2015年5月10日日曜日

日本の国連安保理改革案は、日本が国際社会で活躍できる場になるか

日本が国際社会で活躍できる場になるか。安倍総理が国連創設70周年に当たる今秋の国連総会に国連安保理の改革案を提案するという。安倍総理が口癖の「日本を再び世界の中心で輝かせるため」の施策だ。以前にも改革案を提案したが不発に終わった苦い経験がある。

日本の国連での立場は低い。拠出金は米国に次いで2位(1位は米国だがしばらく拠出していなかったと聞く)だが 、非常任理事国に入れれば良い方で拠出金の低いロシアや中国が拒否権を持つ常任理事国ではバランスが取れない。日本はいつも国際社会ではカネを出させられる運命だ。

その日本の常任理事国入りに反対しているのがアメリカと聞いて驚いたことがあるが、今回の訪米でのオバマ大統領との会談で日本の常任理事国入りを支持する表明がされた。

その前に、スリランカなどを訪問したときに、経済援助と引き替えに非常任理事国への日本支持を取り付けた外交もやっている(確かスリランカだと思ったが)。

思えば国連の平和維持活動は心許ない。

IS問題、クリミア半島問題ではロシア、中国の意向もあってか常任理事国の声明しか発表できず実際の行動は米国主導の有志連合に頼るしかなかった。日本も国連での活動と言うことになると説明しやすいが、有志連合との共同行為となると賛否が分かれる。

おまけに国連事務総長の動きも鈍く、本国である韓国を向いた行動しか出来ない欠陥事務総長だ。

今の状況では米英仏vs露中の拒否権を持つ自由主義国vs共産主義国の対立の構図で世界の平和維持活動をしようというのだから覇権主義もあってうまく行かない。

日本が総会に提出しようとする「国連安保利改革案」ではここの拒否権が足かせになるが反対もあるだろうから15年間は新常任理事国は拒否権を行使しないという条件がある。

そして、常任理事国を5→11,非常任理事国を10→14~15に増強し勢力を増すアフリカ勢に考慮した案なのだが、それぞれ利権が絡みすんなりとはいかないだろう。


日本も現憲法の第9条があるから世界で信頼されている存在であったが、最近の安倍総理の憲法解釈見直し、憲法改正の動き、外交はその信頼を失いつつあり危惧する動きもあるが、日本も新しい国連の下で世界の平和維持に活躍出来るよう願っている。

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