2021年12月11日土曜日

あの日あの時、「リーダーの責任」:「止めよう」という意見が出なかったのか

 

11日、何となくNHKのテレビ番組を見ていたら大変な番組だった。「あの日あの時、日本は何故せんそうにはしったのか」だった。途中から見たので全体は分からないが、皆が同じ方向へ走っているときに、「チョッと待った」「止めよう」という意見が出てこない。だから結果としてまずいことになった。 

「リーダーの責任」とは、そういうときに反対の意見を言えることだという。出演した作家が今も昔も変わらない。学習していないと太平洋戦争、3.11、コロナ対策などを例示した。 

太平洋戦争開戦ではメデイアも民衆も煽った。新聞は発行部数が伸び、経営面で楽になる。民衆は「熱狂」によった。ラジオは首相演説を拍手と歓喜で伝えた。 

太平洋戦争開戦前はいろんなことがあったようだ。天皇は「白紙に戻し検討を」と言うが、もう博士には戻せない状況が作られた。開戦後2年は持つという情報も「不利なコメント」がつけられていたが、それには耳を貸さず、闇の中に葬られた。 

「聞く耳」を持ち、数年後何が起きるか」しっかり考えるべきだったという。では太平洋戦争で「止めよう」と判断していたらどうなったか。 

今でもいえることだ。

日大前理事長の脱税問題は日大内部のガバナンスの欠陥をさらけ出した。田中前理事長が出席した理事会では「解任」などの話は出なかったが、前理事長が辞任すると、「解任」「退職金出さず」が決まったという。同じ理事会で180度方向転換だ。異論を出すと飛ばされる危険があり誰も「こんなことは止めよう」といえなかったようだ。 

辺野古移設問題も自民党政権で普天間飛行場返還に伴い辺野古移設が決まり建設が進む中で、沖縄は終始一貫反対の姿勢だったが自民党政府は法廷闘争をやりながらも計画を突き進む。アメリカのシンクタンクは「完成の可能性は低い」という。民主党は鳩山政権で「最低でも県外」と言っていたがかなわなかった。 

3.11東北地方太平洋沖地震津波災害では東電・福島第一原発が津波被害に会い甚大な放射能汚染事故を起こした。政府の調査機関が15.7mの津波襲来を予測していたが、東電経営者は信用せず、対策を怠った結果だ。今もその責任が裁判で争われているが、旧経営陣のうち誰か一人でも「先送りせず防潮堤強化を実施」していたらと残念に思う。

民主党政権の崩壊も残念な結果だ。あの時、小沢さんの独善的行為を止めさせていたらどうなったか。評価は変わっていただろう。

安倍政権時の財務省の暴走は民主政治の根幹を揺るがす公文書の偽造に走った。責任者の麻生大臣は他人事のようだった何故「止めなかった」のか。犠牲者まで出し、裁判中だ。安倍前総理は説明責任を果たしていないと国民は見ている。 

対コロナも右往左往した。アベノマスクは無駄使いで多くが倉庫に眠っているという。何故「止めとこう」といわなかったのか。経産省の役人が何が何でも作れといったそうだ。 

GOTOとラベル、イート、緊急事態宣言発出、解除でも右往左往した。早く解除して経済再開を目指す政府、業界と第6波も警告する専門家、全国的に感染者数の急減だが、その理由は分からない。 

経営者にも「皆がやることはやらない」と言ったのは西武も会長だった。取締役会で皆が賛成する事業はやらないというのだ。皆が手を出すと儲からないというのだ。

皆が同じ方向に向かっているときに一人、「反対の行動」をとることは難しいが、重大事態を回避するには必要な行動なのだ。

 

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