2010年9月6日月曜日

民主党代表選:35万人の攻防で日本を制するのは菅か、小沢か


激しい攻防が続く国会議員412人、地方議員2382人と、大きく悩んでいる党員・サポーター34万2493人による日本を制する民主党代表選が繰り広げられている。日本を制するのは菅か、小沢か。

毎日2人の論戦が伝えられるが、党員・サポーターでもない私は選び権利はない。どちらに決まっても国民に信を問うた代表ではないし、特に小沢さんは世論からも総理を否定されている政治家でもあり、早晩総選挙が必要になるが菅さんはそれを否定した。

小沢さんは、世論での劣勢を挽回せんと、普段の強面を隠して、笑顔と比較的丁寧に政策を述べている。最初の共同会見では、司会者から指名されると「はい」と答えて政策を述べていた姿には好感を抱いたが、その後、厳しい質問になると持ち前の強面、ぶっきらぼうの説明になる。笑顔の対応は本当の姿ではなく、選挙が終われば幹事長時代の会見の風景になるのだろう。

兎に角、小沢さん陣営は選挙がうまい。大阪の小沢コール等は先制攻撃を仕掛けたようなモノだ。「やらせ」と思われても不思議ではない。

政策面では、小沢さんは衆院選マニフェストの原点回帰を主張し、国民との約束を守ると実行力をアピールする。問題の財源については政策によっては十分に確保できるという姿勢を取っているが、これが不透明で現実性に欠ける。

テレビ番組で、小沢系議員が、所謂「埋蔵金のようなモノがある」と主張したのに対して、自民党の河野さんは「あるというのはストックか、フローか」と詰問するが、曖昧な答えしか返ってこない。

又、小沢さんは「予算編成での一律10%削減は、官主導で古い自民党のやり方だ」と批判し、政治が責任を持って判断すべきだという。私も民間企業で予算に係わったことがあるが、一律5,10%カットはよく使う手だ。事業毎に検討すると恣意的になり、利権の温床になりがちだ。

菅さんの話に現実味があるが、総理の座にあるから、どうしても「官僚主導」と取られやすい。プロセスではなく、結果で政治主導を判断して欲しいと逆襲するが国家戦略局構想の挫折、官僚の重用、国家公務員制度改革の変質など政治主導に疑問を投げかける政策が目立つ。
今回の代表選での小沢さん支持の理由に、「実行力、強いリーダーシップ」が挙げられている。菅さんに比べて実行力が期待できそうであるが、小沢さんには強権政治で間違った方向に走りやすい。

民主党系35万人以外は代表→総理への選挙権はない。民主党員一人一人が、しっかり熟慮し、「悪さ加減の少ない代表、総理」を選んで欲しい。
写真:民主党本部 

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