2019年4月28日日曜日

今日の新聞を読んで(242):安倍ートランプの友好関係の源泉? 高額兵器購入?

安倍総理ートランプ大統領の友好関係の源泉は何かと考えると多額な高額兵器購入を条件に成り立っているだけの関係ではないか。何時も得意な外交というときは、トランプ大統領との友好関係が前提になる。何を思っているのかトランプ大統領もゴルフや夫人の誕生会で特別の優遇を醸し出す。日米関係の親密さを世界にアピールしているのだ。

国民は大したものだ、他人にはまねできないと感心する。しかし、実際には会談内容になると当てが外れる。

記者会見でも、後の国会での野党追及でも一生懸命に繕う発言をする。追及が続くと外交案件なので詳細は言えないと隠そうとするが、そうはいかない。トランプ大統領が漏らすのだ。

安倍総理は国益を害する会談内容でもトランプ大統領にとっては国益を守り、自らの選挙用に安倍総理のことなど考えていないのだ。

会うときは必ずお願い事をする。いつも米朝会談では拉致問題で口添えを頼む。米朝会談が物別れに終わっても拉致問題には言及したそうだ。「シンゾウ 言っといたよ」と電話連絡が来ると安倍総理は記者会見で披露するがその内容、言ったかどうかは不明のままだ。

「次は私が直接金委員長と会談する」が口癖だが北は相手にしない。北のメデイアは「すでに解決済み」と会談など考えられないというのだ。

それでもお土産になる戦闘機やミサイルの高額兵器の購入だけは確実に実績を作る。後年度負担の残高は18年度5兆768億円、19年度は5兆3372億円で1年間の防衛費に該当する。

19年度はF35A(6機916億円)、E2D(2機544億円)、イージスアジョア(2基2352億円)、F35Aはさらに105機購入が閣議決定しているし、すでに決まっている42機を加えると147機になる。

F35Bステルス42機は「いずも」の空母化計画なのだ。

対日貿易赤字を兵器売り込みで対応しようとトランプ大統領は考えているようだが新聞報道ではF35は部品不足で3割が飛べない状況だしF35Aステルスは青森沖で墜落した。原因はわからないまま訓練を再開しているらしい。

アメリカではゴルフ、夫人の誕生会出席でもてなされたが、トランプ大統領の機嫌を損ねないように「抱き着き外交」を繰り返している。

だから5月末までの日米貿易交渉の合意まで飛び出したが、これには安倍さんも首をかしげて断ったとか。

北問題としては拉致問題というと日本特有の問題と考えられるが、本来なら人権問題としてとらえるべきではないか。そうすると北の国内問題にもなるしアメリカの問題にもなるし世界的課題になるのだ。

またトランプ大統領の「保護主義」「多国間交渉より2国間交渉」の外交スタンスは、今まで米国が築いた世界的協調路線を崩す結果になっている。

国際会議ごとにアメリカの保護主義に振り回されている。先進国の不調和に付け込んでアフリカ、非共産圏(ギリシャ)そしてG7(イタリア)まで中国が「一帯一路」構想でくさびを打ち込んできた。国内の財政危機を乗り越えようと中国に支援を求めたのだ。

中国がどのくらいの資金をつぎ込んでいるかわからないが、請負残高は13兆円、2000件以上のプロジェクトだという。中国のGDPは1200兆円、借金は対GDP比255%と言われているので財政は厳しいのではないか。

だから今回の「一帯一路」の会議では参加国銀行の拠出を促しているし、評判が悪かった「債務の罠」には「国際ルールや標準を幅広く受け入れることを支持する」と習主席は言うし、参加企業が役7兆円の協力事業に合意したともいう。

一方慌てたトランプ大統領はインド太平洋インフラ整備構想6.7兆円を打ち出し、日本にも参加を要求した。安倍総理は一帯一路に理解を示す条件として「事業の透明性と公平性」を訴えた。

安倍総理の当面のトランプ大統領対策は大阪でのG20首脳会議を無事に終わらせることだろう。

そのためにはトランプ大統領の「保護主義」のトーンを落とさせ、自由貿易を確保することだ。そして共同会見、合意文書にサインすることだ。そのためにはご機嫌をとるために新天皇との初会見、相撲での祝杯があるが、ほかに平和的なイベントがあるか。オバマさんの時は広島訪問に同行など最大限にアメリカ大統領を利用した。

今後世界はどう動くか。アメリカ大統領選でトランプ大統領が再選されるかどうかにかかっていないか。再選後に世界の動きがはっきりしてくるのではないか。





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