 

岸田総理も記者団に、法の出来る範囲内で放出に協力するという。古い石油を新しい石油に入れ替えるというらしい。訪米を計画している岸田総理にとっては協調すべきなのだ。 

この米国主導の「消費カルテル」で産油国に圧力をかけるつもりだったのだろうが、OPEC,OPECプラスはコロナで需要が急減、値崩れを起こしている。ここは減産なのだ。1~3月には石油は余ると見ている。 

日本、米国、インド、韓国、英国そして中国も協調放出に参加するというのだ。 

1日の使用量は米国1717万バーベル、中国は1422万バーレル、日本は326万バーベルといわれている。米国が予定している放出量は5000万バーベル以上と言うと3日分ぐらいか。日本も数日分と言う。インドは500万バーベルと言う。 

34日分と言うと非常に短期的で放出効果には疑問だ。そんなことは産油国、市場には分かっている。寧ろ原油は高騰しているというのだ。 

寧ろ米国はオイルシェールなど、国内生産量を上げるべきではないのか。いつぞやは、産油国が増産を渋ったために米国がオイルシェールの増産に打って出たことがある。

なりふり構わぬバイデン大統領だが、協調放出要請の記者会見を見ても迫力がない。「演説に人をひきつけ、やってしまうぞ」という気迫が感じられない。やっぱりトランプさんしかいないのか。

2021年11月24日水曜日

政治とIOCに振り回された東京オリンピック:92%がコロナ禍の影響あったと

 

政治とIOCに振り回され1年遅れになった東京オリンピックだが、アスリートの92%が何らかの形で影響があったとNHKが伝えた。時の安倍総理は「完全な形での実施」、IOCや総理は「コロナ禍に打ち勝った証」としての実施を強調したが、アスリートにとっては反対らしい。 

NHKが紹介したスポーツ団体はバトミントンやビーチバレーだった。いずれも成果が出なかったスポーツ団体だ。他にベテラン選手も力を発揮できず予選で敗退するシーンもあった。 

原因にコロナ禍で十分な練習、対外試合、海外ツアーでの実践が積みあげられず、オリンピックに最高のレベルで対応できなかったそうだ。 

政治とIOCに振り回された格好だ。 

それが今度は北京冬季オリンピックで政治がらみの動きが出てきた。バイデン大統領、ジョンソン首相は「外交ボイコット」を提案している。人権問題が大きい。最近プロテニスの女性プレーヤーが性的暴力の告発をしたとたんに消息不明になった。スポーツ団体、著名な選手がその動向に危機感を訴えた。 

ところが、IOCのバッハ会長とその女性のテレビ会談の映像が流れバッハ会長、中国側が「安全」を確認したと言うが、誰も信用していない。逆にバッハ会長は習主席に加担していると報道された。バッハ会長は何時も逆効果の行動し批判される。 

ところで、東京オリンピックの開催費用関係はどうなっているのか。ここしばらく話題になっていない。IOCバッハ会長は守銭奴だから一文も出さない。後は日本政府と東京都のつばぜり合いか。 

小池都知事が体調を崩して入院、テレワークをし、やっと登庁したが、東京都が負担する費用の巨額さにショックを受けたのではないか。 

中国にオリンピックを開催する資格はない。尖閣諸島領海侵犯、中ロの日本一周けん制航行に抗議し「外交ボイコット」をすべきである。

FRB・パウエル議長と日銀・黒田総裁:トップの相反する悩みはインフレとデフレ

 

新聞報道によるとFRB・パウエル議長が再任され20022年から4年、2018年の就任から2026年まで8年間勤めることになる。長い在任期間と思っていたが、日銀。黒田総裁はすでに9年もやっているのだ。異次元の量的緩和条件も「物価2%」目標を掲げるが一向に上がらず0%だ。成果があったのかと問いたくなる。 

その前は白川さんが総裁だった。リーマンショック後、金融政策として緩やかな量的緩和を実施、米国がリーマンショック後、金融危機にかかったときに時のバーナンキ総裁に「日銀をやったらどうか」と会議で提案した時バーナンキさんは「他国のことに口を出すな」と不快感を示したという。 

