2014年6月30日月曜日

理研・STAP細胞不正事件(10):小保方さんが実証実験に参加へ、それで決着出来るか

メデイアのWEB版(2014.6.30)が一斉に理研がSTAP細胞実証実験に小保方さんを参加させると発表したことを報じた。それで本当に決着出来るか。「第3者での再現に成功例なし」、「STAP細胞の証拠がない」と言われながら、小保方さん一人が「STAP細胞はあります」「200回以上成功している」と言いはるのだから、本人自身が実験し成功するかどうかで決着させるしかなくなったのだろう。

改革委員会も提言し下村文科相、山本科学技術相も要請しているのだから、それに答えることにもなる。

実験は、理研関係者の立ち会い、ビデオ撮影など厳重な監視下で行い期間は71日から1130日までの5ヶ月間だという。

すでに始めている検証実験の中間報告は8月で、関係者の処分を決める懲戒委員会は、一時停止するらしい。

実証実験の結果を待って処分も決めるのだろう。

ところで、懲戒委員会が中断することは理研にとってはホッとしたのではないか。面倒なことが先延ばしになると言うのだ。

一番の責任がある野依理事長を守るためには、小保方さんを始め処分のバランスが難しい。小保方さんに「極めて厳しい処分」を下すと、地位保全の裁判になるだろう。そのために小保方さんは弁護団を抱えている。

それを回避する為には、小保方さん自身に実証実験をやらせることなのだろう。でも実験に先立って小保方さんと関係者で情報の共有が出来ているのか。小保方さんが勝手なことを言っていては話にならない。

小保方さん自身でも「再現できなかった」場合、「STAP細胞はなかった」ということになるのだが小保方さんが「簡単に認めるか」だ。

「あの時は出来た」、「でも、あるはず」と主張すれば面倒なことになる。アイデイアを信じるバカンテイ教授も背後に付いている。「STAP細胞を否定する」ことは容易ではない。

実証実験に成功すれば問題ないが、「失敗」しても簡単には決着できない。そこのところをどうするか了解されているのか。

詳しい実験法、結果をどう判断するのか。ホームページで公開すべきではないか。

ところで、懲戒委員会を中断すると言うが、それまで野依理事長や理研の理事、竹市センター長、笹井副センター長、小保方さん等の処分は5ヶ月間宙ぶらりんになると言うことか。

小保方さんの「極めて厳しい処分」は、実証実験の結果を見てと言うことになるのだろうが、その他の関係者の処分は迅速に進めるべきではないか。野依理事長や竹市センター長は「改革を進めることが自分の責任」と勝手なことを言っているが、今の理研のトップ層に期待している人はいないだろう。

5ヶ月後の処分と言うことでは処分も改革もだらけてしまう。

野依理事長は即辞任し、他の幹部も自ら進退を明らかにすべきではないか。日本の科学界の信頼を著しき失墜させた責任は余りにも大きくないか。そこのところの認識を共有しているのか、はなはだ疑問だ。

「岩盤規制へドリルの刃」から、今度は「悪魔を倒す」か:安倍総理の威勢のいいのは口先だけか

安倍総理はドリルの刃となって岩盤規制に穴をあけるといったかと思うと、自分のアベノミクスの第三の矢で悪魔である財政危機、経済不況(デフレ)を倒すというのだ。集団的自衛権行使では危ない総理の面を見せつけているが、威勢のいいのは口先だけで内容が伴わず、成果を期待する声は聞こえない。

しかし、本当の日本の悪魔は、おねだりばかりの企業家精神ではないのか。

msn(2014.6.30)によると、ファイナンシャル・タイムズに「私の「第三の矢」で日本経済の悪魔を倒す」というタイトルの論文を寄稿したという。経済再建なくして財政健全化はないと、日本経済の構造改革に取り組むことを改めて宣言したのだ。

法人税下げで外資を呼び込み、規制の撤廃、エネルギー、農業、医療分野で外資に開放するというのだ。

成長戦略見直しでは、雇用、農業、医療分野で既得権益者の官僚機構、全中、日本医師会と戦ったように見えるが官僚の抵抗、選挙での支持をにおわされると譲歩に次ぐ譲歩で内容は不明確になったが体裁だけはドリルの刃となったようだ。

そして、最後までこだわったのが法人実効税率の下げだ。

1%減税は5000億円の税収減になる。35%から25%への下げは5兆円の税収減だ。アベノミクスで経済成長も見え、税収も46兆円を超えることが想定されているが、「代替財源」のめどは立たず、数年で20%台の表現になった。

法人税下げで本当に海外の企業を国内に呼び込むことができるのか。先にメデイアで調査結果が出ていたが、海外の企業が日本にやってこないのは「国内需要がない」ことが主因ではなかったか。法人税の高さはもっと下位の理由だったとおもう。

国内需要があれば、まず国内企業が事業展開し成長を押し上げるのではないか。企業の儲けを家計に再分配することで所得も上がり消費も刺激する。経済の好循環が作れるのだ。

今年は安倍総理も賃上げを経済界に要請し、円安、株高の恩恵もあって所得も上がったようだ。以前の政策でも前川レポート、21世紀版前川レポートでも内需拡大で儲けの再分配を謳っていたが、財界が同意せずうまくいかなかった歴史が長い。

