安倍総理は4日の参院決算委員会で「令和」でも「3本の矢」でデフレ脱却を果たすというが、6年間も達成できなかった経済目標を同じ経済政策で達成できると思っているのか。PDCAの細かい修正もせず言いっぱなしの政策だった。
その同じ政策で「令和」に込められた厳しい寒さが過ぎ、春の訪れ、大きな花を咲かすことが安倍総理のリフレ派経済学で達成できると思っているのか。
4日の参院決算委員会で自民党の西田議員が「少子化が根本的原因で経済をデフレ化にした」という意味の質問をし脱デフレを質問した。
これに対して安倍総理は、デフレ脱却に向け令和の時代もアベノミクスの「3本の矢」を継続しデフレ脱却を果たしたいと答えた。さらに成長と分配の好循環により強いものにしなければならないと言及したという。
でも安倍政権は「3本の矢」の成果を検証しておらず目標には当たらないか、途中で折れたとみられている。これでもかと繰り出す政策も目新しい内容のものはなく以前の政策を中身を変えて出したようなものだ。成果が上がるとは思えない。
アベノミクスの考え方は「市場にカネを流す」→「物価上昇」→「景気回復」→「経済の好循環」であったはずだが6年たっても2%物価目標は達成できず、日銀は達成時期の併記を止めた。本来は「景気回復」→「物価上昇」→「経済の好循環」ではないのか。「逆は必ずしも真ならず」だ。
リフレ派経済学を試すのもいいが正統派経済学に戻す時ではないか。アベノミクスを推奨したエール大名誉教授も「雇用が改善したのだからいいじゃないか」と発言したことがあるが、それがアベノミクスの目標だったのか。
今まで脱デフレをめざし打ち出した政策では目標達成できなかった。ここは思い切った政策転換で新たに挑戦すべきではないか。
そのまえに、脱デフレがどうしても必要なのかという議論にもなる。安倍総理は新元号で「令和」にご執心だったという。その込められた理念も正しく理解してほしいものだ。
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