2011年2月22日火曜日

民主党の現実:居座る菅、なりたい者の前原、原口、厄介者の小沢、鳩山


総理の座に居座る菅さん、あわよくば総理になりたい前原、原口さん、牛耳ろうとする仙石さん、そして厄介者に成り下がった小沢、鳩山さん。今、民主党政権に影響を与える人物だ。政権交代から2年、あの時の熱気の中に、こんな事態になることを誰も予想しなかっただろう。

民主党政権のボタンの掛け違いは、発足後直ぐに現れた。国民新党の亀井さんが郵政改革担当として入閣したことだ。日本郵政会社の社長に官僚OBの斉藤さんを持ってきたことは、民主党政権が標榜する「脱官僚」を腰砕けにした。その後の公務員制度改革などでの骨抜きは、みんなの党の渡辺さんが批判するとおりだ。

新鮮さを期待した民主党政権であったが、鳩山―小沢体制での2トップの「政治とカネ」の問題、日米対等外交は理念としては良かったものの普天間移設問題は、大混乱の後、原案に収まるかに見えたが、鳩山さんは「方便」だと言ってのけ、このままでは日米合意は実施すれば血を流すコトになりかねない。

政策・発言のブレは大きかったが、小沢さんに揺さぶられての官低党高政治は政治不信を高めた。

鳩山辞任後は、自民党時代と同じ政権のたらい回しが始まり官政権の誕生となった。野党時代に自民党の政権たらい回しを批判していたが、何のことはない民主党も同じだ。

「クリーンで開かれた政治」を掲げての登場であったが、政治資金疑惑まみれの小沢さんの処分に手間取り「クリーンさ」は出せずじまいで、ポスト菅を睨んでの攻防が今も続いている。

尖閣諸島の中国漁船領海侵犯問題では、国益を損じる判断で外交上の稚拙さを見せつけた。財源不足からのマニフェスト見直し、社会保障と税の一体改革は、メデイア、財界には評価されるも、党内からの修正批判、増税反対で足下が乱れてきた。党内基盤の弱い菅さんにとっては厳しい立場だ。

世論調査で支持率は205を切ったため、春の統一地方選は菅さんでは戦えないとの気運が高まり、政治ポスターからも菅さんの顔は消えた。

ポスト菅を狙って、前原さんは親小沢グループの幹部に媚び、原口さんは「打倒菅政権」を訴えながら、解散・総選挙をちらつかされると「菅政権を終わらせてはいけない」とトーン・ダウンする始末だ。「日本維新の会」を旗揚げし、「地方主権」をテーマに河村、橋本さんらに近づこうとしている。

2人共に、党内基盤は弱く、小沢グループの支持がない限り代表にはなれない。厄介者小沢さんを頼らなければならない2人にどれほど期待できるのか。

菅さんは、今まで進めてきた経済政策でデフレ脱却は出来ると見ている。社会保障+税の一体改革にも歴史的使命を感じ、自らの不人気、先が読めないままに続投を主張している。鈍感で、先を読む力などないようだ。

今回の政権交代は、「民主党に期待」してではなく、「ここは一時民主党に」の様子見での政権交代だったのだ。

こんな人材、党内情勢では民主党政権はダメという結論になる。
写真:民主党本部入り口 何かあると報道陣が群がる

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