2022年1月26日水曜日

今日の新聞を読んで(522):3万年前の姶良カルデラ「破局噴火」の様子がわかる

入戸火砕流分布図 産総研2022.1.25
「日本で発生した巨大噴火の影響範囲を明らかに」より

3万年前の姶良カルデラ噴火の火山灰、火砕流の被害状況の考査結果ウィ総産研が公表、朝日新聞(2022.1.26)「火砕流や灰 従来予想の1.5倍」「鹿児島・3万年前の巨大噴火調査」で姶良カルデラ噴火の被害状況がわかった。

ここ数年前から週刊誌や新聞でカルデラ噴火の記事が目立ち、最近では福徳岡の湯の海底噴火で大量の軽石が流出、トンガ海底火山噴火では日本にも1.2mの津波が押し寄せ、空振による気圧変動で多数の船舶が転覆する被害が出、注目が集まった。

日本でも南九州では鬼界、阿多、姶良、阿蘇の巨大カルデラがわかっているし、箱根、十和田、北海道でも存在する。いずれも3~9万年前の出来事と言うが、このようなカルデラ噴火は100年で確率1%と言う(神戸大 巽教授)。

阿蘇は8万9000年前、爆発指数は4、姶良は3万年前、阿多は10万8000年前、鬼界は7000年前だ。

調査結果によると、姶良カルデラ噴火では8000~9000億m3の火山灰の流出が予想され従来6000億m3と言われていた1.5倍になる。火山爆発指数0~8段階評価でさいこうの8に近いという。参考に富士山は0.7億m3だ。

調査結果は「入戸火砕流分布図」が公開されている。火砕流は半径100kmに及び鹿児島では100m堆積、原発のある川内では10m、火山灰は64cm、大阪で35cm、東京で10cm、川内5cm、韓国でも10cm積もったという。

富士山が噴火した時、東京は2cmで大変だと騒いでいる。

ところで3万年前とは日本はどうだったのか。1万8000年前は氷河時代で日本海はほとんど閉鎖された状態だったという。日本が形成される途上での出来事だったが、今カルデラ噴火が起きるとそれこそ「破壊噴火」だ。

1万8000年前の氷河時代の日本
日本海はほとんど閉鎖、九州南にカルデラの表記
「日本列島の誕生」 平朝彦著 岩波新書 1991.1

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2022.1.18掲載

未経験のカルデラ噴火:トンガ海底噴火は何を教えているか yamotojapan.blogspot.com/2022/01/blog-post_18.html


 

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