2022年1月24日月曜日

名護市市長選を見る:辺野古移設「黙認」の現職再選も反対42%の意味

 

「オール沖縄」で辺野古移設反対の玉城知事となんとしても移設工事を進めたい岸田政権の代理闘争となった、辺野古移設賛成の現職渡具知さんと反対の前市議の岸本さんとの市長選は渡具知さん19524票(57.5%)が岸本さん14439票(42.5%)を破って市長に当選した。 

問題の辺野古を抱える名護市の市長選だ。その行方は私達にも関心が高かった。米軍の存在に苦しめられる沖縄県民にとっては反対だろうと思っていたが意外に賛成の結果なのだ。 

しかし、半数に近い市民が反対している結果は大きくないか。多数決だから仕方ないが、後味の悪い結果だ。 

選挙経過を見ると渡具知さんは辺野古移設を「黙認」していたようだ。要は自民党がよくやるように争点隠しだ。いかに反対派が主張しても論争にならない。 

おまけに生活第一の考えが強かったようだ。保育、医療費、給食無償化で票を獲得したようだが、その財源は米軍再編交付金15億円だそうだ。 

国に協力すればカネをばらまくが、反対すれば減額する。約300億円の県への交付金が削除されたというニュースも流れていた。

河川の水路変更、軟弱地盤の追加工事など許可かどうかで裁判闘争になっている。日米安保は米軍の沖縄駐留が前提だ。強化となれば辺野古移設は避けて通れない。

米国は更に駐留費の負担増額を要求している。でも日本を守るためと言っているし、政府もその意志が強いが、決して日本を守るための沖縄駐留ではない。対中、台湾有事、さらには中東騒動の時の最前線基地になるのだ。米国にとっての存在の方が価値が大きいのだ。中国は尖閣諸島領海侵犯を繰り返している。米軍の存在など裏で笑っているのではないか。 

9月の沖縄県知事選がどうなるか。「オール沖縄」で反対したい玉城知事だが、沖縄県の経済再生、コロナ対策では政府の意向も影響する。反対しなければ政府のやり方がどんどんエスカレートする危険がある。

誰も食い止めることができない「地方自治」の難しさがある。

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