2022年6月3日金曜日

急なインフレだが、アベノミクスは欧米で成功し、日本で失敗か

 急激なインフレには注意が必要だが、アベノミクスはインフレ8%の欧米で成功し、日本ではやっと2%超えているが失敗か。欧米ではインフレ回避のために利上げを目論むが、日本は依然として量的緩和策の継続だ。それで市場は安心するのか。

ポストコロナ、ロシアのウクライナ侵攻で物価高、利上げで金利差が生じ、ドル高円安が続く。これがさらに物価高を生じる。6月から日本では食料品などの値上げが続く。国民の不満は夏の参院選に影響しそうだ。

野党の立憲民主は選挙の対立軸として「インフレ」を争点化する。「岸田インフレ」と言うのだ。

物価高、インフレ対策を追及するも骨物方針の経済政策を見るとアベノミクスと同じと言う。しかし岸田さんは「経済モデルが違う」と言うが、マクロ経済政策は維持するので異次元の量的緩和策は継続するという。

岸田総理のいう「新しい資本主義」とは何かが問題になる。就任早々は、「分配」政策を打ち出した。前政権との違いだ。

しかしこれは正しいと思った。過去にも海外から日本は外需ではなく内需を重視すべきだと批判が高まった。当時の政権は「前川レポート」「21世紀版前川レポート」で日本経済の再生を謳ったが、うまきいかなかった。

原因は「企業が設けた利益を分配するシステム」が構築できていなかったのだ。

岸田さんが「新しい資本主義」を言い出したきっかけは何か。原さんが「新しい資本主義」で英米型の資本主義は終焉し、日本型の社会、資本主義を唱え、「希望の大国 日本の可能性」を訴えていた。

岸田総理もこれに刺激されたのか。安倍さんが量的緩和策で円安を目指すリフレ派経済学にひかれたのと同じだ。

しかし時間がたつうちの「分配」は後ろに下がり、まず「成長」が出てきた。成長戦略の果実を分配するというのだ。こうなると一までの経済政策と似てくる。役人が知恵を出すのだから依然とそう違いはない政策が出てくる。

もともと物価目標も、高い物価から低い物価に導くには適していると言われるが、低い物価から高い物価に誘導するのは疑問符が付く政策なのだ。

今はいろんな条件が重なって理想的な物価目標が置けないが、日本は「悪い物価高」をどう回避していくか。

日銀黒田総裁に任期はもうすぐだ。後任に誰を置くか、その時がアベノミクスと別れる時だ。


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