インフレ防止と金融政策正常化を目指し、FRBが3月に4回にわたり利上げをする意向を発表すると株式市場が反応し株価を下げた。この金融政策正常化は欧州の中央銀行で緩和縮小と政策金利の据え置き、利上げ意向などの形で現れているが日銀は相変わらず量的緩和策の維持だ。世界の金融政策に対して臆病だ。
インフレが急速に進む米国では2%をはるかに超え6.9%、その利上げの規模が分かってきた。今の政策金利0~0.25%だが、0.25%幅で段階的に4回とも言うし、0.5%幅での利上げの可能性も臭わす。
金融政策の正常化は望むところだが、今のインフレはコロナ禍での供給不足による物価高、世界で最多の感染者数を出す米国がコロナ禍が下火になり供給が改善されるとインフレも収まるとは思えない。
最大の問題はウクライナ問題での経済制裁、エネルギー問題そして対中での貿易摩擦だろう。解決への動きは見えない。
一方日本はどうか。FRBの利上げがどう生活に影響するか。円安、ドル高は輸出入で影響が大きい。輸入品の物価高はじわりと生活必需品の値上げで家計に影響し、「悪い円安」と警戒されている。世界的なオミクロン禍で人手不足が供給面で支障が出て物価高に影響している。
賃上げで消費も伸び、景気の好循環が期待できるかと言うとそうもいかない。中小企業に賃上げが浸透するかだ。
物価はデフレ傾向。物価の安定と言う点ではデフレも良いのではないかと思うが、生産者の犠牲のうえではダメだ。当然に企業業績も労働者の犠牲の上に成り立っているのであればこれもダメだ。
それぞれの分野で適度の収益を出しての社会でなければならないが、日本は人口減、市場の縮小で成長社会ではなく、成熟社会を目指すべきではないのか。技術開発は人手を不要とし、少子高齢化はほしいものが見つからない。企業はカネはあるが国内では投資先が見つからないので海外でのM&Aに走る。人口減は地方で自治体が消滅する運命にある。日本のあるべき姿から成長選略を考えるべきだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