消費税増税(8%)、円安で輸入品物価高騰、食料品などの価格が上昇していると思っていたが、値下がりの傾向も出て来ているようだ。毎日9時半にはスーパーに列び買い物をする家内が「今日は安くなっていたので買ってきた」と満足そうに言う。
最近は口癖になった。「値段が高くなって買いにくくなった」という声も聞いたが、毎朝の新聞の折り込み広告で目玉商品に目を付け買い物をするのだ。娘夫婦達の家族5人分を含め、毎日7人分の食材を買うのだから金額もバカにならない。
スーパーに毎日行くと、普段は高い物も安売りになる事があるのだ。そこを狙って購入するという。
私も時々手伝うが、ドリンクなどは8とか9の数字の金額が入った値札が目立ち割安感を煽っている。あのジャパネットタカタの商法に似ている。
デフレ脱却、2%物価安定目標を掲げる日本経済だが政府が目指す円安、株高による経済の好循環も思うようには行かないようだ。
最近発表された消費者物価は-0.5%、食料、日用品以外に高級品(ブランド品)などに値下がりが目立つらしい。10%位は値がさがっているというが要因は円高らしい。
我が家で一番効くのはガソリン代だ。一時175円/Lだったハイオクが今は120円/L、メンバーカードだと更に2円ぐらい安くなる。
久しぶりに銀座を歩いたが、大きな買い物袋をぶら下げている人は少ない気がする。一時中国人観光客による爆買いで賑わうデパート、中国語が飛び交う銀座周辺を見たことがあるが今は様変わりだ。
中国人の爆買いを当て込んで設備投資した店は軒並み不振で普段の日本人顧客も離れていったらしい
スーパーなどの買い物客の袋もそんなに大きくは感じない。私の場合も必要な物を決めて手に入ると衝動買いは止めてかえって来る。せめて衝動買いとなると孫を連れての買い物だ。
でもこれからどうなるのか。
円高基調が続けば政府、日銀の言う経済の好循環には期待できずアベノミクスも軌道修正が必要になるが、米国FRBが利上げに踏み切ればドル高、円安で好転のチャンスはあるだろうが、なってみなければ分からない。
今の節約は一時の傾向なのか、それとも「欲しい物がない」ための消費行動なのか。
節約であれば、家計への再分配、教育、社会保障など将来への不安を払拭する政策に重点を移せばいいが、「欲しい物がみあたらない」のであれば国民(消費者)が欲しがる商品の開発に重点を移さなければならない。それが医療や介護、福祉などの成長分野なのだろうが、今までにうまく行った試しがない。
今、安倍政権の目玉政策は「働き方改革」だ。長時間労働の廃止、非正規労働から正規労働、同一労働同一賃金、中小企業の人材不足、賃上げ傾向を足がかりに一気に改革を進めようとしている。
経済財政諮問会議でも目玉政策だ。しかし、ここに上がった政策は以前にも出ていた政策だ。今回は1億総活躍社会担当相が兼務し厚生労働省も関係するが、主導権争いでうまく行くはずがない。厚生労働省の焼け太りだけだ。
安倍総理はアベノミクスの3本の矢を放ち、伊勢志摩サミットではサミット版新3本の矢も放ったが成果はないと批判されている。ところが経済財政諮問会議では民間議員が誤解があるという。3本の矢をそれぞれ放ったのではなく、3本の矢を束ねたのだという。だから「成果がない」とか「破綻している」とは言わないのだろう。
年内にはFRBも利上げするかもしれない。日銀も何時までも異次元の量的緩和を続けず出口戦略にも言及せざるを得なくなる。2%物価安定目標も未達の可能性が強い。9月の決定会合での検証結果に注目だ。
何時までも国民を欺くわけにはいかないだろう。
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