選挙功労者と身内へのお礼人事を実施するトランプ次期大統領か。協調よりデイールを好むトランプ大統領になると、「何をするかわからない」、デイール外交では何を取り、何を譲るかの駆け引きだ。
世界の首脳は、トランプ大統領になる前に多国間協調路線の枠組みを構築した今回のAPECでの各国首脳会談だ。
今まで築いてきた体制はどうなるのか。トランプ氏は破棄を前提として外交に当たるだろうが、同盟国はどうするか。各国首脳は雁首そろえて検討中だろう。
ペルーを終えて石破総理はトランプ氏との対面会談を望んでいたが、叶えられなかった。日本だけでなく各国首脳との会談を先延ばししたことがわかって、石破総理は「ほっと」ているところだろう。
でも先送りしてよかったのだ。トランプ政権の政策が明らかになり、米国に同調することになれば各国から疑問の目で見られるのが落ちだろう。
ところで今までの状況がどう変わるか。
多国間協議からの脱退。
TPPにいったん脱退したがバイデン大統領で復帰、しかしまた脱退と言うことか。
地球温暖化対策ではCO2削減計画から脱退したがバイデン政権で復帰、ところが再び離脱か。国内のエネルギー産業を育成のために石油の増産を謳っている。排出量世界1位の中国の削減計画は新興国並み、2位の米国が離脱すれば世界の温暖化対策は後ろ向きだ。
ウクライナ支援はバイデン大統領がロシア領内まで攻撃できるミサイルの使用を認めた。遅すぎたキライがするがプーチンはどう出るか。世界戦争に発展するか。今まで巨額な資金を提供してきた、ここで撤退と言うことになるとアフガ二スタンの二の舞だ。
中東問題はイスラエル支援だ。
台湾有事は日米安保とも関連する。軍事費増額を飲まなければ国を守ることはできないという。またぶり返す話だ。台湾、日本は中国からアメリカを守る防波堤のようなものだ。台湾は増額を認めたらしいし、日本もGDPの2%から3%への増額を考えているというが、日本は米国の海兵隊組織を維持するために多大な貢献をしていることをトランプ氏に説明すべきだ。地位協定見直しも沖縄県民の願いだ。撤退するというなら撤退してもらったらどうか。
NATOの同盟国も日米安保と同じだ。軍事費の増額を要求され認めている国もある。しかしフランスのマクロン大統領が欧州独自のNATO構想をぶち上げた時、バイデン大統領は拒否したらしい。
中国の一帯一路構想は債務のワナ問題も出てきているし、成果は出ていないということでイタリアは離脱、ブラジルも加入を諦めた。しかし後進国の経済支援として港湾建設に力を注ぐが經濟支援より軍港化が進んでいる。今回アメリカの近くにも軍港化が進むらしい。
貿易赤字解消はトランプ大統領の課題だ。特に中国との貿易は関税の掛け合いだ。トランプ氏は60%、その他の国は10~20%課税するという。これにより国内のインフレも進むだろう。今回の大統領選はインフレ対応がメインだったが、関税Esha の掛け合いでインフレになればどうするつもりか。一時強いアメリカと言ってドル高を謳っていたが今もそうか。
EV車を嫌っている。ガソリン車でエネルギー問題に対応するのか。
コロナ対策で米国開発のワクチンが重用され、莫大な利益をもたらしたようだが、今度就任するケネデイ ジュニアはワクチンに否定的だ。今度バンでミックが発生した時どうなるか。
新しい省として政府効率化省が設置され選挙で功労のあったマスク氏がトップらしい。ウワサでは300兆円の削減をするか。
そして多国間で実施している台湾海峡での航行の自由を守る政策も米国がいなければ効果は半減する。中国、北朝鮮のけん制行動も米国が必要だ。
今は日本との対面会談を延ばしているが、必ずやアメリカから連絡があるはずだ。それまでに石破総理は政権の基盤を強化すべきだ。正々堂々と渡り合える状況をつくっておくべきだ。