消費税増税は、来年4月から3%増税になるが、3%-2%=1%で、有識者会議で70%の意見が賛成だったこと、内閣府参与が景気の腰砕けを心配して1%ずつの段階的引き上げを主張していたことへの折衷案としてこの方程式が出てきた。
3%増税するが、うち2%は経済対策で還元し、実質1%の増税にするらしい。1%増税で2.7兆円の税収増になるということで増税で税収増を目指す。2%分は景気対策として公共事業などが期待されているらしい。
最近発表される経済指標は上向きで、オリンピック需要も期待でき、増税をやるのは「今でしょ」ということになったようだ。
でもなかなかアベノミクスの効果が実感として湧いてこない要因に、家計への潤い、賃上げが特に基本給の上昇が見られないことだ。
政府は、企業の投資を刺激しようと税制で応えるようだ。
投資減税に次いで、法人税下げも経済界から要求されている。法人税実効税率35.6%を更に引き下げろという。でも麻生財務相も言うように75%の企業が赤字で法人税を払っていないのに法人税を下げても意味はないのではないかという。
確かに、あのトヨタやメガバンクが赤字を理由に法人税を払っていない。これには「繰越欠損金」という過去の赤字を繰り越せる税制上の赤字がある。赤字を出しながら一方で、内部留保に精を出す異常な状態だ。
大企業に税金を納めさす工夫が必要だ。
中小企業にも企業活動を刺激するために投資減税7%→12%へ、研究開発減税12%→20%へ、税額控除も用意されている。
人件費を抑えながら内部留保委は280兆円に達している。これを投資にどう振り向けさせるかがポイントになる。
政府は成長戦略を繰り出しているが、企業が投資、賃上げにどうこたえるかだ。
経団連は、口を開けば「法人税下げ」を言うが、法人税下げの後に、どんな展望が開けるのか。
世論調査では、賛成と反対が拮抗しているが、反対の方がわずかに多い。政府は、軽減税率や低所得者層への現金給付などで懐柔しようとしている。
今回、増税の概要がはっきりしたので、市場や個人消費が動くだろう。折衷案の増税がどう評価されるか。
間違ってはいけない。消費税増税は3%なのだ。
財務省や自民党に利権誘導の無駄遣いをさせないようにしっかり監督しなければならない。
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2013.9.11掲載
それでも安倍総理は消費税増税へ進むのか
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