2019年4月22日月曜日

ゴーン被告の特別背任(8):これだけの「経営者不正行為」で何故、「無実」の主張か

ゴーン被告の特別背任罪で上がってくる数々の「経営者不正行為」だが、何故、ゴーン被告は「無実」が主張できるのか。4度目の逮捕でオマーンルートでの「中東人脈」がかかわるマネーロンダリングでは日産からの資金が妻や息子の会社に流用されていることが分かった。私的流用が確定的になったのだ。

さらにはルノーの調査でも私的流用が見つかりフランス当局に通報したという。

4件目の追起訴されたが、一連の行為は関連性があり逮捕の必要はなかったと主張していた弁護団は保釈請求をしたというが、先の特別抗告では最高裁が「抗告の理由なし」として却下された経緯がある。今回東京地裁がどう判断するかだ。

オマーンルートでの私的流用は妻や息子が関係者として重要になってきた。関係者との接触を禁じた保釈ではどうなるか。証拠ねつ造なども考えられる。

それにしてもこれほどの不正行為をしながらゴーン被告は「無実」を主張している。「会社のため、業務のため」と反論し日産と戦う姿勢だ。資金も手続きを経て取締役会にも図っている。「正当な行為なのになぜ、違法なのだ」と言うことか。

ゴーン被告も危ないことをやっているという認識があったのだろう、やる前に弁護士資格を持つ部下に検討させ「OK」を得てから実行していたのだ。

ゴーン被告が「無実」を主張するのは、日産、中東日産での資金の流れとその後のマネーロンダリング行為、妻や、息子などに私的流用することとを区別しているのではないか。前半だけで「無実」を主張しているようにしか思えない。

おまけに陰謀、策略だという。身を引き上げてやった連中に追い落としを食らっていることに反論しているのだ。最近はルノー、日産の経営統合に対して経産省が異議を唱えていることが報道された。弘中弁護士は背後に経産省がいると言っていたのを思い出す。

ここは日本だ。裁判官も日本人、外国人的考えは通用しないのではないか。認めるべきところは素直に認めた方が裁判官の心証はいいのだが。




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