2013年8月12日月曜日

消費税増税:「やった時のデメリット」、「やらなかった時のデメリット」、国の財政の本当の姿の議論を

国民生活に大きく影響する消費税増税で賛成派、反対派の意見がメデイアを賑わしているが、賛成派は「やった時のデメリット」、反対派は「やらなかった時のデメリット」も論じ説得力のある議論と日本の財政の本当の姿を示すべきではないか。

この議論は、野田政権の末期に国会予算委員会で、みんなの党の江田さんが「増税したときのデメリット」を野田総理に質問したとき、野田総理は「やらなかったときのデメリット」も議論しなければバランスの取れた議論にならないと応戦したことを覚えている。

消費税増税への判断材料に12日発表の4~6月のGDP速報値がある。12日は休刊日でテレビ・ニュースで知ることになるだろうが、安倍総理を始め政府関係者はすでに数値を知っているのではないのか。市場は好調を予測するが、疑ってかかればアベノミクスの想定通りに数値のねつ造だって可能だ。

他の経済指標は、失業率3.9%、有効求人倍数0.92倍で4ヶ月連続で上昇、現金給与総額もボーナスを上げた企業もあることから平均賃金は5ヶ月ぶりに増加したと言うが,ボーナスを除く所得は増加していないという統計も見たことがある。

それでも国民は今の生活について、満足と感じている人が内閣府の調査で70%にも上るという一方で、讀賣新聞(2013.8.11)の世論調査では80%の人が景気回復を実感していないとも言う。

何か混沌とした生活実感ではないか。

こうした状況下で消費税増税はどうなるのか。

財務省、税制調査会、御用学者、エコノミストなど増税賛成派は、国の借金1000兆円越えは先進国一悪い財政状況で、このまま行けば国際社会で国債信用下落、金利上昇で日本経済はおろか世界経済に悪影響を及ぼすので財政再建に消費税増税は欠かせないという。

でも、税率アップで税収増が保障できるかどうかには言及しない。

財務省も財政健全化を主張するが、彼らには別の思いがある。税収が増えることになれば、予算編成において自由度が増し、利権の確保、拡大に利すると見るのだ。

御用学者らも同じだ。

しかし、「増税した時のデメリット」、よく言われている「税収増にならない」、竹下、小渕政権時のように「景気の腰折れ」による経済成長を阻害しかねないという疑問に答えていない。

消費税増税に「政治生命を賭けた」野田総理(当時)だから、消費税増税を決めた責任者としてしっかり応える義務があると思うが、そのつもりはなさそうだ。

その野田総理(当時)も増税に「ギリギリの可能性を求めた」とは思えないことを知ることが出来た。民主党のマニフェストにも書いてない増税に踏み切った根拠は、財務省が鳩山政権時の政府税制調査会への諮問文に「さらっと忍び込ませた」11年度中の増税法案提出を謳った条項だったという(朝日新聞2013.8.11読書欄 消費税日記書評より)。

何のことはない。想像していたとおり財務省の言いなりだったのだ。消費税増税を主導(?)した谷垣、菅、野田さん達は財務大臣経験者だ。増税を後押しするIMFだって、財務省からの出向者が多い。

一方、アベノミクス支持者は、今までは想定通りだったが、今の時期の増税は折角の景気回復基調を腰折れさせる危険があり、先送りか段階的引き上げを口にするようになった。

そして増税反対者も竹下、小渕、橋本政権時の「増税は税収増に繫がらない」、「経済成長を腰砕けさせる」という前例を上げて反対する。

増税に反対する人も、財政再建、増え続ける国の借金をどうするかには言及しない。どうも経済を成長路線に持って行って税収増を計ることを考えているようだ。しかしこれは構造改革などを必要とし、直ぐに効果が出る政策は利権集団、既得権益者の抵抗で進まないことは今までの経験から分かる。

日本は税率が他国に比べてまだ低い。当時と今回の増税では税制とか低所得者対策が異なると言う人もいる。

でも、諸々の課税を加えると日本の税金は本当に安いのか。安いのであれば増税は税収増に鳴るかもしれないが、すでに高い水準にあれば増税は税収減だ。

もう一つはっきりすべきことは、国の借金が1000兆円超えたと財務省は発表した。財政再建は喫緊課題で、国際公約にもなっていると言うが、資産、債権も600兆円ほど持っており心配ないというエコノミストもいる。

それに国債はほとんどが国内で消化され、個人資産も1500兆円あり、直ぐに国債暴落はしない。まだ安全資産だというのだろう。

日本の本当の財政の姿を提示してほしいのだ。それで国民にどうするか選択を迫れば良いのではないか。

安倍総理は一見慎重な姿勢を示す。50人ほどの意見を聞くために有識者会議を設置するらしい。多数決で決めるのか。

兎に角、日本国の財政の本当の姿を知り、「増税をやったときのデメリット」「増税をやらなかった場合のデメリット」両論で議論し、過去の増税時にどんな対策をとっていたか、今回は特段の措置が考えられているのかなど総合的に検証しなければならない。

財務省に支配された判断だけは避けてほしい。


[後記]


テレビ朝日 報道ステーション
2013.8.12
テレビ朝日 報道ステーションが、4~6月GDP速報値を報道。
実質年率換算2.6%、名目年率換算2.9%

市場の予測は3%以上だったので、それよりは落ちるという。

甘利大臣は、「消費税増税」を決断するだろうとコメント
しているようだ。



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