2009年7月6日月曜日

何を「CHANGE」したいのか


5日の静岡県知事選は、民主など推薦の川勝さんが、自公推薦の坂本さんに約1万5000票の差を付けてやっと勝った感じだ。調整に失敗した事もあるが、3位の海野さんの票を加味すると100万票が民主系に回ったことになり、民主圧勝と見える。
 勝因は何か
 地方の経済は疲弊仕切った。「取りあえず替えてみたい」という有権者の声が物語っているようだ。川勝さんは、「新しい風」で閉塞感を吹き飛ばしていくと勝利宣言するが、敗れた坂本さんは県民党で訴えたが、思いが違っていたと敗北宣言をした。
 
 自民党は不人気な「麻生がくし」に出たのか、応援はなかった。
 麻生さんは、今回の静岡地住専、東京都議選を「地方は地方、国政は国政」と敗北の予防線を張っているが、誰が見たって影響があるのは間違いない。こんなコメントは見えすぎていてなんだか白けてくる。
 ここんところは、「影響があるので、がんばっているんです」といった方がすっきりする。
 
 選挙の度に候補者は、CHANGEを訴え、有権者はCHANGEを期待するが、民主党になって何が変わるのか。
 
 民主党のマニフェスト案が発表されているが、今までの主張から国家公務員制度改革、官僚主導から政治主導へ。予算の作り方を根本的に変える。情報公開も期待できる。
消費税増税は、4年間はやらない。ムダの削減、見直しが先決だという。

 一番問題になった、年金問題はどうなるのか。消えた年金が帰ってくるのか。この問題は長年の制度の疲弊にあり、社保庁の仕事のやり方に問題がある。社保庁の不正がもっと明るみになるだけではなかろうか。

 景気対策はどうなるのか。落ち込んでいた経済指標も底打ち感がすると、公式に発表になったが、実感はなく、何やら選挙目当てのコメントに見えてくる。効果のないバラマキ政策で借金を重ねていくことは見直されるだろう。国家予算約210兆円の中から、10~20兆円を捻出すると言うが、岡田さんが言うように「財源なくして政策なし」だ。

 実際に予算編成など、やってみなければ分からない事が多い。その点からも「一度やらしてみる」価値はあるかも知れない。

 国の顔も麻生さんでは不満が募っている。自民党自体も疲弊し、「ポスト麻生」が見えてこない。人材不足に加えて、統治能力も欠けている。一方、民主党には政策マンが多そうに見える。
 
 しかし、民主党にも不安がある。各グループの混成でできあがっており、民主党自身の政策の不一致で党内混乱が国政の混乱を招きかねない。政権をとりたい、国政を牛耳りたい小沢さん一派が各政策でどう出てくるか。火種もかえている。

 クリーンのはずの民主党が「政治と金」で苦境に立っている。鳩山さんの「偽装献金問題」小沢さんの「西松建設違法献金問題」は党代表の立場での問題の露呈であったために、影響は少なくない。両者ともに、十分な説明責任を果たしていないと有権者は見ている。
これでは、企業献金などの禁止を訴える資格はない。2人共に、一度しっかり説明すべきである。選挙の争点がぼけてくると、自民党はここを攻めてくることは確実だ。
 
 変わらなければ、これからも続く閉塞感、変わったところで期待通りに行かない改革に有権者はうんざりする場面が目に見える。

 人気者を取り込んで、議席を確保しようとする政党に迷わされず、マニフェストでしっかり比べてみることだ。

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