2012年10月25日木曜日

日銀追加緩和:100兆円枠でインパクトがあるのか

何かと圧力のかかる日銀本店
白川総裁の任期も近づいている
日銀追加緩和、100兆円枠でインパクトがあるのか。日銀の追加緩和は65→70→80兆円と経緯し、更に20兆円増して100兆円の資産買い入れ枠と相変わらず小出しの緩和を考えているようだ。

市場で臆測が流れた瞬間は円安、株高に動くが効果は長続きしないのが今までの動きだ。

経済が停滞する中で、政府は4000億円にも上る緊急経済対策に取り組もうとしているのに歩調を合わせる金融緩和策らしい。政府も2014年度に消費税8%への布石として消費者物価指数など経済指標の好転をねらい経済再生、切れ目ない対策を強調している。

日銀も資産買い入れ増で市場にカネを流通させ、金利を押さえ、企業などが資金繰りをしやすくする効果を狙っているようだ。

各国中央銀行のバランスシート
週刊エコノミスト2012.2.28
今まで、在野のエコノミストは欧米先進国に比べて流通通貨量が極端に低いと指摘しているが、日銀は対GDP比では先進国一高い比率であると抗弁し、たび重なる緩和で市場にはカネがダブついているとも言う。

一体今までの金融緩和で、どんな効果があったというのか。

先の国会で民主党の川上議員に「日銀の緩和政策に効果があったのか」と質問された白川総裁は「それぞれ経済環境に違いがあるが、効果があると思ってやっている」と答弁していた。

でも、一向にデフレ脱却はできないし、海外の経済事情に大きく影響されるとは言え、経済は停滞傾向にある。

政府も切れ目ない経済対策というが、今までの政策に効果が出てきているのか。検証も不十分なままの予算化では、国民に赤字を押し付けるばかりだ。

IMFの後押しもあって、政府は強力な金融政策を日銀に要求しているが、小出しの資産買い入れ枠の拡大ではなく、思い切った「無制限枠」を要求しているのだろう。

外債買い入れの圧力もあるが、為替介入の様相を呈するので、日銀は拒否している。

日銀の「無制限枠に拡大」と政府の徹底した規制緩和でデフレ脱却、景気対策ができるのなら早くやってほしいと思う。

政府の規制緩和に官僚の抵抗があるのであれば、反対者の首を切ってでも推し進めるのが「政治主導」ないか。

日銀と政府が政策のなすり合いをしていては景気対策にならない。市場は知っているのだ、無策であることを。

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