日本はもはや先進国ではないと思っているが、先進国と思っているのは政権を担う政治家だけではないのか。先進国として振る舞うことが外交にも大事なのだ。一方国民は上がらぬ給料に辟易しているのが実態ではないか。
総選挙が終わるのを見て、岸田総理は英国で開催されるCOP26に出席、3分間の演説のためだそうだ。そこで途上国への支援金不足を補うために25年までに1.1兆円を追加すると言ったが、ドイツは25年までに8000億円、アメリカは24年までに1.3兆円と言うから先進国だ。
排出量実質ゼロはアメリカ、イギリス、EU,日本は2050年、中国、ロシアが60年、インドは70年達成で、ここでも先進億並みの約束だ。
しかし強く要求されていた石炭火力発電については日本は石炭火力を維持するが技術開発で実質ゼロをめざすという。NGOからまた、「化石賞」を受賞した。
国内でいろいろ課題を抱えているが、世界の先進国の間でどう理解されているのか。
経済面では大きく後れを取っている。一昔前のGDPは1位のアメリカ1200兆円、2位の日本が500兆円ほどでアメリカの半分が日本の力と思っていたが、今は中国に抜かれ第3位に転落、推定でアメリは2400兆円、中国1200兆円、日本500兆円で変わらない。
1人当たりのGDPも37か国中で21位、新聞に年収が載っていたが、アメリカ763万円に対し日本は424万円で韓国にも遅れている。日本の地位は低下、G7に入ってもいいのかとメデイアは言う。
その要因は生産性の低さ、デジタル化でも技術革新に後れを取っている。成長戦略を失っているのだ。
経済成長に向け財政出動するも成果は伴わず、一方で借金は増え1200兆円に。対GDP200%を超える。先進国(?)中で一番の悪さだ。コロナ禍で生活支援策で赤字は増える一方だ。
岸田総理も令和の所得倍増と言い「成長と分配」の必要性を唱えていたが、今は「まず成長でその果実を分配」と言い出し野党の「まず分配」からトーンダウンだ。財務省の矢野次官は選挙期間中の野党の生活支援を「ばらまき予算」と批判したが、財政の舵取りもうまくいかない。
財政出動で経済が好転し、税収が増え社会保障制度の維持ができるのであれば何ら問題はないが、企業の儲けを再分配する税制の見直しなどに欠けているのだ。自民党政権では手が付けられないのだ。
賃金は上がらない、一方で国民の負担は増える一方ではもはや先進国ではない。長く続く日銀の異次元の量的緩和も「物価2%」までは継続が決まった。アメリカをはじめ先進国では「量的緩和縮小」が政策課題に上っているが、日本は何時そこまで行くのか。
しばらくは立ち直れないのではないか。国民の負担を強いる自民党政権でも選挙では支持されるのだ。
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