2019年4月24日水曜日

「京大変人講座」は一番役立つ講座(2):地球温暖化が続くが今は「氷河期」の流れ

今は「間氷期」で地球の流れは「氷河期」の中だが、なぜか温暖化が続く。今回は京大変人講座の小木曽哲先生の「毒ガスに満ちた奇妙な惑星へようこそ・・学校では教えてくれないが! 恐怖の地球46億年史」の中で地球は3度の「全地球凍結」があったのをはじめ5回の大事件があったという。

思い出すのは55年ほど前、学生時代にこれからは寒冷化に向かうので就職は東洋レーヨンのような繊維企業がいいと先輩たちが言っていた。ところがなんだ、今、温暖化に窮しているではないか。あの時は京都も寒かった。

地球の長い歴史の中でテームズ川が凍結している写真を見て知ってはいたが、その地球凍結のスケールに驚く。本講座は紙面に限りがあるがよく読むと、良くまとまっていることに感心する。

地球46億円のうちには大きな出来事が5回起きた。

   生命の危機 嫌気性の環境下で酸素と言う猛毒が発生、27億年前

   全地球凍結 赤道付近まで凍結 6億5000万年まえ

   海の超酸欠事件 海で酸素がなくなった 2億5000万年前

   恐竜絶滅 6500万年前

   現在進行中の「氷河期」 1万年前に終了し今は「間氷期」

それぞれ地球の一大事だったが、不思議に生命は種は違っても生きながらえたのだ。

その中で地球温暖化に関する記述を見てみた。

「全地球凍結」は、23億年前、7億年前、6億5000万年前と3回地球の海面すべてが氷で覆われたという。赤道付近まで氷河が流れた。氷河が流れると周りの岩を削って角張った石ができるが赤道直下の海底にそのような石が存在するのだそうだ。

何故、こんなことが起こったのかと言うと、銀河宇宙線が原因のようだ。宇宙線が大気と衝突し雲が発生する。これは知られていることだが、その厚い雲に覆われて地球がドンドン冷えたらしい。今までは氷河といっても日本ぐらいまでと思われていたので赤道までとは驚く。でも生命は氷の下でも生き延びていたのだ。

現在、地球温暖化の要因にCO2人為説が有力だが、シミュレーションでも雲の影響を十分に考慮しているかどうかと言うと疑問らしい。

ところで地球温暖化について、46億年の地球の歴史で2~10万年間隔で気温が上がったり下がったりしている。地球の気温が上がるときにCO2もあがる間氷期、その後どんどん気温が下がりCO2量も下がるときが氷河期で1万年前だった。

ところが今、氷河期の流れの中にいると地球の気温は下がっていき、次の氷河期を迎えうると言うのだが奇妙な現象が起きているのだという。

現在の間氷期は気温が上がったまま1万年たとうとしている。過去の傾向と違うが例外的に長く続く間氷期の原因がわかっていないのだという。

一般に言われているのはCO2の濃度が上がり気温が上がっているのは、ここ200年のスパンだ。CO2人為説、自然変動説と原因はわかれているが、世界の主流はCO2など地球温暖化ガスによる影響だ。

でもここにきてCO2は上昇しているが平均気温は横ばいの状況が続いている。自然変動説を唱える専門家は「それ見たことか」と意気軒高だが、CO2人為説を唱える専門家は「10~15年すると、再び気温は上昇に転ずる」と予測している。

地球で私たちが生きることができるのは、たまたま太陽からの距離がH2Oが液体の状態で存在できる「ハビタブルゾーン」にあったためだ。この範囲に位置するのは地球と火星だ。火星には水がない。その理由は「太陽風」から地球を守る「地球磁場」にあるのだ。地球磁場が太陽風を外側に大きく飛ばしているのだ。

ところが地球の未来も楽観は許されない。

太陽がどんどん明るくなり、遠ざかって行き(?)「ハビタブルゾーン」から外れそうになるのだ。そうなると水は一気に蒸発し「暴走温室効果」が起きるぎりぎりのところにあるという。

では人間の将来どうなるのか。

どんな環境下でも人間でなくても生命は生き延びるということが地球46億年の歴史が証明しているということなのだろう。



 

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