日銀は、2%のインフレターゲット、2年で2倍の270兆円を目指すマネタリーベースで200兆円を超えて量的緩和を継続中であるが、民間エコノミストは2%の達成は無理という。

デフレからインフレへの転換は難しい。慎重論者は好ましくないインフレを心配するが、日銀は止めどころを分かっているのか。量的緩和の縮小に言及しない日銀に不安を感じる。

また、あれほど言われていた財政再建も、まずは経済成長を重んじるあまり国土強靭化の名のもとに言及されることが少なかったが、1000兆円を超え、GDPの200%にも相当する赤字は先進国で唯一厳しい財政状況にかわりがない。

日本再生には経済成長と財政再建は両輪と言うが、成長戦略が税収増につながれば財政再建に貢献できるが何時のことか。

2020年にプライマリーバランスで黒字化を目指すというが、今の予測では12兆円の不足で年に2兆円の赤字だそうだ。

安倍政権のように大企業、富裕層向けに減税をやっていては財政再建はおぼつかない。

今までの政権は短期政権で2020年まで持たなかったが、安倍政権は長期政権を目指すそうだが2020年まで持ちこたえるか。

結局のところは短期あるいは中期政権で、プライマリーバランスの黒字化には誰も責任をもたないことになる。

でも、考えるに政府の力では経済成長、財政再建には限界があり、「本当の悪魔は企業家精神」ではないか。

国内事業の拡大、雇用の創出、儲けを家計への再分配にむけ企業家精神の意識改革、税制の見直しで75%の企業が税負担なしの異常事態を解消し課税ベースを見直す。

50年後に1億人の確保が謳われており、少子化対策、女性の社会進出政策がすすめられている。でも肝心なのは男性が結婚できる収入と仕事を確保できることだ。将来にわたって良質な労働力を確保しなければその「ツケ」は企業に跳ね返ってくることは肝に銘じるべきだ。

企業家の意識改革が最優先だ。










北ミサイル発射続く:日本の拉致問題解決の本気度を試しているのでは

「北朝鮮は常に騒いでいないと忘れられる小国」と言ったが、その通りでミサイル発射が続く。7月1日の日本と拉致問題、失踪者問題に関する政府協議が予定されているが、うがった見方をすれば日本の拉致問題解決への本気度を測っているのではないか。「たいしたことはない」と判断すれば、又、甘い対応で騙されることになりかねない。

北朝鮮は29日に短距離弾道ミサイル2発を日本海に向けて発射した。

1日からの政府間協議を前にして「揺さぶられている」感じだ。

政府は、外交ルートを通じて、国連安全保障理事会決議に反すると抗議したという。強く遵守を求めると言うが、そういうことが通じる相手ではない。

安倍総理は米韓と連携を強化し、情報収集、分析と国民に迅速・的確な情報提供を支持したという。

でも米韓の意向に反して日本独自に制裁解除を前提の協議をやっているのだから、拉致問題、失踪者問題がテーマとはいえ、複雑な思いだろう。真剣に協力してくれるとは思えない。

恐らく、抗議だけでは北朝鮮は「甘く」見ているのではないだろうか。特別委員会の設置も「この程度でよかろう」と思っていれば、本当の解決は出来ない。

日本の規制の一部解除で北朝鮮に利するばかりだ。

日本もミサイル発射に本気で抗議するのであれば、政府間協議は中止すべきだ。

確かに、「拉致/失踪者問題とどちらが大事か」と言われれば、どちらとも答えにくいが、筋を通すときは筋を通すべきである。

日本は、何をやっても「甘い」と見られれば、国益に反することになる。北朝鮮が本気で反省しなければ拉致問題、失踪者問題は解決出来ないとみるが。


2014年6月29日日曜日

西之島噴火、頻発する硫黄島近海地震:伊豆・小笠原海溝巨大地震が近いのか

最近の地震活動 6/28~6/29 気象庁
伊豆・小笠原海溝付近で硫黄島近海を震源
とする地震、西之島で噴火
南海トラフの延長線上にある南西諸島海溝
付近でも地震が頻発している
島を拡大し続ける西之島噴火、頻発する硫黄島近海地震は、最近心配されだした伊豆・小笠原海溝巨大地震の前兆なのか。29日午後3時過ぎ、テレビで地震情報が流れた。14時56分頃硫黄島近海を震源とする地震が発生し、母島で震度3,父島で震度2を記録したという。

気象庁 地震情報
6月29日14時56分
硫黄島近海地震発生
震源の深さは170kmM6.2だ。伊豆・小笠原海溝に沿い、近くに噴火している西之島がある。

硫黄島近海を震源とする地震は28日の朝にも発生しM5.7,震度1だった。tenkijpで過去の記録を見ると、今年に入って5月3日 M5.9,18日 M5の4回、昨年が12月に2回 M4.7~5.7,12年には2回 M5.1~5.4,11年が3回 M5.3~6.1だ。年に2~3回だったのが今年はもう4回発生した。

