2016年5月29日日曜日

オバマ大統領、広島訪問:国内向け演出が目立つ安倍総理に「控えの美学」を

今回の伊勢志摩サミットの最大のイベントはオバマ大統領の広島訪問だろう。でも違和感もあった。国内向けの演出だろうが安倍総理の同行は身勝手な演出にも思えた。安倍総理には「控えの美学」も必要ではなかったか。 

後、任期を8ヶ月残したとはいえ現職で初めてのオバマ大統領が原爆被災地を訪問し原爆死没者慰霊碑に献花し、被爆者を追悼すると共に「核兵器なき世界」へ未来志向のメッセージを送ったことは大きな意義があった。

28日の新聞は一斉に報じた大統領が原爆ドームを背景に声明を読み上げるシーン、被爆者と抱き合い声をかける姿は印象に残った。

恐らく日米でメデイアも含めて綿密な調整がされてのことなのだろう。

でも広島訪問のハイライトは、慰霊碑を前に献花し黙祷を捧げる大統領の姿ではなかったのか。「もうこんな過ちは繰り返しませぬから」と誓ったかどうかは知らないが・・。しかし、安倍総理がそばに同席し同じように献花したためにそのシーンは使えなかったのだろうが讀賣新聞が大統領一人が献花している縦長のシーンを報じた。

通常であれば慰霊碑の前で大統領が一人献花する姿だろう。大統領が諸外国を訪問したときの献花のシーンもそうなのだが、広島の場合は、何故か安倍総理も献花したために大統領の献花の意義が薄くなったのだ。

ここは安倍総理が控えるべきだったのではないか。一歩下がって見るべきではなかったのか。

原爆ドームを遠望しているシーンで岸田外相が説明役を買っていた。岸田さんは広島選挙区だからパフォーマンスとしてやりたかったのだろう。自分が連れてきたという自負もあるだろう。

安倍総理が同席していなかったら、もっと良いメッセージを世界に発信できたかもしれない。

相手のことを考えず、自分のパフォーマンスを重視する我が国のトップ、安倍総理に「控えの美学」も必要ではないか。

今日は、27日の感動を忘れたかのように国内の政局は「消費税増税は先送りか」「W選はなくなった」で安倍総理の考えを忖度している。

大統領広島訪問のお返しに安倍総理の真珠湾訪問も課題に上がっているらしい。オバマ大統領の広島訪問とチョット違うと思うにだが安倍総理には同じ次元と思えるのか。

沖縄の米軍属による女性殺害事件で、安倍総理は大統領に厳しく抗議したと言うが翁長知事は「どうして会わせてくれなかった」と抗議、沖縄県議会選挙は普天間移設問題に影響を及ぼすだろう。

61日の会期末を控え野党が内閣不信任案提出を目論んでいる。安倍政権の経済政策失敗を標的にするらしい。どうなるか注目だ。


それにしても安倍政権、日銀はしっかり経済状況を把握し政策の見直しもすべきではないのか。「アベノミクスは失敗していない」と言っても成果が出ていないのは確かだ。

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