2016年2月23日火曜日

パレートの80:20の法則:この20は何を意味するか

よく知られているパレートの法則に80:20がある。この20は何を意味しているのか。それを考える打って付けの研究として北大の長谷川准教授がアリ集団の研究からよく働くと思われる集団でも20~30%のアリは働かないというのだ。

でも全く役に立っていないというわけではなく、「いざと言うとき」には働くようになることから全体集団にあっては欠かせない集団だというのだ。

私たちはパレートの80:20の法則を知っている。統計学者のパレートがイタリアの納税を調査していたときに、国全体の80%の税金を国民の20%の人が納めていることが分かったのだ。

このことから80:20はいろんな意味に応用されるようになった。

会社で考えると、会社の仕事の80%を全社員の20%の社員が担っており、残り20%の仕事を残り80%の社員が担っているのだ。だからリストラするとなると、その80%の中から選ぶことになると言う考えもある。研究、製造、営業の仕事以外に企業にとって必要な業務に多くの人間が関わっているのだ。それで会社という組織が動いている。

ところが余り働かないアリ(人間)だけのグループを作ると80%のアリ(人間)が働き、20%のアリ(人間)が働かなくなり、逆によく働くグループだけを集めても同じようなことが言えるのだ。

集団を維持するためには余り働かない人間も必要なのだ。

以前ある政治家が予算編成で言っていたがある。「国民皆が働くようになるとこの程度の予算では足りない。働かない人間もいるからこの程度の予算で足りるのだ」と。

今、安倍政権は1億総活躍社会を目指して政策を打っているが、皆が働くようになると一体どのくらいのカネが必要になるのか。

日本社会全体を見回すといろんな社会事象がメデイアで報じられているが、それも必要なことなのだろうか。


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