そのバーナンキさん藻量的緩和に踏み切った。 

一方、日本では緩やかな量的緩和に不満は民主党政権も積極的な量的緩和を訴えていたが、白川さんは頭を縦に振らなかった。政権お座に返り咲いた安倍総理はリフレ派経済に心酔し、日銀政策委員にリフレ派を送り込み積極的な金融緩和を主張した。 

次期総裁の検討がされていることが分かり白川さんは任期途中で辞任し、黒田さんが就任、「2年で2%」と語呂の言いキャッチフレーズを使い異次元の量的緩和に突き進んだが、いまだ目標は達成できていない。 

欧米中銀は量的緩和縮小を視野に入れ金融政策を実施しているが日本だけはデフレから脱していない。 

黒田さんは「日本と外国では条件が違う」という。

日米両国の中央銀行トップは同じ課題ではなく相反する課題に苦しんでいるのだ。FRBは6.2%と言う物価上昇が一時の現象か長期化するのか。日銀はこれだけカネを市場に流しても何故、物価が上がらないのか。株式市場、国債市場は混乱している。 

米国の事情は、コロナ禍で供給体制が整わず物価高になっているという。市場も大きく供給体制が整えば改善すると見ているのか。雇用のも問題がありそうだ。政治はバイデン大統領よりトランプ再登板を歓迎しているのか。 

一方、日本は低成長社会になっている。デフレ脱却は難しいか。要するに需要が不足なのだ。設備投資もままならず、企業は儲けを内部留保したり株、土地バブルを出している。 

岸田総理は「成長と分配」、まず成長し果実を分配するという。しかし、賃金は米国に大きく引き離され、韓国にも後れを取っている。これじゃ、成長など期待できない。イオンの岡田会長が言うように「脱デフレは偉大なるイリュージョン」なのだろう。

岸田総理は黒田支持らしいが、この辺で日銀総裁を更迭したらどうか。市場の金融政策に対する受け止め方が変わってくるかもしれない。 

求められるのは変革だ。

2021年11月23日火曜日

立憲民主代表選:泉さんvs小川さん、党内ではなく国民に訴えろ

 

立憲民主の代表選は政党立ち上げ時の経緯もあって難しい選択になる。民進党から小池さんの「希望の党」への移籍がかなえられなかった議員の受け皿として枝野さんが立党した。その枝野さんが先の衆院選の敗北を受けて辞任した。 

だから4人の候補者も立憲、国民民主、希望の党、無所属など経歴が異なる。自民党総裁選のように長い派閥の歴史に立つのと違って短い期間での持論はメディアで注目されていない。 

その分、政策、主張点に重みがないのではないか。4人が安全運転だからメデイアは違いが見出せないという。自民党総裁選で河野さんが持論との変節を攻撃されていたのとは違う。 

メデイアによると、泉さんは「政策提言能力、40台の若さ」、国民民主出身を中心に支持、ポスト枝野を狙っているという。小川さんは「次世代リーダー、刷新」を訴え支持を広げているという。 

逢坂さんは党内最大派閥のサンクチュアリー、労働組合中心に組織力を訴える。女性候補の西村さんは無所属から菅元総理が担ぎ出した。菅さんらしい考えだが「女性を出せば良い」と言う考えは安易過ぎないか。

候補者討論会で問題になったのが、先の衆院選での敗北の要因になった共産党との共闘をどうするかだろう。最大支持母体の連合が共産党との共闘をいやがている。共産党は閣外協力という。良いじゃないかと思うのだがダメらしい。

その一方で野党候補の一本化は継続と言う。 

気候変動問題、エネルギー確保、再稼動での原発ゼロ問題、緊急事態対応、自衛隊明記の憲法改正にどう対応するか。自民党安倍さんは意気軒昂だ。憲法改正を言い出している。選挙で積極的に「争点はずし」をすることなく論争の積み重ねが重要だ。 

