2021年11月6日土曜日

東電・元幹部3人控訴審で無罪主張:国の長期予測を信じないで何が出来るというのか

 

3.11東北地方太平洋沖地震・津波により東電・福島第一原発事故で津波対策を怠ったとして業務上過失致死傷罪に問われている旧経営陣3人の強制起訴の控訴審が2日始まり、旧経営陣は一審時と同じように「無罪」を主張したという。 

争点は、長期評価の信頼性と津波対策などの防水策が取れたかどうかにある。 

巨大津波の予測評価は3人に伝えられたが、その長期予測を信頼せず運転停止するほどの予見可能性はなかったというのだ。 

巨大地震や津波、あるいは火山噴火などの自然災害について「国の長期評価予測」などを信頼せずして何が出来るというのか。

その結果が3.11の大災害を起こしたのではないか。それでもまだ自分たちの責任を回避しようとするのは何のためか。

「予見可能性がなかった」と主張するのは「自分たちがバカだった」と言うことではないのか。 

近くの東北電力・女川原発は国の長期予測を信頼し、防潮堤や防水対策を施し、震災時は近くの住民の避難所となったことをどう考えているのか。

思い出すのは工業技術院の元院長が交差点で事故を起こし死傷者を出したが、自分にミスはなく車に原因があると主張し続けたが、有罪判決を受けた。その結果、自分が間違っていた。「アクセルとブレーキを踏み間違えた」と今までの主張を覆し服役するという。

責任回避に非常識なことを主張しても国民は認めない。今回のこの事件も旧経営陣3人が「無実」を主張しても有罪になり、「私たちが間違っていた」と言うことにならないか。

「予見可能性」など法律、裁判では難しい争点だが、国が発表する巨大地震、津波、火山噴火などの長期予測は信用せざるを得ないことは皆知っていることだ。

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