朝日新聞 2019.4.20 |
「大統領は訴追できない」という内規があるらしく疑惑を残したままこれ以上の追及はできないというが、後はアメリカの良心は議会に託されたことになる。
このニュースを見て各国の首脳はどう考えているのか。コメントがないのでわからないが、今まではトランプ大統領には一歩距離を置くスタンスのように見えたが、安倍総理のトランプ頼みの外交の是非が問われることにならないか。
先の大統領選で共和党の泡まつ候補だったトランプ氏が躍り出て大統領に当選した結果に疑惑がもたれるのだが、ロシアの介入でクリントンが敗れたのかどうかは私にはわからないが、選挙期間中の妨害行為は影響が大きい。
そしてトランプ大統領が大統領の地位を利用しての数々の司法妨害は三権分立のアメリカで本当にあっていいのかと疑問がわく。
マラー特別検察官が指名されたときはトランプ大統領にとっては今後の捜査を考えるとショックだったのだろう。「なんてことだ。私は大統領を終わった」とコメントしたことからもわかる。
それ以降、捜査妨害を繰り返すことになる。マクガン法律顧問には「マラー氏解任」するようはたらきかけたがマクガン氏は辞任したし、捜査縮小、捜査監督をセッション司法長官に求めたがかなえず更迭した。司法には良心があったのだ。
こういった経過は日本のメデイアでも詳しく報道されていたので覚えている。
マラー特別検察官は22か月の間に1000回以上「魔女狩り」と批判されたが軍当局者12人、実業家13人そして企業3社を起訴したという。そういうことを考えるとロシア疑惑の実態が分かってくる。
しかし、最終報告は「ロシアとの共謀」は認定せず、トランプ大統領の司法妨害を「証拠不十分」としたが「罪を犯した」と結論付けず、「潔白とは言えない」とグレー判断は、疑惑の本人が大統領であることへの配慮が働いたことは明らかだ。
今後の疑惑追及は下院に託される。捜査報告書では黒で塗りつぶされた箇所も多く、追及のネタには欠かないという。でも民主党が優位な下院でのことで上院では不可能らしい。
そこは、次回の大統領選でアメリカ国民がどう判断するかだ。
前回トランプ大統領を支持した「疎遠を感じる人たち」が相変わらずトランプ大統領を支持するか。
それとも「アメリカ第一」「保護主義」で貿易摩擦を起こし世界経済下降リスクの原因となったり、今までの協調路線をことごとく破棄し2国間協議でアメリカの優位を貫こうとすることを支持し続けるか。
一方、安倍総理のトランプ大統領頼りの外交も控えるべきではないか。大阪でのG20会議で世界各国の首脳がトランプ大統領にどう対応するか、注目だ。
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