西之島の噴火と考えあわせるとこれからも増加傾向にあるのか。

この伊豆・小笠原海溝付近を震源とする巨大地震は慶長地震だったのではないかという説を1970年代に東大地震研の講師だった羽島先生が発表していた(サンデー毎日2014.7.6)。

その後、昨年から南海トラフ巨大地震の一つであるとされた慶長地震(1605年)は、本当は伊豆・小笠原海溝地震ではなかったかと指摘する研究者が出て来た。

東北から房総半島、四国、九州にかけて地震の揺れと、津波の記録を古文書で調査した結果、他の南海トラフ巨大地震では見られない現象が分かり、慶長地震を南海トラフ地震から外し、伊豆・小笠原海溝地震都見ると全て説明が付くというのだ。

そうすると南海トラフ地震の発生周期と考えられていた100~150年が、200年周期になる。

2013年秋、横浜で開催された日本地震学会で石橋先生が各地の資料から1605年の南海トラフ巨大地震とされた慶長地震は伊豆・小笠原海溝地震であると提唱した(朝日新聞2013.10.31)。

更に9月の秋田で開催された歴史地震研究会でも地震予知総合研究振興会解析部の松浦さんも「慶長地震は南海トラフ地震ではない」と発表した(同上)。

伊豆・小笠原海溝付近、南西諸島海溝付近に
エネルギーがたまっているという
静岡大 生田助教
朝日新聞2013.10.31
静岡大の生田先生はプレートが動く速度と過去111年間の記録からエネルギーのたまりやすい場所を解析しM9クラスの巨大地震を起こす恐れがあるのが近海を含めて17カ所あると言い、伊豆・小笠原海溝と南西諸島もエネルギーがたまっている可能性があると言う(朝日新聞2013.10.31)。

巨大な津波を伴うM8~9クラスの伊豆・小笠原海溝付近の地震、南海トラフの延長線上にある南西諸島海溝付近を震源とする地震には要注意だ。27日にも沖縄本島近海を震源とする地震が発生している。

西之島は1974年にも噴火している。この噴火と地震の発生には深い関係を指摘する研究者もいる。


都議会「セクハラやじ」問題:やってはいけない常識、どうしてこんなに騒ぐのか

東京・太田区選出の都議会議員が「セクハラやじ」で騒がれている。男女を問わず「セクハラ」、「パワハラ」はやってはいけないことが常識、どうしてこんなに大騒ぎになるのか。わたしも東京・大田区に住んでいる。私たちの選んだ議員が議会という場でやじったのだから驚く。

私も先の都議会議員選挙に行ったが、鈴木さんに投票したかどうか、候補者が誰だったか忘れたので思い出せない。

今、鈴木さんのHPを開くとクリーニングの家業を継いだ後、区議会議員、都議会議員と活躍の場を広げ、自民都連の政調会長代理の要職に就いているようだ。「どうしてこんな人間を選んだのか」と批判されるが、実際に選挙の時になると候補者は良いことばかり主張するので、スキャンダルが発生すると、洗いざらいいろんなことを報道される。

選んだ人も「こんな人間とは思わなかった」と反省していることだろう。

一方、やじられた塩村さんもみんなの党から「美人過ぎる○○議員」の部類で公認され、当選したのだろう。他の選挙区だから選考理由が分からない。

過去の言動が週刊誌で報道されていた。テレビの番組では「おもしろおかしく」するために大げさに喋ったのだろうが、「元彼から1500万円・・」には驚く。本人も行き過ぎた言動を反省しているようだ。

でも、「職業選択に自由」はあるが、何故、「こういう議員の資質に欠ける人間を選んだのか」との批判は真摯に受け止めなければならないと思う。

議会という公の場で、やってはいけない「セクハラヤジ」をやった常識に欠ける行為は厳しく糾弾すべきであり、過去にこの種の発言で落選したり、責任を取った有名議員もいる。

でも、どうして東京都議会での「ヤジ」が海外で大きく報道されることになったのか。

折しもIOC調査委委員によるオリンピック会場の現地視察も控え、男女差別はIOCの御法度だ。そういうタイミングを見ての報道過熱だったのか。

当時の都議会のテレビニュースを見ると、舛添都知事も笑っていた。
議会は「セクハラやじ」を止めることは出来なかったのか。

たとえば、議長が「不規則発言」を辞めるように注意することが出来なかったのか。

恐らく、当時は議長だって「大した問題ではない」と踏んでいたのではないか。だから鈴木さん一人の問題として他の発言を追求しないと言うことになったのではないか。

東京都議会議員の報酬は年間2400万円だという。私たちはそれにふさわしい人間を議会に送らなければならないと思うのだが。


2014年6月27日金曜日

進まぬ理研改革?:下村文科相が野依理事長に「辞任」を促すべきでは

理研の改革が進んでいないようだ。先に野依理事長は「責任は感じている。私の責務は改革を進めること」と言う意味の発言をしていたことがあるが、「自分は責任があるが辞任しない」ではその責任も改革も中途半端だ。案の定、メデイアの報道によると進んでいないようだ。

