2016年2月19日金曜日

日銀よ 反対意見に従え:マイナス金利政策5vs4で国民生活は混乱

日銀は政策決定会合で反対意見に従った方が良くはないか。先の決定会合でマイナス金利政策が賛成5vs反対4で決まったが国民生活、金融機関は大混乱、直後の円安、株高は一時的である事から政策決定会合も反対意見に従った方が良いのではないか。

低金利だから良いことばかりと思うが、銀行経営は融資先がなく収益構造に影響を来たすし個人の資産運用も難しく既に運用停止に至る商品も出ているし、住宅ローンは下がり借り換えで得になるが、普通預金の金利は下がる。そしてFRBもマイナス金利の動きがあると言うが世界中で通貨安競争にはいるのではないか。

低金利で銀行経営がつまずけば、金融危機は何時も銀行が悪いことをしているように見える。

日銀は2%物価安定目標達成の時期を17年度前半と先送りしたが、何故か黒田総裁は強気の発言を繰り返す。

量的・質的金融緩和で80兆円の国債などの買い入れを続ければ23年で行き詰まると民間エコノミストが警告するが、黒田総裁は「何ら問題は存在しない」と否定する。

そのくせ、緩和策の余裕代だと言って「補完措置」「マイナス金利」を打ち出した。

黒田さんは分かっていても量的・質的金融緩和の限界に触れてはいけないのだ。アベノミクスの失敗は即安倍政権がぶっ飛ぶことになるからだ。189月の任期まで安倍総理はどうしようとしているのか、黒田総裁も同時期に任期が来る。

その前に2%物価安定目標未達で2人とも責任を取るのか。

市場や国民生活に混乱を招いている「マイナス金利」政策は決定会合で5vs4のきわどい結果で決まった。

その決定会合の時に出た各委員の発言が「主な発言」として日銀のHPで公開されている。

それによると、原油価格の下落、中国や新興国、資源国の経済の先行きが不透明で不安定な動きが有り、デフレマインドの転換も遅延し物価基調に影響を及ぼしている。企業のデフレマインドで賃上げも遅れ物価上昇ペースは下振れしていると見ている。

しかし、景気は「緩やかな回復」で1516年は潜在的成長率を上回っているが消費税上げで幾分は下がるだろうという。

物価基調については着実に高まっているが2%達成時期は17年度以降にずれ込むとみている。

しかし、物価基調に悪影響が及ぶリスクが増大し顕在化することを未然に防止するために「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を導入したというのだ。

当面は230とか260兆円と言われている当座預金残高のうちで10兆円とか23兆円が対象になるようだ。

ところが反対意見も多い。

物価基調は悪化しておらず追加緩和を正当化する理由などない。現状維持が適当とか、補完措置、マイナス金利で買い入れの限界と見られれば市場は混乱、不安を招くリスクがあり、金融緩和効果を減衰させると警告する。

又、マネタリーベース増加目標とマイナス金利導入は論理的に整合性に欠け、副作用も大きく効果と副作用のバランスを欠くと説得力のある反対意見が出ている。

又、日銀が国債の最後の買い手と見なされれば財政ファイナンスのリスクが出て市場の信頼を著しき落とす危険も指摘されている。

評決は賛成5vs反対4のきわどい結果だったが、反対意見の方が説得力がある。

日銀は政策決定会合で反対意見に従った方が良いのではないか。西武の創業者が経済誌で言っていた。「取締役会で皆が賛成したことはやらない」というのだ。

さて、日銀はどうなるのか。このままでは無傷で済むわけはない(「日銀よ 何処へ」http://yamotojapan.blogspot.jp/2016/02/blog-post_18.html)。

そして日銀は出口戦略をどう考えているのか(「日銀の出口戦略? 岩田副総裁辞任→黒田総裁辞任→金融緩和政策の見直し http://yamotojapan.blogspot.jp/2016/01/blog-post_
9.html」。


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