2011年2月7日月曜日

愛知・名古屋首長選は、新しい政治の変換点になるか


10%減税、議員報酬減額、中京都構想、既成政党批判などを訴えて戦った首長選は予想通り河村、大村さんの当選だ。これが日本の政治の変換点となるのか。2人が圧倒的な知名度と人気を持っていることを考えると、愛知、名古屋に限ったコトかも知れない。

閉塞感の漂う国政を考えると、河村さんは「政党 減税日本」、大村さんは「日本一愛知の会」という新党結成で既成政党批判をしたのが当たっていたのだろう。既成政党支持者から多くの支持を得ての当選で、政権政党の民主党推薦候補は落選の憂き目にあった。

市議会解散を問う住民投票も、議員数、報酬などの減額を訴える河村さんの勝利に終わった。河村さんの持論である議員は昼間働き、夜ボランテイアで活動する外国の例にならい議会改革をしようとしているコトには賛同する。首長と役所がしっかり仕事をし、議会は行政をチェックするのが本来の仕事だ。議員を職業にするから、いろんな問題が出てくる。

しかし、市長選で選ばれた市長も市議会議員選挙で選ばれた議員も民意だ。市長は人気度、知名度、そのキャラクターから選び、市議会議員は実生活に密着した活動から地域の代表を選ぶのでは、2つの民意が激突し混乱する危険がある。河村さんが「よーく考えてや」と訴え手いるように、有権者には整合性された投票が期待される。

この首長選の傾向が広がりを見せるのか。

注目派は東京都知事選ではないか。

後出しジャンケンで勝利を勝ち取る石原さんか、セールスマンしか実績が分からない東国原さんか、事業仕分け効果で、先の参議員選東京地方区で170万票を採った蓮舫さんか。候補者が名乗りを上げるのは、もう少し先だろうが売りがキャラクターだけの候補は御免だ。

この愛知・名古屋首長選の結果が、即、国政に及ぶとは思われないが、政権与党の民主党も、自民党もしっかり反省すべきである。菅さんなどは「政策が十分、国民に伝わっていない」からではないかをコメントしているらしいが、逆に十分伝わっているから、有権者はこういう判断をしたとも考えられる。地域政党に「不満の受け皿」「一過性」と見ていては政治の大きな流れを見誤るコトになる。

一方、「政治とカネ」の問題にはしっかりケジメを付けるべきだ。同じ6日に実施された陸前高田市長選で小沢さんが告示前に自らテコ入れした候補者が敗北した。小沢さんは「統一地方選の勝敗を左右する極めて重要な選挙」と位置づけていただけに痛手を被った(岩手日報より)。

小沢さんの選挙区では小沢離れが始まっている。民主党も小沢系議員と思われる議員は、自分の立場をしっかり考えるべきだ。
写真:テレビで報道される河村さんの当選現場事務所

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