ゴーン被告の一連の「経営者不正」の起訴は、東京地裁の「苦し紛れ」の保釈で一区切りしたが、後味の悪い結果に終わったのではないか。度重なる弁護団による保釈請求、海外メデイアに向けての長期拘留の批判で「人質司法」が明るみになった。
最高裁への特別抗告までして弁護団が闘ったが、そこまでして「無罪請負」「保釈のエキスパート」の名声がほしかったのか。
検察は「証拠隠滅」「関係者との口裏合わせ」など公判維持に支障をきたす恐れがあり保釈に反発した。
しかし、地裁は「ゴーン被告は証拠隠滅を行うと疑う理由はある」としながら「公判の準備」などを理由に保釈を決定した。
問題は「関係者との接触禁止」をどう守らせるかだ。オマーンルートは中東の知人、企業を通じて夫人や息子の会社に私的流用された疑いがあるため夫人は関係者になり接触ができないのだ。
では保釈されたらどうなるのか。15項目の条件が弁護側から提出されているというが、同居はできず別居になるのか。さらに面会、連絡はあらかじめ裁判所の許可が必要と言う。そのうちに人権問題として騒がれるのではないか。
だったら拘置所にいるのと同じではないか。相当自由も束縛される。それが公判が始まるまで長いときは1年も続くのか。
今回の保釈は検察が言うように「自己矛盾」と批判されても仕方がない。地裁は強力弁護団の前に「苦し紛れの判断」をしたことになる。一方検察も司法取引しての捜査だったので相当数の証拠物件を難なく日産から受け取っているのではないか。
保釈闘争に明け暮れた「後味の悪い」事案だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