一気に進めるには野依理事長の辞任が必要だ。そのためにも下村文科相は、「辞任」を促すべきではないか。それが政治家の役割だと思うのだ。

読売新聞(2014.6.27)の竹市センター長の記者会見の記事を見ると、センターの解体は本部の指示を待っている状態で、自らの辞任については「何時とは明確に決めていない」、「自分の仕事は研究を続けられる環境を確保することだ」と理事長と同じようなことを言っている。

そして、今検証中の実験の進み具合については説明を避けたという。そのくせ、小保方さんが参加する場合の検証実験では具体的に話している。

野依理事長はノーベル賞受賞者で誰も辞任を進言する者はいないだろう。野依理事長が責任を取らないのであれば、自分たちも責任を取ることはないと改革委員会から指名された関係者が考えても不思議ではない。

本当に責任を感じていれば自ら辞職すべきであるが、今のところ西川さんだけだ。

下村さんは、特定法人の問題もあるだろうが、ここは野依理事長に「辞任」を勧告すべきだ。そしてもっと経営手腕のある、改革を必要と考えている人材を据え、科学界の失墜した信用を取り戻す努力をすべきだ。

野依理事長がいる限り、理研の改革はできない。

石原新党、今度は「次世代の党」?:さまよう議員に哀れさを感じないか

「立ち上がれ日本」→「太陽の党」→「日本維新の会」そして今度は「次世代の党」と変遷を繰り返す石原新党だが、さまよう議員に何かしら哀れさを感じる新党物語だ。大綱では新憲法制定を掲げるというが、それは何時のことか。それまで党が存続するのか不安である。

22人の国会議員が所属するという。選挙を戦うときも「党の顔」が大事ではあるが、ブランド力に陰りの見える石原さんを何故頼るのか。

「次世代の党」は、貧富の格差拡大、結婚できない若者が人生に期待を持てるようにする責任を負っていると石原さんはコメントした。

その通りだと思う。日本は厳しい人口減に向かい、このままでは日本の社会経済がやっていけない事態も考えられる。人口減に歯止めをかけるには若者が結婚できる収入を得られる仕事を創出していくことが肝心なのだ。

そういう意味では「次世代の党」で、若者の支持を拡大することができるかだ。

それにしても再編に向かうとは言うが、野党の右往左往は目に余る。国会活動、政策より自分の生き残る道を一番に考えなければならない議員は哀れではないか。

政権を離れ退潮が著しい民主党を生き残りをかけて離党、維新の会に加わったが維新の会も安泰な政党ではなかった。石原さんを頼って分党、「次世代の党」立ち上げに参加した。政策上何か頼れるものがあってのことなのか。

そしてそんな政党、議員を選んだ国民にも責任はある。





2014年6月26日木曜日

理研・STAP細胞不正事件(9):小保方さん検証実験参加で情報の共有? 厳しい処分?

理研・STAP細胞不正事件は、小保方さんが検証実験に参加する場合は厳格な監視下での実験になることが毎日新聞WEB版(2014.6.26)で明らかになった。「STAP細胞の疑惑について決定打がなく、STAPがあったかどうかを小保方さん自身の実験で見極めたい」と竹市センター長が言ったそうだ。

参加する場合は厳重な監視下であることは当然だろうが、小保方さんに対する「極めて厳しい処分」との関係はどうなっているのか。

既に「厳しい処分」は回避する動きがあるのか、それとも1年間の検証実験での結果を見て決めると言うのか。懲戒解雇で検証実験には参加ではどうにも不思議でならない。

それと、小保方さんと理研の検証実験担当者の間で情報の共有ができているのか。

小保方さんは「STAP細胞はあります」、「200回以上成功している」と言うが、どの実験の段階までの話か。

ES細胞は扱っていなかったというが、研究室にあったのはなぜなのか。

このSTAP細胞の実験は、STAP細胞作製までは小保方さん、STAP幹細胞から後の実験を若山さんの仕事となっていたようだが、小保方さんはどこまでの責任があると認識しているのか。

若山さんの遺伝子解析結果を小保方さんはどう認識しているのか。

これらの情報がどう共有されているのか。まず、実験に手をつける、あるいは立ち会う前に公表すべきではないか。

そして考えられている実験は、センター長等の立ち会い、ビデオ監視、研究室への出入り管理などが考えられている。いままで個室で勝手に実験ノートも取らずに実験をやっていたことを考えると厳しい管理も当然と思う。

でも小保方さんの弁護団は、人権蹂躙でクレームをつけてくるのではないか。それとも弁護団の監視のもとでやるのか。

また、そのあと理研のスタッフによる独自の再現→外部の研究グループによる作製が考えられているようだが、むしろ論文を発表する前にやっておくべきことだったのだ。

この点は笹井さんの責任は重大だ。

そして、検証実験では、STAP細胞は弱酸性の液体にマウスのリンパ球を浸して作り、マウス実験で様々な組織になる万能性が確認されると実験は成功とするという。

初めて理研が考えている検証実験の全体像が分かってきた。

ところで、5月下旬から小保方さんが「主治医の許可のある時に」立ち会っているというが、実験はどう進んでいるのか。理研はどうして情報を流さないのか。

そして小保方さんの体調は本当はどうなのか。まだ理研の職員なのだから理研の指定する医療機関で正式に診断してもらうべきではないのか。

体調により、医師の許可があるときに検証実験参加では何か覚束ない感じがする。小保方さんとの交渉は弁護団を通じてやっているのか。

小保方さんも全てで弁護団に隠れるのではなく、自分自身で行動すべきではないのか。弁護団が必要な時は懲戒解雇などで地位保全の裁判をする時や、賠償請求が持ち上がった時だ。