さらに、政権交代するには安保、外交が重要になる。極端な方向転換は国民が嫌う。 

国民は、一時政権交代はあっても長期的には自民党政権が続くことを望んでいないか。米国のように8年毎に政権交代のチャンスがあれば野党第一党の立憲民主の存在感も増し、代表選も熱が入るのだろうが日本の政界にあっては野党は烏合集散で名前を変えながら勢力を落としていく運命か。

2021年11月22日月曜日

テレワークはコロナ禍での流行病、定着は無理か

テレワークの実施率は20%程度と見られている。仕事上での効率が悪い。やっぱり日本人は仲間が集まって議論し飲んでコミュニケーションを保ち仕事を推進していくことを良しとしていないか。

コロナ禍で政府はが外出自粛、蜜防止を訴える手段としてテレワークを言い出した。

ここぞとばかりに企業イメージを挙げようと競ってテレワークの試行に踏み切ったが、仕事の効率は上がらない。商談も相手の顔色を見ながらの交渉ごとになるが、そこが見えてこない。

どんな人間かわからない人を相手に仕事をすることができるのか。

確かに、業種によってはテレワークの向く仕事もあるだろう。本社機能を地方に移した企業もあるが、まれだ。

また、広々とした空気のいい田舎で子供を育てる価値を見出した人は首都圏を脱出して地方に移住し、テレワークで仕事を続ける。

今まで知り合った人間との新しい商談なら出来るかもしれないが全く知らない人と新しい開拓をすることは無理ではないか。

東京を脱出し地方に移住する人が増えたと言っても埼玉、千葉、神奈川が主だ。いざと言う時は公共交通機関でいつでも東京に移動できる。

コロナ禍が一段落した時にテレワークの実績がわかるだろうが、もとの状況に変える事態も予想できる。基本的にはいずれに価値観を見出すかだ。 

アメリカよ 一体どこへ向かうのか:バイデン落ち目でまた、トランプ・フィーバーか

 先の米大統領選は何だったのか。共和党の現職トランプ大統領が支持を得ながら民主党候補のバイデン大統領が競り勝った。選挙制度の妙と言うか、トランプさんは大統領選に不正があったと、今でも敗北を認めないか。訴訟を起こしも分が悪い。退任際に「また、戻ってくる」と意味深長なコメント残した。 

そして今、バイデン大統領は就任時の支持率55%が人気が落ち41%に。迫る中間選挙では厳しい情勢が予測されている。 

確かに高齢(79歳)でテレビ画面でも覇気はない。威勢よく専用機に乗り込むタラップでつまずくシーンもあった。演説もトランプさんの方が引き付ける。一方、ハリス副大統領も評判が悪いという。初の女性大統領の可能性もあったために残念だ。

バイデン大統領はトランプさんの二国間交渉を多国間協議に戻し、欧州先進国では「おかえりなさい」と歓迎された。

混沌とする気候変動問題でも「パリ協定」離脱から復帰を決め、削減に向け協調するらしい。世界第2位の排出国だから当然だろう

対中国ではバイデン大統領は人権問題を重視する。これに英、独、仏、印、豪が加わり「対中国けん制網」を構築した。尖閣諸島侵犯を繰り返す中国に日本も参加するが、経済問題ではギャップが出ている。 

バイデン大統領はトランプさんの経済制裁、米国民の雇用と産業を守る政策は引き継いでいるが、中国に対する高関税は輸入品価格の高騰で逆に米国民の生活を脅かす結果にもなる。 

大きな問題はアフガニスタンからの撤退だろう。ほとんど短時間で反政府勢力が全土を制圧し、多くの若い兵士の犠牲の上に成り立ったアフガニスタン問題は何だったのか。米国内の批判は大きい。 

内政では、相変わらず新型コロナ感染者は世界一だ。マスク着用、ワクチン接種の義務化を訴えたが、訴訟まで起こされての反対運動だ。日本から考えれば呆れかえるほどだが、これがアメリカの自由主義なのか。

