2014年8月8日金曜日

佐世保・女子高生殺人事件に見る個人情報守秘義務:厳格な使われ方、ルーズな使われ方、そして途中でプッツンした情報

最近厳格に使われ出した個人情報の守秘義務、一方でルーズな使われ方をしている電話番号、メールアドレス、そして生まれてきたが途中で情報がプッツンしている幼児虐待、行くへ不明児童の増加は社会問題化してきた。

今回の佐世保の女子高生殺人事件は、過剰な情報守秘で重大な事件を未然に防止できなかった可能性が出てきた。精神科医は加害者の女子高生の狂気な行動が殺人事件につながると懸念しながら、県のこども・女性・障害者支援センターには女子高生の名前を告げづに相談した結果、支援センターは女子高生の特定や警察、保健所への連絡をしなかった。

そしてこの女子高生が殺人事件を起こした結果、医師の秘密保護の「正当な理由」に該当するかどうか、児童相談所、学校の対応の是非が問われている。

この種の事件が発生すると何時も問題になるのが、個人情報の守秘、生命の安全なのだ。

そして「過剰な秘密保護」を主張して責任逃れしようとする傾向にある。

実際に担当者としては現場での判断が難しい時もあるだろうが、所内での調査は完全にやるべきだ。それが中途半端だからいつも同じことを繰り返し「もう一歩踏み込めば良かった」ということになる。

第三者に安易に情報を漏らしてはいけないが、学校、教育委員会、児童相談所内では落ち度を指摘されることのないようにできる限りのことをやるべきなのだ。これは担当者のセンスの問題だ。

ところが、個人情報がいとも簡単に使われていることもある。電話番号やメールアドレスだ。

今は何をやるにしても書類を作成するのに名前、住所のほかに電話番号は勿論のことメールアドレスまで必須の記入項目になっている。

それが個人のIDとして使用されているのだ。役所でもそうだ。前に国民総背番号制が話題になったことがあるが、個人情報保護で反対意見が多かった。でも背番号のかわりに電話番号が利用されている

ネットでも通販や申込で電話番号、メールアドレスは必須の記入項目だ。

最近、10年ほど前に契約した内容を変更しようとした際に、名前の次に電話番号を打ち込んだが「この電話番号は間違っています。よく確かめて入力してください」というメッセージが出て画面が進まない。もう一度丁寧に確認しながら打ち込むが結果は同じだ。よく考えると、東京に移る前の電話番号かもしれないと思って思い出しながら打ち込むと画面が移動した。

メールアドレスも同じことがあった。

そのためかどうかは知らないが、今電話帳に個人の固定電話番号を載せない人が多くなってきた。

自治会の仕事をしているときに連絡したくても電話番号が分からないのでわざわざ行って話をしなければならないことが頻繁に発生した。

聞くところによると、知らない人が頻繁にかけてくるのでわずらわしくなって載せていないのだという。自治会の班長をお願いするにあたって連絡法を確保しなければならないので、自治会の名簿に電話番号の登録を了解してもらったことがある。

同じことが東京に来てマンションに管理組合での役員と連絡法で問題になった。私の住んでいるマンションは誰が理事であるかは議事録を見ればわかるが、連絡する時の電話番号は個人情報保護のため記載されていないのだ。

地震発生時など緊急事態の場合の理事への連絡をどうすればいいのかということになる。

そして、これはあってはならないことだが、生まれても途中で情報がプッツンし、教育など行政サービスも受けれない事態、更には行くへ不明と言うのだ。

幼児・児童虐待、行くへ不明者の増加は社会問題化してきた。

必要なところに情報がなく、守秘義務を厳格に解するために重大事件を未然に防止できない。

難しいご時世になってきたものだが、要は相手を信じていないことだ。

ベネッセの名簿が情報管理の下請けのエンジニアによって外部の業者に売り渡される事件が発生した。ベネッセの経営にも大きく影響するが、情報管理の在り方が問われている。



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