岸田総理肝いりの「新しい資本主義実現会議」が開催されたが、メデイアは一様に安倍政権時の「骨太方針」などの焼きなましと批判する。
何のことかわからなかった岸田総理の「新資本主義」の背景には池田さんの「所得倍増」があったのだろう。令和の所得倍増などと言っていた。アベノミクスで格差が拡大、中間層が細る結果になり「票が野党に逃げる」ことを心配し、政府、民間が強力して多くの人が企業の儲けの分配を受けるシステムを検討するというのだろう。
岸田総理は「成長と分配」を主張していたが選挙になると「まず成長しその果実を分配」とトーンダウン、金融所得課税強化も市場の不安で先送りになった。一方、野党は「まず分配」と生活支援を主張していたが、今、自民と公明が調整しているという。細かいところで溝があるのだ。
今回の実現会議で提唱された案を見ると自民党政権での「骨太の方針」の焼き直しらしい。
そりゃそうだろう、会議のメンバーが新規事業などで成功した経営者や経済人で構成されているようだが、主導するのは官僚だ。メンバーは自分の持論を展開するがその肉付けは官僚がするのだ。
当然に今までの経済政策が顔を出す。中には内容が少し変わっているのものあるだろう。
過去にはいき度も成長戦略は寝られてきた。中曽根内閣時の「前川レポート」、福田政権での「21世紀版前からレポート」だ。いずれも成果は見なかったという。その要因に企業の儲けを分配する方策ができていなかったというのだ。まずやらなければならないのは、これらのレポートを検証することではないのか。
そして、再分配のシステムを構築することだ。それは大企業や富裕層の優遇税制を見直すことだし、日本経済を守るためには大企業も応分の税負担をすべきである。
アベノミクス、異次元の量的緩和の継続で企業は500兆円の上る内部留保だ。これは日本のGDPに相当する。
社会保障制度などを維持し、日本社会の繁栄を取り戻すには国民の生活を安定させることだ。経済の好循環に本気で取り組むべきだ。
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