2024年7月23日火曜日

「偉大なアメリカ」のトランプ政策は時代を逆戻りしていないか

 バイデン大統領が予想通り「辞退」を宣言し、後継にハリス副大統領を指名したという。高齢、認知の疑いがあるとして米国ならず世界中が注目していたが、次期米大統領はハリス副大統領vsトランプ前大統領の戦いになってきた。トランプ氏とハリス氏の支持差はバイデン氏と比べて縮待ったというから、トランプ氏優勢も安泰ではない。

私たちは自由民主主義政治を守るためにもハリス氏に頑張ってもらわなければならない。

処で、「確トラ」と言われるまでになったトランプ氏の政策を見てみると、何故か世界の動きと逆もどりしているように思えないか。

まず、ラストベルトの産業、雇用を守り「米国第一」を掲げることは反グローバリズムだ。

アメリカの産業が衰退した要因は、米国式グローバリゼーションの結果ではなかったのか。世界中にアメリカ式に経営をまき散らしたために逆に国内産業が衰退、雇用減につながったのではないか。その反省に立って国内産業を育成、海外から企業を国内に取り戻すというのだ。

気候変動には懐疑的でCOP離脱したが、バイデン政権で復活も、トランプ政権ではまた離脱か。エネルギー問題も絡む。CO2をまき散らす石炭火力を重用するか。世界第2位の温室効果ガス排出国だ。当然かもしれない。

当然いEV車の推進には否定的だ。中国の大量生産、安価なEV車の輸出に抵抗し、高関税をかけるという。ガソリン車優先か。

対中を相手にした政策だが、高関税の掛け合いは自由貿易に障害だ。米国輸入品に高関税は国内経済へも大きく影響する。

大企業、富裕層への減税。経済の活性化を狙っているのか。起業を奨励するのか。バイデン政権は逆に増税をしていた。

米軍の駐留費の増額要求。増額を認めないと撤退したり、駐留国を守らないという。フランスのマクロン大統領は欧州独自の組織を作ると発言し顰蹙を買った。NATO, 日米安保などどうなるのか。

そして移民、難民問題も難しい対応だ。メキシコ国境に壁を作るという。移民、難民は国内の雇用に大きく影響するが、人手不足もありどうかじ取りするか。とにかく違法移民は問題だ。

今までバイデン政権が築いてきた多国間協調外交もトランプ氏の得意な二国間協議に依存するのか。世界で重大危機が発生しているが、国連は役立たずだ。ロシア、中国、北、イスラエル、ハマスなどの国間で解決できるのか。

今のトランプ政策では「自国第一」では欧州で勢力を伸ばし、政権与党を脅かしている急進右派と同じではないか。




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