2011年6月18日土曜日

想定 党首討論



党首討論の国会中継がある度に聞くことにしているが、与野党党首が持論、党の政策の違いを主張するばかりで、妥協案まで持っていける可能性は全くない。そうだろう、妥協すると負けたことになり、党内で責任問題に発展するのが我が国の政界の常なのだ。

菅総理退陣を巡る与野党の右往左往ぶり、「ポスト菅」後の見通しが立たない政界にあって打開策を
探るも妙案はなく、党首討論も先送りされそうだ。政権の延命策に加担する結果を恐れての党首討論の拒否だ。

与野党お互いに疑心暗鬼では、実りのある討論などできるはずがない。今、党首討論をやるとどういう事になるだろうか想定してみた。

野党党首「総理 先の党首討論で総理が退陣すればすべてがうまく動き出すと言いました。総理は民主党代議士会で退陣表明ととれる挨拶をされましたが、その後一向に退陣時期の話がありません。寧ろ続投意欲満々だという。どうなっているんですか」

総理「責任を全うして、若い世代に譲りたいと言いましたが、その通りです。第2次補正予算案、復興基本法案、特例公債法案に目処を付け、更に再生自然エネルギー促進法案も責任を持ってやりたい。政治は一時の猶予もできない」

野党「退陣時期も明らかにせず、政策を小出しにして政権延命に余念のない総理と皆思っている。新しい政権で新しい政策に取り組むべきではないのか」

総理「先の内閣不信任決議案は、否決され大差で信任を得た。退陣、退陣と言われるが、私が退陣した後どうなるのか。そこが見えてこない。そんな状態で退陣することは、政治空白そのものだ」

野党「総理が何時退陣するか分らないから、その後が進まないのです。あなたが辞めれば政局は好転することは間違いない。更に民主党は財源問題から民主党マニフェストの見直しをやっている。政権交代のきっかけでもあったマニフェストを見直すと言うことは、政権交代の根底が崩れたことになるのではないか」

総理「今、緊急に財政出動しなければならない復興財源、そして野党の皆さんとの協調を目指してマニフェストの見直しをしている。是非、この難局を切り抜けるため野党の皆さんの協力をお願いしたい。特に特例公債法案では、第1次予算案の約4割を赤字国債で賄う重要な法案で、私の後、誰が総理になっても必要な法案です。今通さなくて、次ぎに通る可能性があるとは思えない」

野党「ところでですネ 総理。21世紀臨調が22日の国会会期末までに、退陣時期を明言するように緊急提言しました。読みましたか」

総理「提言があったことは知っていますが、内容までは把握していません」

野党「その提言では、民主党はマニフェスト、政治主導への信頼を失わせた責任は重大で事態収拾の道筋を付けるのが、総理の責任だとしています」

総理「有識者のご意見として、承わっておきたい」

野党「ズルズル政権を延命させるのではなく、心機一転政治を進展させるためにも1日も早い退陣を求めます」

党首討論をやったとしても、この程度だ。誰が菅総理を元気づけているのか。国民新党の亀井さんは、内閣改造などを提案していると言うが、連立となると国民新党の立場は無くなってしまう。孫さんだって自分の野望を達成するために菅総理に近づいているだけだ。

菅総理が政治家責任を全うしようと思っているのかも知れないが、既に信頼を落としていることは責任を全うできる立場にはない。

これ以上、バカにされないためにも、早期退陣を望む。


写真:菅内閣不信任決議案を大差で否決した国会 2011.5.20 菅総理を勢い付けたか

0 件のコメント: