各党の若手、中堅が集まって会合や勉強会を開くと、メデイアは「やれ新党の準備か」と色めき立ち政界再編を煽るが、如何にせん現状では軸がないのだ。いや、軸になりそうな人が動かないのだ。
軸になる政党も、それぞれが事情を抱えており内部抗争、分裂・解党の危機をはらんでいるのだ。これでは、政界再編など出来っこない。
MSN産経ニュースを見ていたら、産経・FNN合同の世論調査結果が出ていた。その中で「政界再編のあり方」を問うた結果、「新党を作る」20.2%、「共通政策で連合する政党ブロック」34.1%、「政策毎の連携にとどめる」39.6%で、「新党を作る」は1ヶ月前の76.3%から大きく下落した。
国民の政界への期待が薄くなってきたのか。
確かに、今の若手、中堅議員の先を見越しての会合、勉強会、たとえば「DRYの会」へ既成政党の党首が妨害しているニュースが流れる一方で、民主党や生活の党は「民主党」を軸に再編と言うし、日本維新の会は「解党し新党を」という。松井幹事長などは「勇気のないのは去れ」と、代表の顔色を見て勉強会への参加を躊躇する者を軽蔑する。
政策に賛同し政党の議員を支持するが、その後の政党替え、無所属への期待外れ、裏切り行為に有権者の政治不信が高まる。
ここはチョット待って、政界、各政党が落ち着くのを待ったらどうか。
民主党は、「民主を軸に」政界再編を目論んでいるが、今の民主党自身も憲法改正では分裂の可能性があるし、海江田代表では党はまとまらない。いつかは出直し代表選をやるべきだが、小沢さんが「民主党を軸に再編」を言っているのは海江田―輿石のラインでの話ではないのか。
みんなの党の渡辺代表は「党をなくさない」という。政党ブロック構想は渡辺さんのアイでデイアだが、党内はまとまっていない。政界再編者には離党を迫っている有様では、渡辺さんは軸となりにくい。内部抗争、党運営の透明化など基本的なことが出来ていない政党だ。
日本維新の会は「解党して新党結成」を主張する。道州制、都構想を推進するが、堺市長選の結果では内部分裂の危機にある。おまけに関西連合会からは批判されている。
石原さんには、徳洲会の選挙違反が飛び火するスキャンダルの恐れもある。日本維新の会も分裂、解党の危機だ。新党結成には都合が良いかもしれない状態ではあるが・・。
安倍政権が高支持率を維持している自民党だって安泰ではない。
賃金が上がらず、消費税増税、法人優遇政策だけが進めば支持率は下落が始まるだろう。アベノミクスの評価も変わってくる。
人事の先送りで党内不満が高まっているから支持率下落は党内ゴタゴタのきっかけになる。
強引な政治主導に官僚の反抗からスキャンダルも出てくるだろう。そうなれば第1次安倍政権の再来だ。
今は失政が目立たないが、これから重要な政策課題が目白押しだ。経済運営も含めて気が抜けない政局が続くのだ。
政界再編の動きは、もう半年後の各党の事情に決着が付くのを待つべきではないのか。
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