2012年11月4日日曜日

鎌倉で見た生き残った1本の「ひこばえ」と破られた海抜表示

鎌倉高校前駅付近で見た海抜10.1m
の表示
2012.11.4

4日好天に恵まれ鎌倉を訪れた。あの大銀杏の「ひこばえ」と津波対策の海抜表示がどうなっているか知りたかったためだが、見たのはきちっと整理され生き残った一本の「ひこばえ」と整備がされている中でも破られた海抜表示だった。

東海道線の藤沢駅で降り、江ノ電に乗り換えて、とりあえず海岸線まで出るため腰越で降りた。義経ゆかりの満福寺から海岸へ出る途中で海抜5.8mの表示が目に付いた。

鎌倉市は南海トラフ巨大地震により最大で9mの津波が襲うと予想されている(読売新聞2012.8.30)。一方で14mという説もある。

これから考えると、この辺は地震が発生すると早いうちに浸水してしまう。近くの小高い山へ避難せよというのか。観光客には避難の方向が分からないが、鎌倉市海抜マップによると近くにある小動神社が14.8mだ。その方向へ逃げろという表示はない。

七里ガ浜付近
七里ヶ浜では海抜7.7mの表示と、「地震を感じたら津波に注意しましょう」との表示柱が立っている。

鎌倉高校駅付近では海抜10.1mだ。海面を見ると下の方にあると見えるが、差はその程度か。鎌倉市海抜マップで見ると鎌倉高校は海抜32mで結構丘の上だ。津波が来たら坂を駆け上がればいい。

極楽寺まで歩いた。フジテレビの「最後から2番目の恋」で有名になったのか、今まで以上に観光客が多い。駅で記念写真を撮っている観光客が多かった。

家内や娘、孫たちと一緒だったが、「疲れた」というので鎌倉まで電車に乗った。

すごい人波の小町通りを鶴岡八幡宮に向かった。

破られていた海抜表示
鶴岡八幡宮まえの鳥居付近
2012.11.4
驚いたことに鳥居付近の海抜表示が破られていた。観光客に一番注意喚起する必要がある場所での破棄は問題だ。鎌倉市海抜マップによると鶴岡八幡宮は11mとなっている。襲う津波高さが9mにしろ、14mにしろ危険な場所にもなる。本殿は確か15m位だったと思うが残念なことだ。

大銀杏の「ひこばえ」がどうなっているか確かめるために鶴岡八幡宮の石段下に近寄って見たが、「ひこばえ」が見えない。昨年訪れた時は夏だったが、葉を一枚も付けていない枯れそうな枝が多数生えており、水が散水されていた。

よく見ると1本の「ひこばえ」が葉をつけて生えていた。

生き残った1本の「ひこばえ」に
大銀杏の再生を託す
2012.11.4
テント内にいた巫女さんに、「どうなったんですか」と聞くと、「たくさんあった中から元気のいい「ひこばえ」を1本残して生育を見守ることになった」という。

大きな切り株の端の方に芽生えた「ひこばえ」が銀杏らしい姿を現していた。これなら大丈夫だろうと思うが、前例のない再生だったらしいが成功したのだろう。

鶴岡八幡宮から建長寺へ向かった。この辺になると海抜は30mほどだ。

北鎌倉駅から帰途についた。


七里ガ浜~鶴岡八幡宮 海抜マップ
鎌倉市海抜マップより

鎌倉市津波浸水予測図 鎌倉市HPより



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