物価上昇も気になる。今、6.2%、バイデン大統領は「一時の現象」と言っているが、新型コロナでの供給減少をどう回復させるかだ。FRBは量的緩和政策を縮小、利上げも視野に入っているというが、同影響するか。 

また、インフラ投資法、社会保障投資法など200150兆円の投資を公約にしているがそのスピードが鈍いことも人気を落としている。

多国間貿易も一度離脱したTPPへの復帰を日本は希望しているが「参加できる状況ではない」という。 

そんな状況下で、岸田総理は来月、訪米するし、バイデン大統領も来年2月に訪日を予定しているという。 

世界をリードするのは誰か。今までリードしてきたメルケルさんは引退、マクロン・フランス大統領も国内での評判が悪い。英国ジョンソン首相はバイデン大統領の人権問題に対する北京冬季五輪外交ボイコットに協調するらしい。

ジョンソン首相がリーダーを務めるか。

日本はどうか。バイデン大統領なら岸田総理は相性がいいか。しかし3年後にトランプさん再登場ではどうなるか。また安倍さんの登場か。安倍さんはそこを狙っての政界活動復活なのか。自民党の最大派閥の領袖など興味なさそうだが。

2021年11月21日日曜日

IOCバッハ会長は「カネの亡者」:中国選手の人権侵害に沈黙か

 

中国の女子プロテニスで元世界ランキング1位の彭師選手が性的暴行を受けたと発進した直後に姿を消し安否が築かれている事件でスポーツ団体、著名選手らの心配する声が広がり、「中国包囲網」が出来ているという。

ウィグル省、香港、台湾の人権問題に加え、来年2月には北京冬季オリンピックを控えどう展開するか。 

バイデン大統領は人権侵害に対してオリンピックボイコットの外交を進めようとしているが中国は「内政干渉」として反発している。 

IOCのバッハ会長は、アスリートの人権侵害に対して何らコメントを発していない。五輪憲章に違反する行為ではないのか。 

やっぱり、バッハ会長は「カネの亡者」なのだ。巨額な資金をつぎ込んで冬季オリンピックを開催しようとしている習主席の機嫌を損ねたくないのだろう。 

この問題がゴタゴタし、バイデン大統領の言うオリンピックボイコットが広がれば北京オリンピックも名誉を傷つけられることになる。莫大な損失を負わせることになり、東京オリンピックと同じパターンだ。 

東京はこれから敗戦処理だ。肝心なところで、小池知事は体調不良で公務もままならぬ状況だ。東京都民としては言い迷惑だ。 

もうオリンピック開催に国力を発揮したり、経済復興の起爆剤にすることは止めないか。一箇所に集まり莫大な費用をかけて技を競い合うことなど税金の無駄使いだ。

東京オリンピックが終わったと思ったら同じ選手らが今度は各国に散って選手権大会だ。絶え間ない大会に加え、4年に一回のオリンピックだ。 

規模の効果でなく、小規模分散の大会が出来ないか。そうすればIOCやバッハ会長は不要になる。五輪貴族の追放だ。そしてカネに物を言わせた中国外交ともお別れだ。

11月20日、NHK「ブラタモリ」:見ごたえのあった「フォッサマグナ」、日本はどうして出来た?

NHK ブラタモリ 2021.11.20

ブラタモリ♯190「フォッサマグナ」「日本はどうして出来た」は久しぶりに見ごたえのある番組内容だった。全国日本地図には載っていないような「根知」が日本誕生に重要な場所のひとつであることをはじめて知った。勿論「フォッサマグナ」は知っていたが・・。 

タモリさんと女性アナが各地を訪れブラブラ散歩する格好で、その地域の地理、現地での簡単な実験での生い立ち、歴史などを教えてくれる番組だと思っていた。 

突然に現地に立たされ「お題」が提供されその解決を探っていくストーリーだろう。先の新聞で番組編成の苦労話が出ていた。スタッフは何週間も現地で調査するという。しかし出演者には何も知らされていないということだった。 

