2012年11月30日金曜日

2012年・政権公約:これでも第三極を支持するか


各党の政権公約が出そろってきた。これでも第三極を支持するか。日本維新の会の石原さんは政権公約発表の席で「小さなこまごました政策を話しても仕方ない」と言うが、新しい政党が乱立しては、合流し消えていく今回の衆院選だ。その政党がどんな考えを持っているのかは知りたいところで、ついつい政権公約に目が行く。

2009年の民主党マニフェストは人気取りでの大風呂敷の政治課題は、その3割しか実現せず、野田総理が政治生命をかけた消費税増税はマニフェストにも記載されていなかったことで、マニフェスト違反と追及され通しで民主党政権の凋落の要因になった。

そしてそれが政治不信をかき立てもした。マニフェストより(政権)公約という用語が目立つのも当然だろう。

特に新しく第三極に加わった政党の政策は気になるところだ。

みんなの党の公約(アゼンダと言うらしいが)は、今までよく見るし、他党との合流話でも「政策の一致」を第一義とする姿勢を崩さない事に信頼が置けるし、国会審議でも党の考えには共感できた。

問題は「日本維新の会」と「日本未来の党」だ。

「日本維新の会」は橋下「旧日本維新の会」と石原「太陽の党」が小異を捨て大同団結で急遽合流した党で、それぞれの党の公約もあって合意に至るまで変節を繰り返した。昨日のネットによる党首討論にも参加しなかった理由がわからないでもない。出て発言すれば整合性が保てないのかもしれない。

メデイアの報道によると、橋下さんは「大きな方向性を示すのが政治、詳細を作れといっても政治家には出来ない」と言ったり、公約の実現性を問われて「まだまだ議論の余地はある」と、これからも変わる可能性をにおわした。

さらに驚いたのは「骨太2013~2016」だ。官僚では絶対に書けないセンターピンを示したと言うが、何故か自民党政権時の小泉政権を思い出す。ブレーンの一人である竹中さんが関わっていると知って納得出来た。

大阪維新の会か、大阪府・市のブレーンとして多くの顧問団が関わっていると聞く。党の外観は新しそうだが、中身は何か古そうだ。

おまけに、その顧問団も離散しているようだ。脱原発でギクシャクし顧問だった飯田さんが維新の会を離れて、今度新しく立ち上げた「日本未来の党」に加わった。

飯田さんはエネルギー問題の専門家らしいが、「「脱原発」では、実施に向けたプログラムはまだ持っていない」とテレビで橋下さんが言っていた。だから新党の売りである「卒原発」も実施行程はまだないのだろう。

その「日本未来の党」も、政策、政局では小沢さんの力を最大限利用するという。事務局も党役員も小沢さん丸抱えの様相を呈してきた。

当初、小沢さんの関与はないと否定していたはずだが、嘉田さんは全面的に小沢さんに頼るようだ。

行財政改革、子育て支援、教育支援など何故かしら2009年の民主党マニフェストに酷似している。民主党政権が見直しを進めているマニフェストを姿を変えて「日本未来の党」で挑戦しようとしているのだろう。

民主党の安住さんは、「財源をどうするのか。私たちと同じ失敗を繰り返すのか」と新聞で批判している。

しかし徹底した行財政改革、無駄の削減をやるというのだから、民主党とは違った結果が出てくるかもしれない。

ところで、「日本維新の会」にはがっかりした国民も多いのではないか。一方、「日本未来の会」には小沢さんが加わることで新鮮さはなくなり、賞味期限の切れた政党の感がしてくる。

これからも新しさを求めて、いろんな公約、公約内容の変更が打ち出されるだろうが、こんな第三極に期待が持てるのか。

メデイアのポピュリズムに乗せられず、各選挙区の候補者の公約を一度はチェックする必要があるのではないか。

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