それとも理研を自主退職して、「STAP細胞の存在」について理研と対等に戦いを挑む方法もあるのではないか。小保方さんを指示する研究者がいればの話だが。

理研は、税金で検証実験することを忘れてないけない。それだけにきちんとすべきなのだ。


アルゼンチン政府のデフォルト意見広告:いつも、どこでも経済秩序を乱す米投資ファンド?

アルゼンチン政府の意見広告
朝日新聞2014.6.25
朝日新聞(2014.6.25)にアルゼンチン政府の意見広告「アルゼンチンは債務返済を継続したいが、継続させてもらえない」という妙なタイトルの意見広告が載った。読むと米投資ファンドが秩序を乱しているらしいのだ。

16日、米最高裁はアルゼンチン政府に対して全額債務返済を求める米ファンドなどの訴えを支持した結果、アルゼンチン政府が今までやって来た債務返済を継続できなくなり、再びデフォルトの危機が迫っているのだ。

アルゼンチン政府は、少数のどん欲なファンド「投資家」のせいでアルゼンチン国民を苦しめ続ける長期間の債務不履行紛争の解決に向け、公正でバランスのある交渉条件を推進する司法判断を期待すると訴えるのだ。

この意見広告の中で、90%以上の国債保有者が70%カットの債務履行に同意していたが、7.6%のファンドなどが再編に応じていなかった。このファンドが全額返済を要求し裁判を起こし連邦地裁判決と最高裁上告棄却でアルゼンチン政府が負けた。

ところが、この投資ファンドなどは元々の貸付人ではなく、デフォルト債を安値で購入した人たちで、あるファンドは、この判決で1600%の儲けを出すことになったという。

アルゼンチン政府の意見広告は朝日新聞だったが、関連記事が読売新聞(2014.6.26)「アルゼンチン再び債務危機」に掲載された。

アルゼンチンのデフォルトは、ギリシャの経済危機でも話題になった世界初めての債務不履行で、2001年に1000億ドル(約10兆円)になりGDPの160%にあたり、日本の200%と比較されたことがあった。

その後、70%の債務放棄交渉に92%の人が同意し、今までアルゼンチン政府は1900億ドルの元利支払いを期限どうりに実施してきたという。

続く630日には22500万ドル、9月には6700万ドルの支払いが予定されていたが、今回の判決の結果、ファンドに全額返済しなければ、そのほかの利払いも行えないことになりデフォルトの危機になるのだ。

判決では630日に15億ドル支払えと言い、その後150億ドル(アルゼンチンの外貨準備の50%以上)の支払いが続くことになるらしい。

こういった考えを他の国債保有者に平等に支払うとするとコストは1200億ドルになり、再びデフォルトの危機にあるのだ。

しかし、意見広告に言うデフォルト債を安値で購入し全額返済を要求し1600%の儲けを目論む米・ハゲタカ・ファンドには呆れかえるばかりだ、

米国投資ファンドは、日本が2%インフレターゲット、異次元の金融緩和を実施したため株安→株高に移行、ファンドが大儲けした。

安倍総理は、アベノミクス評価のために年金基金を株に投資し株価をつり上げる姑息な手を打っているが、米国投資ファンドはここでも儲けを企んでいるのではないか。

正常な経済活動を崩しているのはハゲタカ・ファンドだ。



重要政策の閣議決定続く:閣議は国権の最高機関か、国会軽視が目に余る安倍政権だ

国会での審議をしないままに閣議で重要政策の決定が相次いでいる。閣議はいつから国権の最高機関になったのか。集団的自衛権、法人税下げを安倍総理は今国会中の閣議決定に執着した。国会で圧倒的多数の議席を確保しての自民党政権のごり押しが続く。

本来であれば、国会で反対意見も含めて十分に審議した後、内閣が決定、国会で法案化されるのではなかったか。憲法9条も解釈見直しで変えようとしているのだから国会が国権の最高機関という憲法も政権の都合で変えようとしているのだろうか。

その国会も十分に機能を果たしていない。

党首討論は形骸化し、野党が要求して初めて開催される始末、国会よりも自公での議論が進む、集団的自衛権の行使問題、先の国会での秘密保護法案審議では国会の委員会で審議中に裏では与野党が折衝して、内容がくるくる変わり弁護士出身の森さんでも答弁に立ち往生する始末だった。

今の安倍総理の政権運営は、経済財政諮問会議、産業競争力会議、規制改革会議、国家戦略特区諮問会議など政権側のYESマンが集まった会議でお座なりの審議がされ、骨太の方針で国の方向性が決まってしまう。