そんなことはないだろう。全く知らない場所に連れて行かれて、「これは何だ」「この風景で何か分かるか」と聞かれて直ぐ答えることは出来ないだろう。タモリさんともあろう大御所に恥をかかすことも出来ない。質問もそんなに難しくはない。何らかの配慮はされているのだ。女性アナも余り知らなさそうな振りをしタモリさんに花を持たせようとしているのではないか。 

そんなことは別として、フォッサマグナは面白かった。 

番組は根知から始まる。糸魚川―静岡構造線の北の端になる。北米プレートとユーラシアプレートの境界になる。フォッサマグナの西端だ。 

その北の端が民家の中を通っているのには驚いた。溝と言ってもコンクリートの雨水溝になって水が流れている。庭を通って向こうの林に通じているというのだ。

その糸静線の両側にある井戸水を飲むと違いがあるというのだ。普通だったら構造線上に構造物、家屋などを構築するのは禁ずるはずだが、そうではない。 

「フォッサマグナって何だ」と聞かれて女性アナが「溝?」と答えていたが、大きな溝なのだ。調べてみると約1700万年前、日本海が拡大する頃、西日本と東日本(?)の間に大きな溝が出来た。そこに長い間、堆積物、火山噴火そして隆起が繰り返され大きな溝が埋まり、さらに隆起し今の地形になったようだ。 

根知にはフォッサマグナ・パークもあり地層が地面に現れ、よく整備されている。東西での地層の違いも分かる。

私も一度、長野県大鹿村の中央構造線博物館を見学したことがあるが博物館の敷地から向こうの山へ構造線が伸びているとの説明があったし、館内には構造線での地質の違いが判る展示がされていた。 

この付近は地質がもろい。博物館に行く前に山崩れの箇所が何箇所か見られた。さらに今、この下はリニア新幹線の工事がされており、つい先日は作業用坑道工事で発破をかけた後の安全確認中に壁が崩れ人身事故を起こした。 

フォッサマグナは自然災害上も要注意なのだ。 

親不知―松本―諏訪―静岡を結ぶ糸静線と柏崎―小出―熊谷―銚子を結ぶ線に囲まれている。 

私の住んでいる高崎付近はフォッサマグナのど真ん中にある。噴火するのか分からない八ヶ岳、今噴火している白根、箱根、何時噴火してもおかしくない富士山がフォッサマグナの中にある。 

九州、四国、紀伊半島、中部日本を延びる中央構造線は諏訪で糸魚川静岡構造線にあたり、群馬県下仁田を通り高崎まで伸び、柏崎―銚子の構造線で結ばれ銚子で太平洋に抜けていると見られている。 

フォッサマグナとしてどの程度認知されているのか知らないが、災害と言う点でも要注意だ。 

NHKの「ブラタモリ」もフォッサマグナは2週連続で次は1127日の「糸魚川 君は糸魚川の本当のすごさを知っているか」と言う。 

忘れず、見てみようではないか。

2021年11月20日土曜日

立憲は政党支持率17%以上を目指せ:そうすれば自民を駆逐できるか

 

よく経済で「悪化が良貨を駆逐する」という。理論物理学者が「世論力学」を提唱し、「良貨は17%以上あれば悪貨を駆逐できる」と言うのだ。これを政治の世界に適用すると、良貨(立憲)は17%以上の政党支持があれば悪貨(自民)を駆逐できる」と私は理解した。 

今、立憲は新代表選びで4人が立候補すると言う。逢坂さんは「党の信頼で役立つ政党」、小川さんは「支持のウィングを広げ政権の受け皿」、西村さんは「足腰を強めボトムアップの政治」、泉さんは「新自由主義と戦う姿勢、正S買うを打ち出す」という。 

どの候補も自民党政権との違いを強調しているが、どの候補が党員の共感を得、期間中に対立候補の支持まで巻き込むことが出来るか。事前のグループ別の票割どおりだと今後が心もとない。

17%以上の政党支持率に持っていけるのは誰か。 

17%の数値には根拠があるのだ。「銀河の片隅で科学夜話」(全卓樹著 朝日出版2020.2)で紹介されている。 

それによるとパリの理工科大学の理論物理学者のセルジュ・がラム博士の「世論力学」と言う考え方を発表したという。民主主義の多数決を突き放した観察で、多数決の数学的正当化は「3人寄れば文殊の知恵」によるらしい。

17%と言う数値は3人で意見を調整することによる出てきた数字であるが5人になっても少々変わるだけで本質は変わらないそうだ。 

民主的手続きを踏んだ多数決を行うときは2割にも満たない確信を持った少数意見が残りの多数意見全体の意見に優先するという。ところが、少数派独裁が現れるとも言う。エネルギー分野、医師会、農協など少数派が不思議に巨大な権力をふるっているのが現実とも言う(同上)。 

だから政治の世界でも定見を持った少数派が17%以上占めれば浮動票を凌ぐことになる。 

良貨(立憲など野党)が17%以上の支持率を得れば悪貨(自民党)を駆逐することになるのだ。

2021年11月19日金曜日

小さな記事の大きな課題(55):巨大地震の支援強化、確率70%は「明日かも」

 総務省は南海トラフ巨大地震時の自治体職員の被災地への派遣行動計画を作成するために有識者協議会を設け、2~3年のうちに計画を策定、そのあと首都直下地震の計画を作成する予定だという。

小松左京さんの「日本沈没」、TBSドラマの「関東沈没」も起こることはないが、南海トラフ巨大地震は「30年以内に70~80%の確率」、首都直下地震は「30年以内に70%の確率、でそれぞれM9クラス、M7超が予測されている。発生することは確実なのだ。

TBSの「日本沈没」も関東沈没は半年から1年以内に70%の確率を設定していたはずだ。

田所博士の「まだ先ではないのだ。明日かもしれない」という発言は現実に通用するのだ。

南海トラフ巨大地震、首都直下地震、関東大震災クラスの震源域の周辺で騒がしいのはその前兆かもしれない。

しかし、南海トラフ巨大地震では港湾の水位の上下動の観測値から次は2030年の中ごろ、あるいは関連地震のメカニズムの検討から発生周期を見直した結果もっと先、200年後と言う予測もある。

関東大震災クラスは後だろうが、首都直下地震はすぐかもしれない。

私の住んでいるマンションでも防災対策は重要だ。管理会社は阪神淡路地震では発生1週間後に全国から社員を集めて支援に回ったというが、首都直下、南海トラフ巨大地震はそうはいかない。起こってしまってからでないと実態がわからないのだ。

自民党政権は自助を盛んに言うが、これは当たっている。



小さな記事の大きな課題(54):国民感情に反する安倍元総理秘書の「不起訴」

 安倍元総理主催の「桜を見る会」前夜祭の後援会による「夕食会」で政治資金規正法違反容疑で一度は不起訴にした事案で、東京検察審査会が「不起訴不当」の判断を下し東京地検特捜部が再捜査していた。

その結果、会計責任者でホテル側からの領収書を後援会に送らなかった元秘書を「起訴猶予」、後援会の代表で領収書の保管義務者だった元公設第一秘書も「嫌疑不十分」とした。この秘書は前夜祭費用3022万円を記載しなかった件で100万円の略式起訴されていた。

政治資金規正法でのこういった案件は疑惑があっても正式な裁判になると公判維持が難しい。特捜部はそこのところを見ているのだろうが、元総理の案件として腰が引いているのではないか。安倍さんは現役時代に自分や後援会に責任追及が及ぶのを回避するために東京高検検事長人事で禁じ手を打っていたが失敗した。。

主権者たる国民にとっては不愉快な判断だろう。

国民の判断と検察の判断にギャップがあること自体避けるべきだ。こういう事案を何回も起訴し、不起訴になっても繰り返し、判例を変えていくことが重要ではないか。

必ず有罪となる事態になれば、国会議員も秘書連中も悪事を回避することになれば一歩前進ではないか。

ただし、検察特捜部に総理と戦う度胸があれば美話だが。