築地市場 正面入り口 11月7日豊洲市場開場の看板が |
小池知事が注目されていた豊洲市場移転を延期した。地下水の最終調査開始が11月18日に始まるのでその結果を待って判断するという。当然の話で何故、舛添前知事の時に11月7日と決定したのか。更に安全性、不透明な予算、情報公開など市場関係プロジェクトチームで検証し都民が納得のいく結果を出すというのだ。
誰が考えても土壌汚染の最終調査結果が出てからと思うが、今まで土壌汚染の基準をクリアーしていたので大丈夫とみていたのか。
更には最近、床の厚みが薄すぎて落ちる危険もあるし耐震性にも問題が出て来た。衛生面では排水溝が築地と比べると小さく汚染水がはけないのではないか、真水しか使えないので排水に細菌がわきやすく不衛生でもあると言う。
慎重派業者から言われていることにスペースが狭く、マグロなどの解体が出来ないと作業性が指摘されている。
それまでは移転も出来なければ、築地市場の解体も出来ないという。そういえば2020年の東京オリンピック関連で環状2号線が通過する道路工事が予定されており移転計画が遅れれば支障が出てくるとも言う。
こんな事がどうして急に出て来たのか不思議だ。市場内の柱には東中労が「公約破りの裏切り行政の横暴と欺瞞を断じて許さない」と看板を出していた。この移転には以前から何かあったのだ。
東中労の抗議看板 |
舛添前知事の時に着工したが、こういった細かい事項を検討していなかったのか。あるいは、舛添さんは蚊帳の外で、ドンこと内田議員の主導でドンドン進めて行ったので議会でも余り問題にしなかったのか。
そうなると、巷で言われている小池vs内田の戦いになるが、大事なのは小池知事も言っている情報公開だ。
ところで、今日31日、5年ぶりに築地市場に行ってきた。
途中、TOKYO MXが通行人の女性に、豊洲移転について質問し女性は築地に残って欲しいような発言をしていた。
築地の街中で、競り落とした魚を料亭に配達するターレーの姿を見たが、公道をナンバープレートもなく走るターレーは違反ではないのか。
TOKYO MXが女性に移転の是非をインタビュー |
市場正面入り口には、「平成28年11月7日豊洲市場開場」の看板が出ていた。場外市場を歩くと「正式決定 場外市場は築地に残ります」との看板も出ている。そんな事でチグハグな内容にならないのか。
可燃物が無造作に積まれている |
10時を過ぎていたためか、仕事は終わり後片付け、清掃の時間だった。発泡スチロールの空のボックスの多さには驚く。それが至る所に積み上げられていたが、これは可燃物、火災にでも遭ったら消火しにくい廃棄物だ。
その消火設備である消火栓を見ると板で囲まれ、前には荷物が置いてある。注意書きに「物を置くな」と注意書きがあるが消防署は見ているのか。
床面は水で洗われていると思うが汚い。衛生面では問題だ。市場内が汚く4Sが出来てないからきれいにする気にならないが、新しい豊洲に移ると全体がきれいなので4Sも行き届くのではないか。
場内の製氷所 |
新しい豊洲では製氷能力が不足していると重大な指摘があったが、築地の製氷現場を見る事が出来た。トラックで大きな氷り柱を運んできて破砕機に投入し発泡スチロールの箱に魚を入れるときに詰める粉砕した氷を作っていた。面白いのか見学の外人観光客がシャッターをしきりに切っていた。
豊洲では店のスペースが狭いために冷凍庫等入れるとマグロなどの捌きが難しいと移転反対派が主張しているが築地をみると隣との間に仕切りがないので広そうに見える。
仕切りが少ないノで店のスペースは 十分なのか |
こんなに床、排水溝が汚いので細菌等が増殖しないのかと心配になるが、海水を使っているために心配はないのだそうだ。ところが豊洲では真水しか使えないので、その心配は出てくるらしい。
ターレーによる運搬は狭い通路での運転で危険に見えるが上手く運転している。「逆走禁止」という注意書きがある。安全を確保しているのだろう。
ところが当初4300億円といわれていた投資がどうして5880億円にもなったのか。簡単に1500億円も高くなったことに小池さんでなくても不思議に思う。その理由の情報公開がなかった。
小池知事もプロジェクトチームで検証するという。大いにやって悪を裁いて欲しい。
でも、どうして舛添さんの時に徹底的に検証しなかったのか。もう決まっていた事だから仕方なかったのか。オリンピック関連で500億円の上乗せを要求されたとき、「都民は納得しない。組織委員会は責任をとれ」と強行に追求していた舛添さんが、突然変心し了承したことがある。森さん、自民党当たりから圧力が掛かったことは分かるが、何故、5880億円にクレームを付けなかったのか。