民主党本部 |
その政策と財源捻出のための「事業仕分け」、無駄の摘出で捻出された財源は十分なものではなかったが、私たちに政治を身近なものに感じさせてくれた功績は大きかった。政治が変わるのではないかと錯覚するぐらいだった。
しかし、議論を重ねる内に政策の無謀さも明らかになって、段々信頼を落とす結果になっていったのは残念なことだった。
この信頼を落とす要因に、政策もさることながら政党の中身が悪すぎたのだ。
期待された最初の総理に、何故得体の知れない鳩山さんだったのか。後のメデイアの回顧記事で、小沢さんが鳩山さんに「総理をやる気があるか」と聞き、「やります」と応えたそうだ。斬新さもあったが、政権のダッチロールは長続きしなかった。
政治とカネの問題はメデイアや野党にとっては絶好の攻撃材料だが、小沢さんはともかくも鳩山さん始め幹部連中は軒並み疑惑がかかった。
そして小沢さんの存在は何かにつけ大きすぎた。権力の二重構造、小沢vs反小沢の構図は最後までつきまとい小沢さんグループの離党に繫がった。小沢さんがいなかったら政権交代が出来たかどうかは分からないが、小沢さんがいたから瓦解も早かった。
財務省の存在も大きかった。稚拙な政権として財務省に牛耳られる結果になった。消費税増税を推進したのは財務相経験者の菅さん、野田さんだった。政権を担うにあたっては財務省の協力がほしいが、近すぎると国民の反感を買うことになる。
政策運営で党内のゴタゴタは付き物であるが、その程度があまりにも酷すぎた。官邸は党を説得できず、民主党内は旧グループに分かれての批判のしあいだった。
4年前の2009年、「ここらで一度、民主党に」程度の感じで民主党を支持したが、先の衆院選で「やっぱり民主党はダメか」となった。
民主党代表の不人気もあって自民党圧勝、「総裁に勢いがあるとバカでもチョンでも通る」と自民党参院幹部が豪語した。直ぐに撤回したが、民主党の敗北が自民党圧勝へ導いたのは確かだ。
確かに、民主党の候補者への有権者の態度は変わった。私も川崎駅で民主党議員、候補者の街頭演説に出くわすことがある。2009年頃は有権者の方から歩み寄って握手を求め、パンフレットを手にしたが、先の衆院選では誰も振り返る者はなく、近づく有権者は候補者に文句を言っていた。候補者はただ頭を下げるばかりだった。
民主党が有権者から信頼を取り戻すには、今のままの陣容では無理だろう。解党し出直すことだ。民主党を受け継ぐグループ、出て行くグループをはっきりさせ出直す意気込みを見せなければならない。
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