信頼出来ない安倍総理が「他の内閣よりマシ」と言う理由だけで長期政権に居座る不思議な理由は何か。読売新聞世論調査で安倍内閣を支持する(42%)中でその理由に「他の内閣よりマシ」が44%に達し、全体で16%の人が安倍内閣に満足(?)しているのか。
「これまでの他の内閣よりマシ」の基準は何処にあるのか。
一番思い当たるのは民主党政権での鳩山、菅、野田政権だが、第一次安倍政権、福田政権、麻生政権だって対象になる。
民党政権での鳩山政権では沖縄基地移設問題で右往左往、「学べば学ぶほど辺野古」説には驚いた。そして小沢さんという権力者による政権樹立だから権力の二重構造が問題になった。最後は小沢さんと2人での政権離れとなった。
次いで、菅政権は市民運動か出身として期待されたが、「オレはオレは」が目立ち3.11東北地方太平洋沖地震への対応の不手際が批判され「何時解散か」が政界を駆け巡る。「これが達成出来れば解散・総選挙をする」と次ぎ次に政策を打ち出し顰蹙を買った。
その後の野田政権は久しぶりに「前に進む政治」を目指し「政治を前に進めるか後退させるか」と訴え勝つと思っていた解散・総選挙に打って出たが自民党に大敗し下野することになった。
「政権交代してみませんか」は大きなうねりになったがあっけない最後だった。
一方、自民党政権も大したことはない。
第一次安倍政権はお友達重用で不祥事が続き、そのうちに体調不良で政権を放り出した。福田内閣も久しぶりに本格派内閣と言われたが、選挙対策内閣としては人気がないことは自ら分かっているので辞職した。記者会見で「私のことは私が一番よく分かっている。あなたとは違う」と発言した。
ついで麻生内閣だ。マンガお宅で、若者に人気があるとみたが、リーマンショックの見舞われ解散より経済対策に重点を置き解散時期を逸した結果、選挙で今度は自民党が大敗し下野した。
確かに近頃の内閣では第二次安倍内閣はつよい。政権発足時、経済政策で3本の矢を放ち第一の矢の「異次元の金融政策」で市場に年間80兆円もの巨額のカネを市場に垂れ流し2年で2%の物価上昇を掲げ脱デフレを目指した。
円高→円安、株安→株高で一時リフレ派経済が成果を上げ大きな信頼を得るきっかけになった。更に安倍総理のやったことは自民党内で自分の地位を脅かすNO2をことごとく潰す作戦に出たことだ。石破さん、岸田さんらを閣内に取り込んで自由な発言を封じた。
お友達を重用し内閣府参与、〇〇審議会を多数設立しやりたい政策を審議会に諮りお済み付けを得て国会審議に回した。国会審議の軽視ともとれる行為が目立った。
更には官僚組織を統制するために600人に及ぶ高級官僚の人事を内閣人事局であつかうようにした。局長は当初内閣官房副長官の政治家だったが、今は官僚トップの官房副長官が当たっているが実質的に官房長官がトップである事は間違いない。今回の森友問題での公文書の不都合な部分の書き換えは官僚が忖度した結果だ。
自民党総裁選では地方議員、党員の人気が高かった石破さんが、国会議員だけの投票で安倍さんに敗れた。永田町では石破さんより国会議員仲間で安倍さんを押す議員が多かったのだ。
総裁の座を脅かすこれといったNO2も不在である事を良いことに自民党規約を変えて3選を可能にし9年間の総理を可能にしたが、今回の森友問題で3選の雲行きがおかしくなってきた。
「公文書改ざんは行政のトップとして最高責任は内閣総理大臣である私にある」閣僚の不祥事には「任命責任は私にある」といいながら一向に責任のある行動は見受けられない。
これも追及する野党が不甲斐ないことと、自民党内に自分の地位を脅かす人材がいないことがこういう無責任な発言を横行させたが、今回はそうはいかなくなったようだ。派閥の領袖、長老達が3選阻止に動き出したのだ。
「他の内閣よりマシ」という世論調査の内閣支持理由の設問も役に立たなく鳴りつつある。
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2018.4.2掲載
読売新聞世論調査から:安倍総理は信頼できないが次も安倍か
yamotojapan.blogspot.jp/2018/04/blog-post_36.html
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