民主主義政治の根幹である反対意見はどこに反映されているのか。

先の経済財政諮問会議の議事録を読んでも、法人税下げには民間委員の全員が絶賛していた。安倍総理の英断を賞賛しているのだ。

重要政策に反対意見はないのか。


日本再生にはアベノミクスの成果が重要になる。その評価も株価で判断するとなると市場とのにらめっこだ。法人税下げを市場がどう評価するか。

国会の機能を軽視し、政治を進める安倍政権に批判を強めなければ、何をするか分からない「危険な総理」になってくる。

世論調査の内閣支持率が43%に下落し、76%の人が集団的自衛権の議論が不十分という(朝日新聞2014.6.23)。

支持率低下に困った安倍政権は、北朝鮮の拉致問題解決で人気を挽回しようと考えているようだが、また利用されて騙されるのが落ちか。

危うい政権に監視の目を。

2014年6月25日水曜日

IOC現地調査:続く計画見直し、2020年東京オリンピック誘致で何を訴えたか

25日から2020年東京五輪、パラリンピックのIOC現地調査が始まるという。新聞紙上では新国立競技場の計画見直し、東京都の関連施設見直しが報道されているが、東京誘致に何を訴えたか、誘致合戦時の公約違反にならないのか。

東京、イスタンプール、マドリードの誘致合戦で東京が勝ったが決め手が分からない状況だった。

イスタンプールは政情不安、交通インフラの不安が上げられ、マドリードは国内経済危機、国内デモ、そして行き過ぎた誘致活動が委員に指摘されていた。

一方、勝ち取った東京は半径8km圏内85%の施設を確保する「コンパクト五輪」、「質の高い綿密な計画と安全な大会」、資金面では東京が4500億円を準備し、運営費は3000億円を見ているが赤字の場合は政府が財政を保証するとまで言った。

又、福島第一原発事故に関して「汚染水は完全にコントロール下にある」とまで言い、安全を世界に宣言した安倍総理だった。


だから東京はインフラ整備、財政面で評価されたとみるのだ。財政赤字はGDP2倍、1000兆円以上、先進国で一番借金があることなど忘れている感じだ。

ところが、「質の高い綿密な計画」が、ここにきてヘルメットに似た奇妙な感じの新国立競技場が建設費が1600億円と高すぎ、周囲の街の環境を害する恐れが指摘され設計変更になり、カヌー等の競技場だった葛西臨海公園は野鳥の楽園ということで他の場所に変更、そのほか半径8km内におさめようとした競技場を郊外、さいたま市などの既設の設備を使う計画が持ち上がった。

建設資材、人件費の高騰等による建設費の高騰で計画変更は当然としても当初からそういう不安視はなかったのか。

開催候補国の政情不安などが上がった時に、IOC委員は「今よりも6年先を見越して開催地を決める」と豪語していたが、東京は1年もしないうちに計画変更を余儀なくされる羽目になった。

安倍総理は出張先のロシアから急きょアルゼンチンに跳び、森元総理や猪瀬前知事など日本のアスリートたちが飛びあがって喜んだ東京決定の瞬間は何だったのか。

そして、これがオリンピック精神に反していないのかと疑いたくなる相変わらずの誘致運動、長野冬季オリンピックではそういう誘致運動に不審なカネの使われ方が問題になった。追及しようにも資料がなくなったとあやふやまま追及も終わった。

年々豪華になる演出、高騰していく建設費は開催都市や国の財政負担になるはずだ。w杯が開催されているブラジルでは「もっと国内政治に関心を」とデモが発生した。

日本だって決して他人事ではない。新陸上競技場計画は大会後の維持管理で巨額の費用が発生するらしいが、だれが負担するのか。

今回の東京オリンピック誘致での誘致を勝ち取りたいための大風呂敷の計画から、建設費削減のための計画変更は、今後どの国でも言えることだ。

IOC委員会が、自ら反省する機会ではないか。

そして東京開催はIOC現地調査の結果、持ちかえり検討し公約違反で次点の開催候補地に変えるか、そのまま東京で進めるか、後々悪例にならぬようにしっかり検討すべだ。

オリンピックで国威の発揚、経済への波及効果も期待できるが、オリンピック憲章をもう一度考え直す時ではないか。

誰のためのオリンピックなのか。





海江田さん 民主党・代表続投意欲:辞められないのは東京1区の選挙区事情か

海江田さんが民主党代表続投の意欲を示すのは、東京1区の選挙区事情にあるのではないか。ここ久しく笑顔のない海江田さんだ。野党再編が叫ばれる中で核になれず、昨年「1年後の目に見える成果」を出すことを約束し代表になったが、その成果が見えず「海江田おろし」の動きが出ていた。

しかし、24日の両院議員総会で「海江田おろし」の動きもある一方で、今ゴタゴタしている時ではなくまとまるべきだと言う意見が交差する中で今後も党運営に当たる意欲を示した。

その決着は来月の海江田さんの「総括」次第と言うことになったのだ。

海江田さんは、何故こうも代表の座に執着するのか。

党内で輿石さんを中心に参院の支持があること、6人衆と言われる民主党の幹部連中が海江田おろし」に動かないことが要因だろう。前原さんも維新の会との連携を探っているが人材派遣会社パソナとの強いつながりはマイナス要因だ。

