ロシアのウクライナ侵攻で見せた国連安保理機能不全、中国は陸海のシルクロード「一帯一路」で勢力圏を拡大、それをけん制すべく米国のNATO強化、自由で開かれたインド太平洋構想、ロシアは旧ソ連邦崩壊後、復権を目指してロシアから離れた旧ソ連邦諸国の併合に急ぐか。ロシアも中国に警戒している。
米国関係では、岸田総理、韓国大統領もNATO首脳会議に出席すると言う。NATOは北大西洋条約機構だ。日米韓の関係から米国が出席を要請したのか。日米オーストラリア、インドでQuad,英国もインド太平洋を重視、南東シナ海に艦船を派遣している。
今回のウクライナ侵攻では米、英、独、仏が兵器供与などウクライナを支援している。しかしウクライナはNATO未加盟のために直接参戦はしていない。
中国は、新興国への経済支援で「一帯一路」構想を展開、最近は南太平洋島しょ国で経済支援の話とともに安全保障も話し合ったがこちらは合意を得なかったという。更に南太平洋からアルゼンチンまで海洋戦略を展開だ。南太平洋にはオーストラリアがいる。バランスをどうするかが島しょ国の課題だ。
中央アジア5か国にも外相が足を延ばした。経済支援は背景に港湾の軍港化を抱え、「債務のワナ」問題が出ている。スリランカでは暴動になっている。
香港、台湾の民主化運動撲滅など激しい政策を展開しているが、「もともと中国」と言う意識が強い。台湾進攻があるかどうかはわからないが、万一の時は日米同盟で集団的自衛権行使の機会があるかもしれない。
一方、ロシアは崩壊した旧ソ連邦の復活を目指しているのか。露連から離れた国は経済でも発展をしている。バルト3国は、GDPではロシアの170兆円には勝てないが、1人当たりのGDPではダントツに差を付けられている。
ウクライナも8年前に親ロ派政権から親米派政権に代わった。民主主義に満足していたが、ロシアは兄弟国にこの考えが浸透するのを恐れている。
ウクライナへの侵攻も国民を解放する「正義の戦争」の意図があったようだが、プーチンの目論見違いが大きい。
「核大国」を掲げ戦争に入ったが、NATO諸国に支援されたウクライナは強い。6月中旬からはNATOから供与された重兵器が威力を発揮し、反転攻勢に出るらしい。
米、中、ロシアがそれぞれの意向で安全保障圏を構築、弱小国は力のバランスをどうとるか思案にくれる時代が続くのだ。
そのうちに兄弟国の中国、ロシアが互いにけん制する事態になれば、力のバランスも変わってくる。
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