2011年2月5日土曜日

大相撲八百長事件:今度こそ国技を返上し、一介の格闘技で出直せ







絶えない不祥事を抱え今度こそ、国技継承を返上し一介の格闘技で出直すべきだ。大麻事件、野球賭博に次いで八百長問題が発覚した。相撲ファンではないが、今までの曖昧な対応では不祥事はなくならないと思っていたが、日本相撲協会にも相撲取りの待遇など運営面でも根深い問題が介在しているようだ。

他人の不祥事を省みて、類似の不祥事を撲滅しようと日本相撲協会も努力してきたのだろうが、こういう不祥事で一番反省するのは本人達であって、周りの者は類似の不祥事を防止しようとするインパクトはないと見るべきだ。

相撲は、「日本の国技」と言われる格闘技だ。古事記に記されている国ゆずり力比べなどが原型で、相撲を職業とする人が現れたのは室町時代中期、江戸時代は勧進相撲で多くのファンを作り、大名が競って強い力士を抱えたそうだ。歴史も古く、国技と言えば相撲だ。

長い間競合する相手もなく、古くは大名などに囲まれ、今は文部科学省に囲まれて「ぬるま湯」での運営であり、厳しい目で見られるようになったのは今回のような不祥事からか。

しかも協会の運営は、相撲取り経験者で固められ、外部の人間の目で見る機会はすくなかった。当然に事なかれ主義で、仲間をかばう姿勢がアリアリで不祥事の反省などなかったのではないか。

日本相撲協会は、公益法人として法人税や寄付金の控除など優遇措置が多く、新国技館の建設費をキャッシュ出払ったと言われているほど、豊富な資産を持っているようだ。そして今度協会は公益財団法人への移行の意思を持っていると言うが、八百長は公正さを欠く。

優遇措置を与え,公益法人として認定する協会ではないのではないか。多くのファンや関係者、利権に群がる者がいるだろうが、少なくとも国技を継承する団体ではない。

ここは、国技、公益法人を返上し、一介の格闘技から出直すべきだ。解散し、しっかりした組織の株式会社で出直した方が良い。スポーツには八百長は付き物だ。この勝負は「八百長?」「ガチンコ?」という目で見るのも面白いのではないか。

国技は相撲ばかりではない。剣道、柔道もある。

不祥事での責任の取り方は重大だ。放駒理事長も「天地がひっくり返った感じ」と言っているように、この八百長問題は根が深い。ガバナンスの強化、改革を訴え存続を前提に文部科学省に判断を仰ぐのではなく、自ら決断すべきである。

判断を仰がれたら文科省だって困るはずだ。
写真上段左:取材陣が群がる国技館前 2011.2.5
写真上段右:開催中止とチケットの払い戻しを知らせる張り紙 国技館チケット売り場
写真下段:蔵前橋から東京スカイツリーを望む

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