再稼働を目指していた女川原発でトラブルが発生一時中断したというが、配管接合でのナットの緩みで測定器が入らなかったらしい。修理後再稼働へ進んだという。リスクの高い原発ではちょっとした不具合が大きな事故につながる。会社は手順書を整備するという。
処で、女川原発というと東北地方太平洋沖地震、津波での東電・福島第一原発の甚大な被害を思い出す。東電は甚大な放射能汚染事故を起こし、今廃炉に向かって作業中だ。津波による電源設備の不備で冷却水が供給できず、自衛隊のヘリコプターによる海水の空中散水は今も覚えている。
一方、女川原発は火災事故はあったようだが、周辺住民の避難所として活躍した。東電とは大きな違いだ。当時の新聞でも防波堤を高くしたために助かったと報じられた。
その状況が朝日新聞(2024.11.24)社説「序破急」で西尾記者が「女川原発を救った土木技師」で詳細に報じている。
それによると、1960年ごろ津波高さ3mを想定していたが技術屋の平井副社長が15mでなければだめと主張、経営陣もそれを受け入れた。40年後の貞観地震再来襲で成果となって表れたのだ。
一方東電は、技術者が15.7mの巨大津波を想定したシミュレーションを報告していたが、経営陣は受け入れなかった。経営陣が政府の想定を信じていなかったのだ。その結果が皆が知っている通りだ。勝俣会長を含め旧経営陣4人が13兆円の損害賠償で係争中だが、勝俣氏は亡くなった。
記事では「想定外ではなく、想定が間違っていたのだ」「法令に定める基準を超えて結果責任が問われる」という。
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