2016年2月13日土曜日

宮崎議員辞職に見る:困ったことだ、どうやって国会議員の資質を担保するか

国会
国権の最高機関として国会議員の質が問われていないか
これでは本当に困ったことだ。政治を託する国会議員の不祥事が続くが、どうやって国会議員の資質を担保するか。不祥事が起きると地元選挙民は「もう入れない」と言うが「では、何故前回入れたのか」と問いただしたくなる。国会議員の質の低下は即、有権者の質の低下の結果なのだ。「この選挙民あってこの議員有り」なのだ。

甘利さんや遠藤さんの贈収賄疑惑、宮崎さんの女性スキャンダル、環境相の失言、法務相のしどろもどろ答弁、総務相の「電波止め」発言、ほとんどの議員がやっている公私混同での政治資金規正法違反事案、世襲議員で秘書が政治資金規正法違反を起こし大臣を辞任したが直後の総選挙でトップ当選で禊ぎを済ませた小渕さん、国会を休んで秘書と旅行した疑いが出て来た維新の党議員。挙げれば切りがないが宮崎さんは記者会見で議員辞職したが甘利さんは大臣辞任で居座る責任の取り方の軽重さも目についた。

公認した政党が悪いのか、選んだ有権者が悪いのか。

「公認した責任がある。議員を辞職させる」とは言えず、「出処進退は政治家本人が決めること」と責任逃れする自民党総裁。その時の風で動く有権者の「腰の軽さ」も要因の一つだ。

今度の参院選にも自民党は有名人を立てようとしている。有名人だと選挙費用をかけずに得票数がかせげ、議席の確保に貢献出来る。でも当選後は人寄せパンダの役目しかないことをしらない。

議員の供給先は多くは、中央官庁の役人、地方議会の議員、労組団体、利益者団体などが議員の多くを排出してきたが、今は候補者難らしい。

「あんな選挙はやりたくない」とか「家族のあらぬ事まではき出されることは御免だ」と言って候補を断った人も多いと聞く。確かに今の選挙運動は情けない。まず名前を連呼して覚えてもらうことから始めるのだ。選挙カーが通る度に「○○です。まず名前を覚えて下さい」と連呼し過ぎ去っていく。

又国会議員も多すぎる。他の先進国に較べて2倍いるとも言う。それでも自分のやりたい政策にははいれないとぼやく。だからカネ儲けに走るのか。
今度から18歳から選挙権が与えられるので240万票増え、高校生などは模擬選挙をやっているらしい。

でも、実際の選挙では様子が大違いだ。各候補者の選挙公約は自分のやりたいことだけを記しており各候補者を一覧比較できないのだ。又、人情として名前を知っている人を入れやすい。だから政党も有名人を選ぶのだ。

野党は加盟団体の労組を使って運動し、自民党は業界団体、企業から支援をえる。会社からは管理職に自民党候補の支持が飛ぶ。

最も危険なのは「その時の風」に乗っている候補者を入れることだ。民主党の「政権交代しませんか」、自民党の「日本再生」では○○チルドレンという若手議員を多く輩出させた。その連中が風がやむと落選し、まだ吹いていると再選する。

役に立つかどうか分からない議員でも入閣を心待ちするから滑稽だ。大臣になり役に立たないことが分かった法務大臣、防衛大臣がいる。

無所属で立った候補者が当選し、復党する例も多い。元々自民党だから自民党に復党するのは支持者も納得するだろうが、野党を渡り歩く議員には困った者だ。政界でも「渡り鳥」と揶揄されているが支持者はどう思っているのか。挙げ句の果ては議員を辞職する有名人もいる。

政党がフラフラしていては有権者も誰を選んで良いか迷う。候補者の質をしっかり担保するのは政党の責任だ。風に乗って無理すれば質の悪い議員を生み出し政党の信用も落とす結果になる。

特に、次の参院選では2/3の議席確保に奔走する自民党候補者には注意する必要がある。「若さ」に惑わされてはひどい目に遭う。


0 件のコメント: