2011年6月9日木曜日

延命を画策する菅総理に起死回生の一発があるのか



すでに周りは早期退陣、民主党代表選の話が持ち上がっているのに、菅総理は8月末までの延命の画策に余念がない。「仮設住宅」「がれき処理」「原発収束」に目処が立つことを上げているが、菅総理に起死回生の一発があるのか。

菅総理は、東日本大震災復興特別委員会で、「目処が立つまで、しっかりやれ」と議決されたと強弁し早期退陣をまたまた否定した。しかしあの不信任決議案は、間際での「退陣すると臭わせた」姑息な手段での大差で回避できただけのことだ。

この委員会で菅総理は、お盆までに全員仮設住宅へ入れるようにするという「仮設住宅」、8月中には生活域から搬出し、続く2次、3次処理つなげる「がれき処理」、年末か年明け早々には避難者の帰郷の目処を付けるといっていた「原発収束」、これらに一定の目処が付くまでやらして欲しいというのだ。

これらに起死回生の一発があるのか。

第1次補正予算では、応急仮設住宅建設、被災者などへの見舞金など4829億円、廃棄物処理費としてガレキなど処理に3519億円、公共土木施設復旧など1兆2019億円、学校・社会福祉施設復旧に4160億円、中小企業、農林漁業者などへの融資などに6407億円など4兆円を超える予算が組まれている。

実行に移すまでには時間がかかるのだろう。義捐金の配分が遅いとか会社を再興するのに資金がないとかガレキの処理が遅れて復旧がはかどらない。更に悪いことに有害物質の飛散での肺炎や細菌感染も心配されている。

実行までに時間がかかるのだろう。被災現場からの明るいニュースは聞こえてこない。

菅さんが狙っているのは、今まで第1次補正予算で震災復興の手は打っている。後はそれらが軌道に乗り成果として国民に分るようになると、「今後も菅総理で良いのではないか」という機運が起こることではないか。

一方、原発災害では、以前年末までに避難者の帰郷に目処を付けたいと言っていたが、8月までに低温停止に至る可能性があるのか。収束の目処がつかないので、「もう少しやらせて欲しい」なんて言い出すのではないだろうか。

兎に角、我が国は議院内閣制だ。国会が退陣要求すれば、従わなければ政局運営は難しくなる。


写真:がれきの処理がすすまない。仮置き場も少なく、搬入ルートもない。NHKクローズアップ現代 2011.6.9

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