2010年9月8日水曜日

35万人の民主代表選で国民の信を問うことになるのか


自民党時代は安倍、福田、麻生政権、民主党になって菅、そして今度の政権と国民の信を問うことなく、1年ごとに総理が替わる異常状態が政界に続く。代表選、総裁選で選ばれた代表、総裁が即総理の座につくのだから疑問も出てくる。

コロコロ政権が変わることに、北朝鮮からは「日朝会談は、政治が安定してから」と軽く交わされ、米国では「普天間問題が進まないのは、政権が頻繁に変わるから」と担当の国務次官補が議会で愚痴る次第だ。

海外で不評を買っているばかしではない。生活を託する国民だって大変だ。人気投票では能力のある総理が選べない。

菅さんが3年間は解散しないと禁じ手を打ったのも分からない気はしない。3年間じっくり政策を推進したいと言う気持ちもあるのだろうが、「指導力なし、リーダーシップ欠如、政治主導後退」では国民は容認できない。

自民党時代コロコロ変わる政権の是非に麻生さんは「国民の負託を受けた国会議員が選ぶのだから、議院内閣制から言っても、何ら問題はない」と発言した。しかし、政権党のご都合主義で総理選出を簡略化するのは迷惑な話だ。

今回の民主党の代表選を見ると、世論は菅60,小沢20弱で菅さんの方が相応しいと考えている。小沢さんが新総理になるとすると一悶着起きるだろう。

大きな争点はマニフェストをどう忠実に実行するかにある。小沢さんは自分が作ったマニフェストへの原点回帰で、指摘されている財源不足は政治の根本的見直しで捻出出来るという。一方の菅さんは、現実問題から見直しを主張している。世論は見直し容認だ。

菅さんには、政策推進に総理としての責任がのしかかっており、用心深くなるのは当然だが、小沢さんには気楽さはある。

でも何故、衆議院選のマニフェスト作成時に、今小沢さんが掲げている政策手段を検討しなかったのか。党内で各グループの数人が、専門家の話を聞きながら作成したのだろうが、党内で十分議論されず、国会議員だって説明しにくい政策を提案し政権交代を目指したことに、国民を裏切る結果を招いている。

鳩山政権になって「政策は政府、私は党の運営」と割り切って答える小沢さんに「数とカネ」にしか興味のない小沢さんに総理の資格を疑問視する。

小沢さんの政策に対する説得力は、政治・経済の閉塞感を脱するためにもある程度の支持は出来る。

菅さんが引き続き総理の座に座るとすると、小沢さん主張の政策アプローチを再検討し、その採否を国民に説明すべきだろう。

政治改革での政治主導の後退は目に余る。「クリーンで開かれた政治」を目指す民主党はまず、党内改革もやるべきだ。自民党が政権時代は、まだ党内自制が聞いていた。しかし、民主党は「政治とカネ」でスキャンダルを抱える小沢さんの存在で自制心は薄くなっている。

菅さんは、3年間は解散しないと言うが、内閣不信任案提出などで早い時期に、国民の信を問うべきだ。
写真:国会議事堂 代表選後の国会内攻防が激しさを増す

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