しかし、本当の要因は東京1区の選挙事情にあるのではないか。ここで代表を下ろされて無役になると、次の衆院選では落選の危機にある。

衆院選東京1区の海江田さんの戦いは厳しい。

44回は、与謝野さん当選149894票、獲得票率54.6%、次点海江田さん101396票 36.9%。第45回は、海江田さん当選 141742票、47.4%、次点与謝野さん130030票 43.5%で海江田さんと与謝野さんの一騎打ちが続いたが与謝野さんが引退した。

先の第46回では、自民党新人の山田さん当選、82013票 29.3%、次点海江田さん 80879票 28.9%となり、1134票差の僅差で敗れ、比例で復活した。

民主党政権で閣僚を経験したが、民主党の退潮で新人に敗れたのだ。

民主党の代表をやっているからと言って決して安泰ではなく、言わんや無役になるとどうなるか分からない。得票率も下がっている。

だから自分の選挙区事情を考えると代表を辞めるわけには行かないのだ。「海江田おろし」の汚名をかぶせられることも選挙にマイナスだ。

そんな選挙区事情に振り回される民主党もいい迷惑だ。とりあえずは来月の海江田さんの総括に注目したいが、人気を挽回できる何かが出てくるのだろうか。

2014年6月24日火曜日

理研STAP細胞不正事件(8):進まぬ理研改革?、野依理事長自らの辞任考えず、改革は腰砕けか

懲罰処分は今月中、検証実験は来月中間報告と思ってメデイアの報道に注目しているが、理研の改革は進んでいるのか。野依理事長の自らの辞任がなければ職員の安ど感から改革は腰砕けになるのではないか。

野依理事長は13日、「責任は感じるが私の仕事は改革をしっかりやっていくこと」と記者に答えたようだ。STAP細胞不正事件が世界三大研究不正事件に上げられるほど、理研ばかりでなく日本の科学界の信用を失墜させた責任は非常に大きいが、野依理事長はその責任をどこまで本気で考えているのか。

ノーベル賞受賞者であることで周りが「責任をとって辞任を」と言わないのをいいことに続投を考えているのか。

このほかに改革委の提言に対して「精神はできるだけ汲み取りたい」と言ったり、「未熟な研究者」と切って捨てた小保方さんに「処分次第では検証実験に参加させ決着をつけたい」と言ってみたり、野依理事長の下では改革は覚束ないことははっきりしている。

msn(2014.6.23)が理研改革委の提言の行くへを探っている。

神戸の研究所は構造的欠陥があり解体を提言しているが、神戸市長や文科省の改革指導助言チームの座長は解体のないように協力するという。

解体に抵抗するのは政治家ばかりではない。優れた研究もやっており、それなりに成果も出しているので理研の職員も存続を希望しているようだ。

しかし、最近は自由闊達な雰囲気も変容してきて22年には次期センター長は外部から公募せよと提言されていたようだ。

トップ層全体の弛緩したガバナンスが不祥事の要因にもなり、改革委はトップ4人の退任を提言しているが今のところ西川さん一人が退任を決めたようだ。

小保方さん、笹井さん、竹市さんには「厳しい処分」を提言しているが本人たちからの行動は見えない。竹市さんは記者の質問に答えて「これから事務局と相談してみる」という。

小保方さんにも「極めて厳しい処分」と提言されていたが、皆黙っていれば厳しい処分は避けられるとでも思っているのか。

張本人の小保方さんは弁護団を抱えて「万一の時は裁判闘争をするぞ」とけん制しているようだ。弁護団も「見放しはしない」と言っているようだ。

スパッと処分を決めるには、野依理事長の自らの辞任が一番効果がある。

それをご進講できないのは、ノーベル賞受賞者を守ろうとしているのか、それとも野依理事長で改革はできると思っているのか。

今回の理研の不祥事の責任は、トップである野依理事長の責任であることを忘れてはいけない。

文科省と野依理事長が進めている世界から優秀な研究者を高給で集めて成果を出す特定国家研究開発法人(正式な名称?)構想は日本の研究にはなじまない。

一つの研究機関に集中するのではなく、地方大学や各研究機関に研究費を配分し、各研究機関の平均点を挙げる政策の方がよっぽど成果が上がると考えるのだが。

理研・STAP細胞不正事件(7):私たちは「科学者の言葉」を適切に読んでいるか

STAP細胞不正事件で発せられる小保方さん、笹井さん、若山さん、その他の科学者の言葉を私たちは適切に理解しているのだろうか。そんなことを思い起こさせる記事が目にとまった。読売新聞(2014.6.24)の論点で東大教授の佐倉さんの「STAP細胞騒動の教訓 「科学者の言葉は適切か」」だ。

それによると、科学と言う営為は科学的知識を生産する活動で、生産プロセスと生産された知識の特性があるが科学者以外の人に認識されていないというのだ。

論文を出すと査読され刊行される。そして再現性の検証(何十年もかかることがある)を経て確立された理論となり教科書にものり、科学の知識となるのだ。

時間をかけて少しずつ彫琢される。ある/ないが単純に決められないのだ。特に研究が細分化されると断定できる度合いも小さくなる。したがって物事はあいまいになっていくというのだ。

