2009年7月1日水曜日

東国原さん 「どげんかせんといかん」とは、あなたのことでは

2年ほど前、当初は泡沫候補と見られていた東国原さんが、途中から力を発揮して知事に当選した。就任早々に鳥インフルエンザに出くわし、官僚が止めるのも聞かず現場に駆けつけ、フットワークの良い知事として評価されるようになった。今は何故か東京に飛ぶことが多いようだ。
 大阪府の橋下さんも、200か2000%か忘れたが、可能性はないと言いながらも立候補し、挙げ句は5兆円に上る借金に先制パンチを受けたが、就任当初は、府下の市長や職員に向かって涙を流しながら、無駄な予算の削減を訴える姿は忘れられない。
 人気タレントの知名度を活かした選挙は、圧倒的な強さを発揮すると感心したモノだ。
 2人に言えることは、就任早々に大きな課題に果敢に取り組んだことだ。
特に橋下さんは、地方自治の財政困窮時でもあり国の直轄事業の地方負担分の問題など、地方自治の問題を取り上げ、国と渡り合う弁護士らしい動きに感心すると共に、私達に地方自治について考える機会を与えてくれている。
一方、東国原さんは、なんと言ってもメデイアの報道が宮崎産農産物などのPRに偏っていたために、マンゴーや地鶏などのセールスマンの印象が強い。

しかし、ここに来て東国原さんが、自民党の総理候補、総務大臣候補で国政に転身する話が持ち上がってきた。昨年の国土交通相を辞任した中山さんの引退発言で、その後釜の話があってから、どうも国政への意欲が出てきたようだ。

宮崎を訪れた古賀さんに、「総理候補としての可能性があるか、知事会のマニフェストの一言一句を自民党のマニフェストに載せること」などの条件を示したと言う。自民党内はもちろんのこと、政界に大きな波紋を投げたのは当然の結果だ。今までの東国原さんの評価が一転するほどのショックも与えた。

2人は、このままでは地方は二進も三進もいかない。霞ヶ関をぶっ壊して地方自治を確立する必要があると主張することは理解できる。でもこの全国知事会がまとめた上げた案は、十分に練り上げられたモノなのか。そして国民の理解が得られた内容になっているのか。

さらには、地方自治確立に向けての2人の手段は違うようだ。東国原さんは、直接自ら国政に足を踏み入れて推進しようと言うが、橋下さんは地方自治を強力に推進する政党を結成あるいは支持しようとしているように見える。どちらかというと橋下さんの考えが理にかなっているようにも思えるが、各知事それぞれに、人気の高い新進の知事とは組めないしがらみもあるだろう。

誰が言ったか知れないが、今度の選挙は「地方自治選挙」と言うが、それだけでは郵政民営化選挙と同じになる。民主党の岡田さんではないが、「もっと他に大事なことがある」のだ。

ところで「どげんかせんといかん」と県民の信を得た東国原さんは、今回の騒動を宮崎でどう評価されているのか。

東京に向かう電車の中で、スポーツ紙が「東国原 トップ」という見出しの記事を載せているのが見えた。国民の人気度かと思ったら、知事の年収の事らしい。大方の知事が2000万円弱であったが、彼だけが約5700万円で群を抜いているらしい。それも1/5が知事の年収で、4/5がテレビ番組などへの出演料だという。週末はどこかのテレビに出演している姿を目にしたが、県政がどうなっているのか、心配になってくる。

県外の人間にとっては、宮崎県での東国原さんの評価は分からない。今までは、何かあっても宮崎県の問題だと片づけていたが、国政に出てくるとなると、どんな政治家なのか知りたくなる。

2009.7.1の宮崎日々新聞のWebニュースサイトを開いて見た。

「知事最後の本会議? 任期全う求める声」では、県議会閉会の30日に、知事の退職金5割カットする条例可決。知事にとっては最後の本会議になるかもとの声。国政転身に63%が反対、支持率は82%にもなる。この条例が置きみやげにならないよう切に望むと記している。この条例も7月7日までに辞職すれば空条例になるとも記している。

更に社説で「知事の責任」について、県政投げだし発言に戸惑うと論じている。
今は、県民の意向を聞くよりも、自身の気持ちが優先、反対する意見は聞かず、支持する声ばかりを聞いている。任期半ばで、知事の責任は十分果たしたと言わんばかりの発言が目立つと酷評している。
知事故婦約をドウすると問いかけ、ふるさと宮崎に骨を埋めると言っていたのに、2年半でどうして気持ちが変わったのか。4年間の約束を反故にしてしまうまでの態度変更に説明する責任があると主張し、県民は戸惑っていると結んでいる。

この1週間は、「心、宮崎にあらず」の態度が目立っていた事は、テレビの報道、言動を見ても知ることが出来るが、東国原さんは大きなドジを踏んだのではないだろうか。今回は国政への転身の芽は無くなったが、これから宮崎県民にドウ説明するのか。
 
「どげんかせんといかん」は、東国原さん自身の問題になってきたのだ。

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