2012年6月22日金曜日

54の攻防:民主党は消滅の道へ

一体改革、消費税増税への3党修正合意がついたと思ったら、民主党内で民主党政権の根源ともいえるマニフェストの在り方をめぐり、増税賛成か、反対かに向けて54の攻防が始まった。

反対派リーダーの小沢元代表はマニフェストを作成した時の代表でもあり、そのメンツをかけての交渉が続く。「国民のための正義、曲げられない」とかたくなに反対を主張し、グループ内議員も「その前にやることがあるだろう」と執行部のやり方に異論を唱える。

考えてみれば、大手メデイアは一斉に批判するが、一番真っ当な考え方だ。

一方、野田政権、執行部は分裂で大量の離党者が出ることは今後の政権運営に大きな影響が出るし、分裂は汚点を残すことになる。当然過半数をかけた54の攻防が続く。

おそらくアメとムチ、党議拘束、処分、官邸機密費からの札束攻勢が考えられる。議員一人ひとりが自分の良心で採否を決めることが民主主義政治であるが、如何にせん、三流政治だ。どんな手を使っているのか。

でも考えてみれば、民主党/民主党政権は消滅への道を進んでいるのだ。

3党合意でマニフェストの主要なテーマである最低年金保障制度、後期高齢者医療制度の廃止などを棚上げし、自民、公明ペースで修正を余儀なくされた。

重要政策での党内手続きの不手際を、国民の目の当たりにした。

そして、採決時期、会期延長で野党との約束事も守れない事態をさらけ出した。

一方の自民党も3党合意で主導したが、会期延長、採決時期では譲歩を重ねることになった。谷垣総裁が目論んでいた「話し合い解散」も怪しげなものだ。

野田総理、谷垣総裁の力量不足もさらけ出した。

党内抗争の絶えない民主党に政権担当能力などない。

早い時期に解散・総選挙で政界をクリーンアップすべきだ。そして民主党政権でない新しい政権で「景気条項」を検討し、最終的な増税の可否を決めればいいが、自民党はその「景気条項」の削除を提案していた。

どっち道、消費税増税は避けられないのだ。

「民主党破れ 増税あり」、今回の消費税増税の勝者は、また財務省なのか。


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