そこで科学者は「ないと断定できない」という。これが科学者の「掟」であり「誠実さ」なのだが、「ある」という証拠が出てこなければ「ない」という社会一般の常識とはかけはなれていることになる。

だから科学者の発する言葉を適切に私たちが読み解くことが大事になってくる。

翻って小保方さんのSTAP細胞不正事件を考えてみよう。

小保方さんは「STAP細胞はあります」、「200回以上成功している」と言い、笹井さんは「ES細胞、i
PS細胞では考えられない現象」を3つ上げて「信頼性のある仮説」と言う。

「ある」という証拠は出せていないし、再現性もまだ確認されていない。一方で論文の改ざん、捏造から理研は「論文撤回」を勧告した。

一方、共著者の若山さんは自から保管していた細胞の遺伝子解析から「STAP細胞の証拠なし」と断定したが、「絶対にないとは言えない」と「科学者の誠実さ」を持っている。

小保方さんは体調を崩して(?)入院、笹井さんは週刊誌などの記者から逃げ回っている。弁明記者会見をすれば責任逃れ、「疑惑を晴らす証拠」は出せない。科学者の誠実さうを微塵も感じさせない。

これからすると、若山さんの「絶対にないとは言えない」発言に科学者の誠実さを感じるが、小保方さんや笹井さんの言葉、各機関の「ES細胞の可能性」から「STAP細胞はない」と判断するのは誤っていることなのか。

小保方さんや笹井さんが「STAP細胞の存在」を示す新たな証拠を上げない限り、私たちは「ない」と判断せざるを得ないのではないか。








2014年6月23日月曜日

理研・STAP細胞不正事件(6):小保方さんに司直の手が伸びるのか

理研のSTAP細胞不正事件は、小保方さんへ司直の手が伸びるのか。これだけ世界中の注目を浴び世界三大研究不正事件の一つに上げられるほど日本の科学界の信頼を大きく失墜させる結果になった。そのためにもこれからの責任追及は重要になってくる。

小保方さんが、今まで明らかにされた遺伝子解析などの結果による「STAP細胞の存在なし」にかかわる情報を「否定」し続け、出来もしないのに(?)「自分の手で再現してみせる」と意気込んでいるのも次のステップ(刑事、民事訴訟)への対応ではないか。

不利な情報は全て否定する作戦では、真実など明らかに出来るはずはない。

理研は自らの非をどの程度認めているのか知らないが、第2(従)論文の不正検証、小保方研究室の細胞などの保管資料の解析に積極的でないというニュースも聞くが、特定国家研究開発機構(正式な名称?)の問題もあり曖昧なまま幕引きを急ぐようでは次のステップで理研が不利になるのは目に見えている。

野依理事長は「責任を感じるが、理研を立ち直らせるのが私の責任」という意味の発言をしているようだが、辞任を前提に今回の不正事件の解明をしっかりやることだ。

確認しておかなければならないこと、両者で認識を共有していかなければならない事がある。

○論文作成での各共著者の役割分担
 裁判になると皆責任逃れをするだろう

○論文に最初に載せた画像は「単純なミス」(?)で博士論文の画像を乗せたが、後で提出し直した画像は若山さんから得た画像か、それとも又自分で用意した画像か。

○小保方さんが、もし検証実験に参加したとしても再現できなかった場合に「200回は成功している」と主張し直すだろう。その時「どういう段階で、どうなったら」成功と言えるのか。

STAP細胞を作製し、緑色蛍光を発していることを確認した段階か、STAP幹細胞からキメラマウスを作った段階なのか。
両者で認識を共有しておくべきだ。
○理研は、関連する資料は全て解析しておくことだ。特に小保方研究室に保管されていた資料は後後の裁判で重要な資料になる可能性がある。

○小保方さんは所定の手続きを経ずにユニットリーダーに採用されたという。そういう研究者に研究費、人件費年に2000万円を支出した是非? そもそもこの不正事件は小保方さんを採用したことが発端になる。

そして刑事、民事裁判の可能性を検討することになるのだ。

週刊現代(2014.7.5)は「急浮上 小保方晴子「逮捕」の可能性」というタイトルの記事を掲載した。

それによると、懲戒解雇されるだけではなく、最悪の場合、刑事告発される。そしてこれから彼女を待っているのは巨額な研究費の使途追求で、もし捏造が確定すれば小保方さんは国民のおカネをジャブジャブ使って不正をしていたことになるというのだ。

理研が小保方さんを訴えるパターンでは、この騒動で調査に忙殺され本来行うべき研究など正当な業務を妨害された「偽計業務妨害」での告訴だ。

又、STAP細胞は全く根も葉もない研究なのに、これはすごいものだと見せかけ研究費をだまし取った「詐欺罪」も考えられる。

更には「損害賠償」の請求も考えられるのだ。

どのケースも専門の弁護士の話だ。可能性は大きい。

小保方さんは騙したのか、加害者? 被害者? 誰が得をしたか。理研のSTAP細胞不正事件のニュースを聞くに付け、この辺をしっかり考えてみてはどうか。

私たちの税金を理研というブランドで、思うがままにジャブジャブ使われてはたまらない。