朝日新2019.4.7 |
政府は要支援者ごとに支援者や支援方法を定めるように促しているが、「高齢者をどうサポートするか」「支える側の安全をどう守るか」、探しあぐねているようだ(71%)。そのほかに夜間の迅速な避難(51%)、警報や避難勧告が出ても住民が避難しない恐れ(37%)を挙げた(同上)。
ただ手をこまねいているわけではない。緊急避難先の事前指定は76%が指定が終わっているがその方策は道半ばと言う。要はハード面では進んでいるがソフト面では遅れているのだ。避難ビル、タワー、高台はカネをかければ対応できる。
でもソフト面での「災害弱者をどうするか」は最大の難問である。
高齢者や介護を受けている人たちはどう考えているのか。「私らは年だからほっといてあんたたちこそ避難しなさい」という高齢者もいるだろう。
津波は早くても30分で来る。30cmの津波だってばかにはならない。30分の間に何ができるか。
「津波が来るぞ!○○へ逃げろ」と大きな声をあげながら自分も逃げることが重要ではないか。実際にその声を聴いてどうするかは一人一人の判断だ。周りの人を気にかけて自分が逃げ遅れることがあってはいけない(磯田道史 「天災から日本史を読み直す」)。
災害時は高齢者も要介護者も一人一人が考えることなのだ。ただ、自治体や国が「災害弱者を気にするな!」と言うと批判殺到、万一政府、自治体の機関が言うようなら大問題になるだろう。政権がつぶれるかもしれない。
しかしこれが実態なのだ。
できることは普段から「警報や声がかかったら一人一人で安全な場所に逃げる、場所はどこそこ」を徹底しておくことだ。
3.11東北地方太平洋沖地震、津波の被害からの教訓は「①他人を気にして逃げるチャンスを失うな②学校では上級生が下級生の面倒を見る③高齢者もひたすら指定されている避難場所へ向かえ」と言うことか。
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