2013年9月8日日曜日

2020年オリンピック東京決定:高尚な理念より資金、治安優先か

2020年夏季五輪、パラリンピックの開催に東京が決定した。オリンピック招致の高尚な理念より、遂行能力・資金、治安が優先する選択ではなかったのか。

これがオリンピックムーブメントの精神に合っているのかと疑いたくなる大騒動の招致運動の結果なのだ。

早朝5時、ラジオをつけると東京に決定したニュースが流れ、テレビもオリンピック経験者がコメンテーターの番組が流れていた。1回目の投票は1位が東京で、マドリードとイスタンプールが並び、2者での投票でマドリードが落選、決選投票で東京60票、イスタンプール36票で東京に決まったようだ。

IOC会長が「IOC委員は、7年後だと言うことを念頭に、現在の経済、社会的事態を見るだろう」と異例の記者会見をやっていたが、後から考えると、遂行するために資金力、治安に十分考慮して決めろと言っているようにも思えるし、目先の問題を凝視せずもっと先を考えようと言っているようにも聞こえる。

メデイアは、東京は汚染水漏れ、マドリードは経済不安、イスタンプールはシリア情勢、反政府デモで治安に問題があることを指摘していた。

それに、16年の開催を東京が敗れ、ブラジル・リオデジャネイロに決まったが、準備が遅れて失敗の危機にさらされているというニュースも慎重な選択を強いられる結果になったのではないか。

IOC委員だって理念を重視する高尚な人間ばかりではない。オリンピック開催に不安があってはならないのだ。資金面、治安面で優れている東京を選んだのは当然だろう。

でも、何故1回目で東京が過半数を取れなかったのかは疑問だ。

東京開催で経済効果は3兆円だとか、150兆円だと言われている。臨海部の開発も進むだろう。7年後の東京の姿をみたいものだ。

私も前に、全柔連の不祥事などもあってオリンピック招致を辞退した方が良いのではないかという意味の記事を掲載したことがある。

今もその気持ちの変わりはないが、決まった以上はスポーツ界全体で、オリンピック精神、オリンピック憲章の再確認をやり、国民の信頼を得たスポーツの育成に専念すべきである。


関連記事
2013.6.19掲載
オリンピック、W杯で反政府デモ:東京もオリンピック招致を考え直すときではないか

2013.3.20掲載
2020年東京オリンピック誘致:辞退してこそ、オリンピック精神では

0 件のコメント: